今回は、Massive Monsterが手掛け、Devolver Digitalから発売された『Cult of the Lamb』のニンテンドースイッチ版です。本作は、生贄として捧げられた子羊が、命を助けられた謎の存在の命令によってカルト教団を築き上げていくカルト教団運営アクションです。
プレイヤーは、カルト教団を運営するシミュレーションパートと、自動生成されるローグライク型のダンジョンを攻略していくアクションパートを交互にプレイしていくことになるんですけど……
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それって……僕が大好きな『アクトレイザー』みたいじゃん!
まあ向こうの主人公は神様で、こっちはカルト教団の教祖だけど……。
生贄のあわれな子羊がカルト教団のリーダーに!?
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主人公である子羊は、今まさに異形の生贄として捧げられようとしていた。
処刑人の斧が無情にも子羊に振り下ろされる。
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しかし、子羊が目を開けると、白くモヤのかかった不思議な空間にいた。どうやら「待ち受ける者」と呼ばれる存在に救われたようだ。
待ち受ける者は、子羊に生き返らせる代償として、自身のカルト教団を作ることを命じる。
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そして子羊、復活!
復活した子羊は、まわりにいた敵をバッサバッサと斬りまくる!「自分の仇は自分が討つ!」とばかりに!
子羊ちゃん、さっきまでガクブルで泣いていたのに、すごい変貌っぷりだ!
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戦闘では、武器攻撃と回避によるヒット&アウェイで敵を倒していく。
回避は、通常の移動より速いので、ダッシュの代わりとしても使えそうだな~。
また子羊は、信力を消費して「呪い」と呼ばれる必殺技を繰り出せる。武器や呪いはさまざまな種類があり、ダンジョンの探索中にランダムで入手できるぞ。
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小さなエリアで構築されたダンジョンを進んでいくと、子羊のように儀式の生贄にされかけている動物を発見した。
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助けた動物は快く信者になってくれるぞ!
はい、信者1名入りま~す!
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ダンジョンをクリアすると、ボロボロの遺跡にたどり着いた。
これからここが教団の本拠地となるのだ。
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お、ダンジョンで助けた動物はこの遺跡に転送されていたのか。
名前や見た目は自由に変更可能なので、僕の友人の名前を借りて「オオハラ」と名付けた。
子羊による教団発足。信者募集中!
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僕は、ボロ布を着ていたオオハラに信者の証である赤い服を着せてあげた。
ボロボロの本拠地を立派にするため、頑張って働いてくれ!
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本拠地には、そこら中に木が生え、石が転がっている。これらを使ってさまざまな施設を建てられるぞ。
オオハラくんには、伐採をして材木を集めてもらおうかな。
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木材と石材が集まったので、次は調理用焚き火台を作ろう。
ゲームを進めれば農作物を育ててさまざまな食材を入手できるが、今ある食材は雑草だけだ。
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それで作ったのが雑草料理!25%の確率で病気になるぞ!
絶対食べたくないけど、信者が空腹になると教団に対する信仰心が失われていくので、まあ食べさせるしかないかな……。
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他の施設も作りたかったけど、材料も信者も全く足りないので、ダンジョンパートで調達しよう。
ダンジョンではタロットカードによる強化も!
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ダンジョンには、敵が登場するエリアやショップのエリアのほかに、さまざまな効果を持つタロットカードが獲得できるエリアが存在する。
ここでは、ランダムで提示された2枚のタロットカードのどちらかを選ぶんだけど……どっちが攻略に役立つんだろう。悩むなあ。
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ボスとのバトルでは、雑魚敵とは異なる手ごたえが味わえる。
今回戦ったボスのエリアには、骨と雑草がそこかしこに落ちていた。こりゃゲットしなければ!(攻撃されながら)
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なんとかボスを倒せたので本拠地に帰還しよう。
結構な量の素材アイテムが手に入ったし、信者候補も何人か見つかったし、実りあるダンジョン探索だったな!
信者の命は信仰心より軽い……?
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ひとつ目のダンジョンを攻略したことで、信者の数も順調に増え、その規模は教団と呼べるものになっていた。教団の名前を決めなければ!
よし、教団の名前は、あわれな生贄おじさんたちの保護を目的とした「よしだおじさんの おじさんほご(略してYOH)教団」だ!
ちなみに信者には知り合いの名前をつけると楽しいぞ!僕は友人のアベくんや、絵日記の編集担当であるまげま氏の名前を拝借した。
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本拠地の中央に建てた祭壇は、信者たちの祈念を集める装置だ。多くの信者が祭壇で祈れば祈るほど祈念を集められる。
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集めた祈念を消費して、建築物のレシピをアンロックできる。
もっと色んな建物を建てるために祈念は必要なんだけど、信者のリソースは、伐採や採掘にも割り振らなきゃいけないのが悩みどころだ。もっと信者を増やさねば……!
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そして、教会堂を建てた!
教会堂では、大篝火でキャンプファイヤーをしたり、信者にごちそうを振る舞ったりすることで、信者からの信仰心を高められるぞ!さらに、信仰レベルに応じてダンジョンでのアクションパートが有利になるキャラクターの強化要素がアンロックされる。
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僕は、愛され教主を目指して信者を増やしまくった。ただ、そうなると信者の人数分だけ寝床を用意しなくてはいけなくなるし、トイレが無ければ信者はそこかしこでノグをするもんだから掃除をしなければならない。……って、これ、教主の仕事か……?
そして、急激に大きくなった「YOH教団」にほころびが出てくる。管理が行き届かなくなり、とうとう離反者が現れたのだ。
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その離反者とはなんとアベくんだ。アベくんは、教主に対するホラ話を言いふらし、他の信者たちの離反を促していた!
これは最近作ったアレの出番だな。
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アレとは首枷だ。
一見すると斬首刑でもしているようだが、逃亡しないように束縛をして、再教育のお説教をしているだけだ。
そう、彼が改心するまで何日でも……。
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さあて、強情もどれだけ続くかな~~~?
そして数日後……
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うんうん、わかってくれて嬉しいよ!
でも、2度目は無いからね……?
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あれから時は流れ、教団の規模は順調に拡大していた。遺跡には、作物が実る農園や伐採所、坑道などの施設が充実している。
ただ、信者たちは日毎に年を取っていくので、初期から居た信者は、今では死を待つばかりのおじいちゃん&おばあちゃんになっていた。
高齢の信者は、ある日突然ぽっくりと死んでしまう。遺体を放置していると病気が蔓延する危険があるので、面倒だけど日々の見回りは欠かせない。って、これ教主の仕事か?
しかし、そんな面倒なことをしなくていい手段があるとしたら……?
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そう、教会堂では、信者の命を捧げて信仰心を得る恐ろしい儀式が行えるのだ!
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今までご苦労さま。高齢の信者はしっかり労わなきゃね……。
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どうせ死ぬなら……生贄に……ね?
ノーマルの難易度をプレイして30時間ほどでクリアできました。僕は、教団の運営パートに時間を費やしましたが、クリアを目指すだけなら教団の運営パートはそこまでやり込む必要はないので、早い人なら10時間くらいでクリアできるかもしれません。難易度は、イージー・ノーマル・ハード・エクストラの4段階が用意されているので、クリア後は難易度を高くして再挑戦できる楽しみがあります。
本作のキモはなんといってもカルト教団の運営でしょう!信者は、どんなに無茶な働かせ方をしてもニコニコと従ってくれますし、仮に離反することがあっても再教育で更正できます。信者を理不尽な目に遭わせるのが最高に面白い!アクションパートもキャラクターをキビキビと動かせる操作性のおかげで爽快感がありました。
ただ、僕がプレイしたニンテンドースイッチ版では、儀式のあとに操作不能になるバグや、教団の名称に漢字が使えないなどの不具合があったので、アップデートで改善をしてほしいところですね。
『Cult of the Lamb』は、PS4/PS5/Xbox One/Xbox SeriesS|X/ニンテンドースイッチ/PC(Steam/GOG.com)を対象に配信中です。
吉田輝和のプロフィール:自画像の絵日記を20年以上書き続けている謎のおじさん。近年、「先輩がうざい後輩の話(一迅社)」や「吸血鬼すぐ死ぬ(秋田書店)」、「からかい上手の高木さん(小学館)」などの人気漫画のモブキャラとして登場している。何故こんなに漫画に登場しているのか、描いた漫画家も吉田本人もよくわからないらしい。吉田輝和個人のTwitterはこちら。