『ファークライ』シリーズでは、ローンチから時間が経ってから“ファンタジー色の強いDLC”がやってくる法則があります。『ファークライ3』であれば、スピンオフではあるものの80年代テイストが光る「Blood Dragon」、続く『4』は若干リアル路線なUMAが登場する「イェティの谷」。そして『ファークライ5』では、ゾンビものにSFもの、更にはこちらでもスピンオフとして本編後の世界を描く『ファークライ ニュードーン』がリリースされていました。
そして、シリーズ最新作『ファークライ6』とて例外ではありません。やってきたるDLCは「狭間の世界」といって、エイリアンとのコンタクトと不可思議な世界へ挑むストーリーが展開します。
導入部分はミステリアスに
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物語の導入、浜辺で酒を飲んでいた主人公“ダニー・ロハス”は光るなんらかの筋の不時着を目撃します。そこで不時着した場所に行ってみると光のボールが浮かんでおり、電撃のようなものを放っている模様。たまらずダニーは拳銃で撃ちますが、これが悲劇の始まり。
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実態をもたない光球の宇宙人「フェイ」によって「狭間の世界」に閉じ込められます。ダニーが撃った光のボールはなんと宇宙船で、その宇宙船を直すために「破片」が必要なのだそう。「破片」がないと500万年も待たないといけないということで、フェイによってダニーは破片探しに向かいます。
メインのゲームプレイはローグライト
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ゲームプレイは相変わらずローグライトとなっており、「グリント」と呼ばれる発光体を100ポイント集めれば死んだステージから復帰できます。いわばコンティニューポイントです。
それ以外は5つ存在する破片を集めて得られるもの、グラップリングフックや発破など「ツール」を得られます。ゲームオーバー時にはツールを除いて全ロストのパーマデスが待ち受けています。これまでのDLCでは鍛えることが可能でしたが、今作はストイックな作りとなっております。
パズル仕立て!? 意外な組み合わせとなったDLC
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最初に突入する部屋は決まっていて、瓦解する城塞というステージでだまし絵のようになっています。このステージはパズル仕立てで、決まった法則に則って歩かないと床が落下するギミックなども登場。このギミックもツールで発破や鍵を得れば短縮できるようになります。
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また、敵の色に合わせて、キーボードであればLキーで銃の色を変えて攻撃しなければなりません。これが本作の特徴のひとつである「カラーコンバットシステム」。銃と敵の色が違っている状態だとダメージを与えられないので、戦闘に緊張感が加わります。
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秀逸なのはステージによってはタワーディフェンスだったり、背後からやってくる竜巻に飲まれないようにスピードランしたりと多様性がある点です。攻略するのに根気は要りますが、ハードコアゲーマーにうってつけといえるでしょう。
ツールを持たない初期状態で最初の破片を手に入れるのが難しい……といった問題点もありますが、目をつむれる範囲だと思います。
破片を集めていくと
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肝心の「5つの破片」ですが、破片を得られるステージもパズル的。「一定時間以上破片を持っていると爆発してしまうので、エネルギーを吸わせないといけない」、反対に「破片にエネルギーを与え続けなければならない」とユニークなルールが設けられていて、ヒリヒリした戦いに挑めるでしょう。破片を集めるごとにツールが4つまで得られます。
すべての破片を集めたあとは意外なラスボスがあらわれ、ここにカラーコンバットシステムの集大成が発生します。詳しくはいえないものの、ラスボスはとても楽しく遊べました。
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また、バディとなる宇宙人「フェイ」は破片を集めるごとにその姿を変え、豚や狼などに変化します。フェイの行き着く先はみなさまのご想像にお任せしますが、愉快なことになるでしょう。
パズル面でも戦闘面でも難易度の高い今作ですが、これは挑戦状として受け取るべきだと思います。エンディングではスタッフロールのあとに驚かされる要素と、それから感動を呼ぶ要素が待ち受けています。約十数時間の旅路になるかもしれませんが、それではみなさまれっつはばないすげーむ!
『ファークライ6:狭間の世界(Lost Between Worlds)』は、PC(Epic Games ストア/Ubisoft/Connect/Ubisoft+)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox Oneで12月7日に発売予定。詳細は公式サイトよりチェックしてください。