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TGS2022前夜の9月14日、東京国際フォーラムにて『龍が如く』スタジオの新作発表会が開催されました。
今回は何と3作同時公開、そして出演俳優のトーク会が開催されるということで、ゲームメディアのみならず民放テレビ局、大手芸能メディアの記者やカメラマンがこぞって会場に押し寄せました。今や世界各国に根強いファンが存在する『龍が如く』シリーズですが、今回の発表会ではどのような方向性のタイトルが発表されるのか、また『龍が如く7 光と闇の行方』では登場しなかった桐生一馬の行方はどうなったのか、それらの謎が続々公開されました。
『維新!』のフルリメイク作品
慶応3年11月15日、京都・近江屋井口新助邸。
この家屋の外に、有名な新選組の羽織を着た男たちが緊張と決心の面持ちで立っています。そして腰の鞘から抜刀し、近江屋の襲撃を敢行。狙うは坂本龍馬の命!
幕末の英雄・坂本龍馬は、スミス&ウェッソンのリボルバー拳銃での応戦も空しく、刀の赤い露と化します。日本史上最大級のミステリーと言われる「近江屋事件」。未だ真犯人に関する諸説が唱えられていますが、この坂本龍馬を斬ったのは何と坂本龍馬自身……!?
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衝撃的かつ謎が謎を呼ぶ内容のトレーラーと共に公開されたのが、2023年2月22日に発売の『龍が如く 維新! 極』。2014年の『龍が如く 維新!』のフルリメイク作品で、新たなキャストである竹内力氏(武田観柳斎役)、小沢仁志氏(伊東甲子太郎役)、中野英雄氏(武市半平太役)が此度の発表会に登壇しました。
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そ、それにしても……お、おっかねぇ!
いや、もちろんこの3人がトーク会にやって来るということは事前に知っていたのですが、改めてお目にかかるとこれはちょっとアレだ、記事を配信したらいろいろ問題になるんじゃねぇかというレベルです。
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龍が如くプロジェクト代表・制作総指揮の横山昌義氏を進行役としたトーク会……のはずが、短時間のうちに竹内氏のペースに。どうやら医者に「このままでは早死にします」と言われたらしく、ダイエットに臨んでだいぶスリムになりました。『維新! 極』の武田観柳斎のCGと比べると、その違いは一目瞭然!
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桐生と春日のダブル主人公体制
上述の通り、此度の発表会でお披露目された『龍が如く』最新作は3タイトル。
『維新! 極』に続いて公開されたのは、皆さんお待ちかね『龍が如く8』、そして『名を消した男 龍が如く7外伝』です。
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『龍が如く 7』では、主人公は桐生一馬ではなく春日一番でした。『8』では桐生、春日のダブル主人公による「ドラマチックRPG」とのことで、今の時点では情報は少ないながらも制作は進行中。そして発表会には桐生役の黒田崇矢氏、春日役の中谷一博が登壇しました。
「このタイトルについてまだ話せないことは多いのですが、とにかくとんでもないです! すごいです!」(中谷氏)
2024年に発売予定の『8』は、桐生と春日のツーショットを見ただけでも謎に満ちています。なぜ、桐生の髪形が大きく変わっているのか? それはもちろん、現時点ではトップシークレット。謎の完全解明には再来年を待つしかないようです。
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そして前作『7』のミステリーでもある「その頃、桐生は何をしていたのか?」という点。これについての回答は『名を消した男』という形で具現化するとのこと。こちらはアクションアドベンチャー形式で、桐生はそのタイトルの通り自身の名を消し、代わりにコードネームを与えられます。具体的にどのような敵とどのように戦うのかは、もちろんまだ非公開事項です。発売は2023年。
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「『龍が如く』シリーズは、もう20年近く制作されていますが、毎回“これが最後”という気持ちでやっています。“次がある”ってことは、分からないじゃないですか。今回『8』にダブル主人公として出演させていただいたことは、本当に嬉しかったですね」(黒田氏)
「『8』の情報についてはまだまだ随時出てくると思いますし、内容もものすごいスケールになっています。そして何より、桐生さんを“桐生さん”と呼ぶことができる幸せ、これはファンの方々なら理解していただけると思います。この感動をぜひ、ゲーム本編で皆さんにお伝えしたいと思います」(中谷氏)
海外からも熱視線!
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『龍が如く』シリーズは、今や世界各地に多くのファンを抱える作品となりました。
初代作品企画当初の「日本の成人男性のみをターゲットにする」という方向性は、当初セガ社内でも否定的な意見が多かったという逸話もありますが、現代ではある意味で「日本を象徴するビッグタイトル」に成長しています。発表会にも海外からのゲームメディア関係者が参加し、新タイトル発表毎に割れんばかりの拍手が巻き起こりました。
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「世界のシリーズファンの皆様に、ようやくこうして新作発表会を開催させていただく日がやって来ました」(横山氏)
発表会の冒頭、そう語った横山氏の晴れやかな表情が、全てを物語っています。新作に対する自信と期待、そして確信。「3本の新作は、シリーズに新たな息吹を与える」という横山氏の無言の叫びが聞こえてくるようです。
最後に、筆者が撮影した1枚の写真をご紹介します。
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上の写真は竹内、小沢、中野の三氏が芸能メディアの囲み取材に応じている場面です。三氏それぞれの「地の性格」が、この1枚に現れていると筆者は解釈しています。
なお、『維新! 極』については東京ゲームショウで試遊が行われました。この試遊に関するレポートも配信予定です。乞うご期待!