その単調さから史上最悪のゲームと称される『Desert Bus』を通したチャリティーイベント「Desert Bus for Hope」が、現地時間11月12日午後2時より開催されます。
本イベントで利用されているゲーム『Desert Bus』とは、アメリカのマジシャンコンビを主演としたメガドライブ向けミニゲーム集『Penn & Teller’s Smoke and Mirrors』に収録される予定だったゲームの一つです。そのゲーム内容はアメリカのアリゾナ州ツーソンからネバダ州ラスベガスまでの長い砂漠の一本道を、時折ハンドルの振れるバスでひたすら進むというもので、そのあまりの単調さから「史上最悪のゲーム」と言われることもあります。
それもそのはず、片道が実時間で8時間、ポーズ機能がないため一度始めれば途中でやめることは即ゲームオーバーに繋がり、ハンドルが振れる仕様のため放置もできない仕様。その上明確なゲームクリアは存在せず、気が済むまで単調な道を往復することとなります。
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結局『Penn & Teller’s Smoke and Mirrors』が発売されることはなかったのですが、レビュワー向けソフトが流出したことで話題となり、これに目を付けたコメディーグループLoadingReadyRunが2007年に始めたのがチャリティーイベント「Desert Bus for Hope」です。
彼らはこの単調ながら無限に続けることができるゲーム性に注目し、寄付金額によって本作のプレイ時間を延ばすという仕組みでイベントを開催。開催当初より2万3千ドル近い寄付金を募ることに成功しました。それから本イベントは毎年開催され、現在までで累計約830万ドルもの寄付を集めています。これらの寄付金は全て、病気の子供たちの生活を改善する登録慈善団体Child's Playへと寄付されています。
寄付金額による時間の延長は1時間1ドルから始まって追加の1時間に必要な金額が7%ずつ増える仕組みとなっており、100万ドルの寄付で約1週間のプレイ時間となります。この間『Desert Bus』をプレイするだけではあまりに退屈ということで、イベント中様々な催しや視聴者から受け付けたチャレンジにも挑戦しています。
チャリティーイベント「Desert Bus for Hope」は現地時間11月12日午後2時より開催です。『Desert Bus』に興味を持たれた方はイベントに合わせて、Android/iOS版やVR版で遊んでみるのもよいかもしれません。