気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Elseware Experience氏、Benoit Dereau氏、Mael Vignaux氏開発、PC向けに9月10日にリリースされたミステリーアクションアドベンチャー『Broken Pieces』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、冷戦後1990年代のフランスを舞台にしたミステリーアクションアドベンチャー。海岸沿いの村「セント・エグジール」で目を覚ましたエリスは、原因不明の超常現象が頻発するこの村に閉じ込められてしまいます。海にそびえ立つ灯台、カルト教団など、奇妙な環境を取り巻く背景の断片をつなぎ合わせて謎を解き明かし、孤独な世界からの脱出を目指します。日本語にも対応済み。
『Broken Pieces』は、2,570円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか？
Mael Vignaux氏（以下Mael）本作のテクニカルディレクターでありオーディオディレクターでもあるMael Vignauxです。ゲーム開発は元々Valveの有名なエンジン向けのMod制作から始まり、2022年に本作の開発が始まるまで続けていました。好きなゲームを一本選ぶことができませんでしたが、いくつか挙げるとすれば『Half-Life』『メタルギアソリッド』『サイレントヒル』ですね。これらの作品のおかげで、ゲームクリエイターを目指すこととなりました。
――本作の開発はなぜ始まったのですか？
Mael私は同僚のBenoit Dereauと一緒に、私たちの好きなジャンルをたくさんミックスさせたオリジナルのゲームを作りたいという思いがありました。私たちは昔からパズルゲーム、アドベンチャーゲーム、そしてスリラーが大好きでしたので、結果的に自分たちでも遊びたいと思う、他にはないようなゲームが出来上がったと思っています。
――本作の特徴を教えてください。
Maelたくさんあります！しかし一つを選ぶとしたら、本作の雰囲気でしょう。本作の舞台は独特な場所です。また、上でも述べたジャンルのミックスという点も本作の特徴です。
――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか？
Mael昔のプレイステーションの名作シリーズや、『アローン・イン・ザ・ダーク』のようなゲームが好きな人に遊んでいただきたいと思っていますが、それだとかなり限定的ですよね。基本的には、ストーリーの雰囲気や精神的な複雑さのようなものを扱ったゲームが好きな人に遊んでもらいたいです。
――本作が影響を受けた作品はありますか？
Mael私たちは「新しくて奇妙」と言われるような物語のジャンルが大好きです。ドラマで言うと「LOST」や「LEFTOVERS/残された世界」のような、シーズン中にもっと知りたいと思わせてくるようなものですね。他にもたくさんの映画やゲームがこれに該当し、ここではすべて答えられません。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか？
Maelそれほどありませんでした。リモートワークのおかげで、すべて順調に進めることができたのです。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか？
Mael大丈夫です！本作を遊んでいただけるのは嬉しいですし、それをシェアしていただけるのもとても嬉しいです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Mael本作はたくさんの名作の上に出来上がりました。それら素晴らしい名作の数々は、はっきり言って、皆さんの国からやってきたものです。本作が他のゲームでは味わえないような体験を日本の皆様にご提供できれば嬉しいです。
――ありがとうございました。
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
