突然のメンテ発表は復活の兆しか。敵を倒さなくても良いバトロワ『Ring of Elysium』に改めて挑戦【プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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突然のメンテ発表は復活の兆しか。敵を倒さなくても良いバトロワ『Ring of Elysium』に改めて挑戦【プレイレポ】

埋もれてしまうには惜しい作品。急遽アナウンスされたメンテナンスには、どのような意味が……?

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突然のメンテ発表は復活の兆しか。敵を倒さなくても良いバトロワ『Ring of Elysium』に改めて挑戦【プレイレポ】
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Aurora Studioが開発し、TCH Scarlet Limitedが配信するバトルロイヤルゲーム『Ring of Elysium』。2018年10月の配信後に国内外で一時期話題になりましたが、2019年1月頃には同接プレイヤー数が落ち始め、最近では多くても1,000人ほどまで落ち込みました。

頻繁に行われていたアップデートが突然途絶え、1年以上沈黙が続いた後、突如としてサーバーメンテナンスのお知らせが投稿され騒然となったニュースをお届けしました。本稿ではそんな『Ring of Elysium』を改めてプレイし、当時からのユニークさや変わった点を現在の視点からレポートします。

“敵を全員倒さなくて良いバトロワ”というユニークなルールは、今も新鮮なのか

本作の最も特徴的な点は、勝利条件が敵を全員倒すことではないというところでしょう。プレイヤーは、試合終盤に現れるヘリコプターに搭乗すれば勝利できるのです。ただし、搭乗できるのは最大4人までという制限が課せられています。

そのため、いち早くヘリを目指すか、待ち伏せして乗ろうとする敵を倒すか、ボイスチャットで話し合って仲良く登場するかといったプレイヤー同士の読み合いが発生するのがユニークな点と言えるでしょう。

全員が殺意マシマシでヘリにまともに乗れない……という状態も想像しましたが、筆者が観戦していたプレイヤーはすんなりと搭乗できていました(筆者は最後の最後に死んだ)。

『PUBG』『フォートナイト』『Apex Legends』など現在も人気が続くバトロワはどれも「全員倒すこと」が目的です。そのため、本作のルールは現在から見ても新鮮なものになっています。

3種類のガジェットはテーマが変わり、使いやすく

本作のサービス初期は雪山がテーマとなっていましたが、2019年1月末からは山間の地域がテーマの「Europa Island」と呼ばれるマップになっています。多くのバトロワでは過去のマップもプレイできますが、本作では雪山マップはプレイできなくなっています。また、「ヴェラ」と呼ばれる新マップがあるようですが、時限つきロックがかけられており、今回はプレイできませんでした。

マップの変更に伴い、プレイ開始時に選択できる3種のガジェットも変化。ハンググライダーは変わりませんが、スノーボードはいつでも使えるロードバイクに、ピッケルは非常に使いやすいグラップリングフックになりました。

実を言うと、筆者はマップが変わってからもしばらくプレイし続けていました。特にグラップリングフックがお気に入りで、そこそこの距離であれば自由にひょいひょいと飛ぶことができるので使い勝手抜群です。クールダウンはあるものの、時間は短いためストレスなく探索できます。

「索敵しにくく、遭遇戦に近い」という点は若干メスが入ったが、根本的な部分は変わらず

配信時のプレイレポートで指摘されていた「遭遇戦に近い」という点には、戦術ガジェットの登場によって若干メスが入れられています。戦術ガジェットは索敵ドローンやホロデコイ、ステルス迷彩や生体信号検出器など8種類から選択できます。このガジェットにより、銃声や足音を聞く以外の索敵方法が追加された形です。

しかし、根本的にゲームプレイが変わっているかというと正直微妙なところ。筆者が使ったドローンは使用中無防備になることや、クールダウンが長めなことなどから使う場面が少なく、敵プレイヤーからも何かしらのガジェットを使われたような場面はありませんでした。

2022年のバトロワ系シューターとしての立ち位置は?

本作の特徴的な部分は、2022年の現在でもまだ新鮮と言えるでしょう。なぜなら、未だ本作以外に「全員倒すこと」以外が目的のバトルロイヤルはほぼ存在しないからです。どちらかというと本作の思想は、バトロワというよりも『Escape From Tarkov』などのPvPvEや『バトルフィールド 2042』に搭載されていた「ハザードゾーン」のようなタイプのゲームに近しいものがあります。

改めてプレイしてみて、本作は他のバトロワを研究して作られていると感じました。初動が空中からの降下ではなくエリア選択式であるため、すべてのプレイヤーが平等にマップへ降りることが出来ますし、最初から簡易的な武器や回復を持っているため「初動で武器を取られて何も出来ず負ける」ということも起きづらいです。

武器スロットが3つ用意されているため様々なシチュエーションに対応できるようになったり、ダレがちな移動が楽しくなるガジェットが用意されていたりと、個人差はあるものの“バトロワでストレスになりやすい要素”が解消されています。

その一方で、ユニークな勝利条件の存在によって遊びやすくも独自性を生み出すことに成功しています。改めて今プレイしてみて、このまま埋もれてしまうには惜しい作品だと感じました。筆者個人としては、バトロワジャンルの歴史を語る際は外したくない1本だと思います。


今でも大変に魅力的なタイトルだと感じましたが、これから実施されるメンテナンスに今後の展開を期待して良いかはわかりません。今回は新コンテンツはなく、現状ではプレイヤーの大きな増加は見込めないと思われるからです。

2018年当時はバトロワブームで、猫も杓子もバトロワ作品をリリースしているような時代。そんな中で生まれた本作も疑い半分でプレイされ、一時期話題になったものの、すぐにその熱は冷めてしまいました。しかしブームが過ぎた今、改めて振り返ってみると、非常に完成度が高く、まだまだ光るチャンスのある作品となっていました。筆者としては今後、何かしらのきっかけで注目されたら嬉しい限りです。

『Ring of Elysium』は、PC(Steam)向けに配信中です。



《みお》

超雑食の若年ゲーマー みお

2021年3月よりフリーでゲームライターをしています。現在はGame*SparkとIGN JAPANで活動し、稀にINSIDEにてニュース記事を執筆しています。お仕事募集中。ゲームの趣味は雑食で、気になったものはクラシックゲームから新しいゲームまで何でも手を出します。主食はシューター、ADV、任天堂作品など。ジャンルやフランチャイズの歴史を辿るのも好きです。ゲーム以外では日本語のロックやアメコミ映画・コメディ映画、髪の長いお兄さんが好きです。

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