AI研究を行う団体であるOpenAIは、AI技術を利用してチャットができる「ChatGPT」を公開しました。現在テスト期間であるため、無料で利用できます。
このAIは、質問を投げかけたらそれに適切な回答を行ってくれるなど、チャット形式で自然に会話できるというものです。また、間違いを認める、間違いに異議を唱える、不適切な要求を拒否するといった機能も備わっているようです。公式サイトでアカウント登録をすると、無料で試すことができます。
ユーザーが入力した内容に答えてくれるこのAIですが、「明日の天気は?」といった未来のことや、データを参照する必要がある質問は回答を拒否される模様。そこで、実際に質問を考えながら回答を求めてみました。
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まずは、ゲーム業界の有名フレーズ「任天堂の倒し方」から。回答を求めたところ「不可能」と断言されてしまいました。おまけに「自分たちも尊重されるように心がけましょう」と諭される始末です。
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次に、『メタルギアソリッド2』に登場する「らりるれろ!らりるれろ!らりるれろ!」というセリフについて聞いてみました。AIによるとこれはキャッチフレーズになっており、「刺激的」「爽快」「エキサイティング」「サスペンスフル」といった意味が込められているとのこと。大佐は意外とまともなことを喋っていたのかもしれません……?
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次に、Game*Sparkが販売している『Wizardry外伝 五つの試練』を買うかどうかをAIに委ねてみました。しかし、回答ではなぜかアトラスが発売していることにされてしまいました。『世界樹の迷宮』シリーズと混ざっているのでしょうか……。そもそもゲームの内容も違いますね。ただ「魔法使いが五つの試練を乗り越えながら冒険を繰り広げる」というアイディアはシナリオの制作に使えるかもしれません。
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次に、RPGに不要な要素も聞いてみました。一見もっともらしいことを言っているようにも思えますが……。
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「RPG」の部分を変えてみるとほとんど似たような回答になってしまいます。
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「マリオ」にいたっては「長いストーリー」や「強制的なイベント」が多いなど当てはまらないものが多く、ついには「格闘ゲームをプレイするには、多くの操作を覚える必要があります。」と全く関係ない話に移ってしまいました。
このように、ChatGPTはユーザーの質問に対しかなり自然な回答を返せるものの、実際に喋る内容は少しずれていたり、データが必要な回答は返してくれなかったりと万能ではない様子。まだテスト版であるため今後も改善されていくものと思われますが、断言するような口調には惑わされないように注意が必要です。
しかしながら、未来を感じさせる技術であることも確かです。もしかしたら近い将来、イラストAIとチャットAIを駆使してアドベンチャーゲームが作れる……なんて未来もあり得るかもしれません。AIを悪用した誤情報などには気をつけつつ、今後も技術の進歩を見守っていきましょう。