
日本で予約受付中の携帯ゲーミングPC「Steam Deck」。アジア向けの年末商戦に向け、Valve社も全力で生産ラインを稼働中。すでに予約している人には勿論、そうでない人にも気軽に購入が出来るように日々体制を整えており、来る日本発売のXデイに向けて期待感がさらに上がっている人もいるのではないでしょうか。
しかし、逆に期待すればするほど本当にSteam Deckの性能は問題ないのか、Steam Deckが発売された後の作品も問題無く遊べるのかと心配になる人もまた多いことでしょう。そこで、本記事ではシリーズ記事として直近に販売されたゲームを実際にSteam Deckで遊びプレイレポートをお届けします。
第6回のタイトルは『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』。JRPGの最高傑作とも言われた本作は、Steam Deckでもその面白さを存分に楽しめるのでしょうか。
『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』とは
本作はアトラスが開発した『ペルソナシリーズ』のナンバリングタイトルです。主人公は高校2年生の学生となり、物語を進めることで不可解な事件に巻き込まれます。そこで「ペルソナ」と呼ばれる力に目覚め、昼間は何処にでもいる学生として、夜は怪盗団として腐った大人たちを改心させるために暗躍していきます。やがてその結果、世界を揺るがす大きな事件へと主人公とその仲間たちは立ち向かうことに…

その圧倒的に洗練されたUIとシステム、全く予期出来ないサスペンスなシナリオ、そしてシリーズ通して好評だった音楽もさらにブラッシュアップされた本作は、日本国内だけではなく海外でも大ヒット。前身である『ペルソナ5』と本作を合わせれば世界売上本数は500万本以上となりました。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』でもゲストキャラとして本作の主人公が参戦するなど、その人気は不動のものと言って差し支えないでしょう。
なお、今回紹介する本作はPS4向けで発売されたものをPC用にブラッシュアップしたリマスターという扱いで発売されています。内容そのものはPS4版と同一ですが、PS4版ではDLCとして販売されたものがリマスター版では全て最初から同梱済みなので、その点お得です。
これは「心を盗まれる」ほど最高の移植である


さて、本作を遊んだ結果ですが…はっきり言って本作を遊ぶ為だけにSteam Deckを買う価値がある、とまで言えるレベルで完璧に動きます。
最初のオープニングムービーから導入、そして戦闘やあらゆるシーンにおいてSteam Deckのデフォルト設定であれば常時FPS60で動き続けます。ゲームのロード時間もほぼ無くストレスフリー。Steam Deckの内蔵スピーカーは非常に良いものを使用しているので、音の臨場感も高く10分もプレイすればゲームに引き込まれること間違いなし。
バッテリーの消費は1時間で45~50%程度の為、おおよそ2時間くらいでバッテリーが尽きてしまいますが、RPGというジャンルの為、FPSやリフレッシュレートを多少下げても問題無くプレイ可能です。なので、調整をすれば3時間程度のプレイにも耐えられます。出先などでレベリングをしたり少し進めたりしようと思えば気楽に出来るのも非常に良い点。


ボタン操作などが直感的でプレイしやすいだけでなく、RPGの様な作品でありがちな、文字が小さく読みづらいという現象も本作とSteam Deckでは無問題。まず本作のUIそのものが、もともと文字を大きくスタイリッシュに表示する形になっており、さらにSteam Deckは普通の携帯ハードより、本体だけでなく液晶部分も大きく作られている為、文字を読んでも目が疲れにくくなっています。

その結果、まるでSteam Deckの為に本作が調整されて作られていたのではと錯覚するほどに完璧に動き、そして遊ぶことが出来ます。もし今後Steam Deckを入手した際には、ぜひ本作をインストールして遊んでみて下さい。少しプレイすれば貴方の時間を「心の怪盗」が盗んでしまうほどにハマってしまうことでしょう。本当にオススメです。