目まぐるしく移り変わる世の中、ゲーム業界も光の速さで進歩し、どれが自分に合うゲームなのか見極めるのは誰にとっても悩みどころです。懐の予算や遊ぶ時間と向き合いながら、いますぐ新作ゲームの情報が知りたい。そんなときのための「爆速プレイレポ」でございます。
今回は、Forestlight Gamesが開発し、2022年10月25日に配信された『Party Maker』をプレイして気になる内容を紹介します。
『Party Maker』とは
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本作は、次々と舞い込むクライアントの依頼に応じ、パーティ会場を作り上げていく専門業者シミュレーション。プレイヤーは己の身ひとつとバン1台。用意された多彩なツールを駆使し、ミッション形式の仕事の中で自由にパーティを形作っていきます。
シンプルな結婚式から体育館で行われるキャットショーなど、シチュエーションは多岐にわたり、細かい部分を彩るデコレーションの数も豊富。あくまで客の要望に沿って指定された水準を満たしながら、テーブルやカーテン、花火装置といった飾りつけをメインに担当して個性を演出していく形です。
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ステージごとに追加されるインテリアは持ち越して、他のステージで使うこともできるほか、ミッションをクリアするたびに購入できるテーマ品も増えていきます。コツコツと裏方で作業をするだけでなく、苦労して作った会場が実際に使われるシーンも最後に映るので、“お客様の笑顔”というお金では買えない価値あるモノを知ることができました。なお、本作は残念ながら、現時点で日本語には対応していません。
仕事の前に仕事のやり方を覚えよう
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ゲームを開始すると、本作のタイトルにしてプレイヤーの店の名前が映り込むカットシーンが流れ、まずは自分の店を立て直すところから始まります。
自宅となっている2階は独身には十分な広さの豪華な部屋。これまで店を閉めていたのには、何か個人的な事情でもあったのでしょうか。あちこち散らかっていて、電気すら通っていないので、チュートリアルに従って仕事場を整えていきましょう。
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どのゲームも移動やジャンプなど、基本操作はだいたい同じ。本作でプレイヤーが請け負うミッションは、どれも朽ちた廃墟などを掃除して土台を整備し、そこからパーティ会場を設営していくことになります。
そうした清掃を主な用途としてツールを使い、その種類に応じて使い分けます。ゴミは掃除機、落書きや床汚れはモップ、修理にはドリルといった感じです。ツールは順を追ってアンロックされますが、チュートリアルでは、ゲーム内のパソコンにアクセスしてミッションやテーマなどの要素を確認することも含まれていました。
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全編英語のため、単語だけでは分かりづらい部分もありますが、大事な部分はミニマップや画面上で強調されているので焦らずやりましょう。
予算も責任も客持ち!あとは飾るだけ
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あらかた本作の進め方を覚えたところで、さっそく仕事の依頼が来ています。メールの内容によれば、結婚50周年を祝いたいとのこと。そんな大事なイベントを初仕事として任せられるのは地味にプレッシャーですが、9,500ドルもの大金を好きに使えるとのことで、さっそくお邪魔してみました。
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だいぶ荒れていますが、結婚式という晴れ舞台には、おあつらえ向きの広い空間です。元は良い物件なので修理すれば使えそうですし、そのために技術を持った主人公が呼ばれたのでしょう。ここで掃除機が解禁され、とりあえずゴミの掃除と拭き掃除、それからカーテンの新調とシャンデリアの取り付けを先に行います。
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照明やピアノなどの大型備品は固有のものであり、プレイヤーが自由に動かすことはできません。飾りつけに関しても、客が求める最低限のノルマが存在し、今回は結婚式ということでテーブルと華やかなデコレーションを最低限の分は確保する必要があります。これを無視してもクリア自体はできると思いますが、大した手間ではないですし、おそらくは報酬などの査定に直結するので、一応は考慮しておきましょう。
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カーテンや花などの小物も添え、大まかな形が出来上がってきたら、そろそろ本領発揮といきたいところ。とは言え、まだ最初のミッションなので使えるインテリアも少なく、テーブルだけでもかなり予算を圧迫しています。置けるのは予算の範囲内なので、仕方なく一番安い風船や正月の竹飾りみたいなものを大量にばらまいて、かさ増ししておきました。
けっこう適当にやったと思ったのですが、いざ人が集まると意外と絵になっていたので、最後に隙間を埋めておくのは良策かもしれません。クリアすると次のミッションと新しいテーマが出現し、クライアントから特にクレームもなかったので、今回は大成功に終わったということで蒸し返さないでおきます。
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ある意味リアルなのが残念
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どうしても気になった部分があるので一応は言及しておくと、本作における“自由”という言葉の範囲はかなり狭いです。まず掃除をして一から舞台を作り上げること自体は楽しいものの、プレイヤーが扱えるアイテムが小物に限定されているので、たとえ種類が増えても大した違いはありません。
まだ確実なことは言えませんが、広間に巨大なヌイグルミやキャンプファイヤーを置いたり、牛や豚などの動物を連れてきたりすることは現時点で不可能。本作は屋内のミッションでもステージがかなり広いので、そういう大きな置物の需要もあるはずなのですが、どうしても小物で埋める形になってしまいました。
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建築学科の出身である筆者からすると、家の設計に使われるコンピュータツールのように、設計図の内装デザインの参考に家具などを配置していく感覚に似ていました。作る側の都合だけでなく、実際に住む側の気持ちも考えて空間にゆとりを残すのですが、本作はゲームなのでリアルに傾きすぎるとゲーム性が失われます。
その結果、大きすぎる器に爪楊枝を敷き詰めていくような形となり、せっかくの広いステージを持て余すことになってしまいました。テーブルや花を少しずつ置いても視覚的なインパクトに欠けますし、予算という根本的な制約もあって大量には置けません。
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しょうがないので筆者は苦肉の末に、安価かつ場違いな存在感を放つ、床に直置きのピザと猫缶の棚をありったけ配置して実験を重ねました。キャットショーのミッションで使ったデコレーションが可愛いのと、どの場面にも合わないということで、深夜の2時にひとりで大笑いしながらプレイしていたのは内緒です。
小物程度ならアップデートで追加するのも簡単でしょうし、ワークショップに対応すれば、有志のModによってバリエーションも改善の余地があるかもしれません。まだリリース直後の作品であり、筆者自身も最後までプレイしたわけではないので、今後の展開に期待したいと思います。
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『Party Maker』は、Steamにて配信中。現在、リリースセールで10%オフとなっています。
タイトル:Party Maker
筆者がプレイした機種:PC(Steam)
発売日:2022年10月25日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:1,520円