最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は2023年2月1日にTHQ NordicよりPC/PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けにリリースされる『スポンジ・ボブ:ザ コズミック シェイク』について生の内容をお届けしたいと思います。なお、記事中のボタン表記はXboxコントローラー準拠となります。
『スポンジ・ボブ:ザ コズミック シェイク』とは
本作は、ニコロデオンで放送されているアメリカの人気コメディアニメ「スポンジ・ボブ」を原作とした3Dアクションゲームです。スポンジ・ボブは、親友のパトリックと共にグローブワールドという遊園地にでかけます。
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グローブワールドで“イケてるアイテム”を探すスポンジ・ボブは、七つの海の財宝を取り扱うマダム・カサンドラという女性から何でも願いが叶うという人魚の涙を入手。スポンジ・ボブは、「イカルドの壮大な芸術がみんなに認められますように!」「サンディの素晴らしさが世界中に知れ渡りますように!」と友達想いな願い事をします。
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しかし、人魚の涙はネプチューン王の所有物で、生きている者が使ってはいけないものだったのです。ビキニタウンは破壊され、仲間たちは異空間に飛ばされてしまいました。スポンジ・ボブは仲間を取り戻すため、異空間につながるポータルを通じて別の世界を旅します。
ビキニタウンとはちょっと違う異世界を冒険!
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騒動の後スポンジ・ボブが目を覚ますと、スビキニタウンは浸水しており、おまけにパトリックは風船になってしまっています(かわいい)。ビキニタウンを探索していると、スポンジ・ボブが務めるハンバーガー店「カニカーニ」は消え、プランクトンが経営する向かいのライバル店「エサバケツ亭」も倒れてしまっています。さらに、プランクトンがゼリーの怪物に襲われており、助けることになります。
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ここで初めて戦闘が起こります。戦闘の操作はXで攻撃、Lスティックを倒しながらBで回避、Aボタンでジャンプです。Aを2回押すとヒップドロップで真下の敵を押しつぶすというテクニックも存在します。戦闘の難易度自体はかなり低く、1匹ずつ冷静に対処すれば苦労することはないでしょう。
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その後、再びカサンドラに出会います。カサンドラは混乱を収めるために、「コズミックゼリー」と呼ばれるアイテムを集めることを求めます。異次元に飛ばされてしまった仲間は、魔法のバブルワンドを使えばビキニタウンに連れ戻すことができると言われ、スポンジ・ボブたちは異次元への旅に出ます。
元はといえばカサンドラが人魚の涙を売ったことが原因ですし、時折悪だくみをしているようなセリフが見られて怪しさ満点、何か裏の顔を抱えていそうです……。ですが、スポンジ・ボブとパトリックはあまり気にしていない様子。
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ゲームプレイの流れとしては、ポータルから異世界に向かい、そこでミッションをクリアしてコズミックゼリーを集めます。そのコズミックゼリーをカサンドラに渡し、新たにコズミックコスチュームを作ってもらうことで新たなエリアに向かうことができるようになります。
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スポンジ・ボブが最初に旅立った先は、西部劇風の世界です。カニカーニの店主であるカーニさんを探してビキニタウンと全く違う世界にさまようスポンジ・ボブでしたが、この世界ではスポンジ・ボブが通う教習所のパフ先生やリスのサンディなどお馴染みの面々に普段とは違う姿で出会えます。
スポンジ・ボブは、サンディに枯渇しているサボテンソーダを集めてくることを依頼されます。ここからは、中ボスのような戦闘も混じってきます。遠距離攻撃をしてくる敵や衝撃波を出して雑魚敵を生み出す敵は耐久力が2から3以上あり、隙を見ながら攻撃を与えなければなりません。
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ゼリーの怪物と戦いながら順調にジュースを集めていたスポンジ・ボブでしたが、ひょんなことから一度地下に落ちてしまいます。地下を管理しているおじいさんのお願いを聞いてエレベーターを使わせてもらい、地上に戻るとなんとスポンジ・ボブが一生懸命集めたソーダが列車に盗まれてしまっていました。盗んだ犯人は、なんとカーニさん。普段からお金にがめつい彼でしたが、この世界ではついに犯罪者として指名手配されていました。
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なんとか列車に追いつきカーニさんを捕まえると、サンディ保安官によって逮捕されてしまいます。カーニさんが助けを求めたため、仕方なく元のビキニタウンに連れて帰ることになります。今回紹介した以外にも映画の舞台やナメクジの世界に飛び込むこともできるようなので、『スーパーマリオ オデッセイ』のように様々な世界に冒険する楽しみがありそうです。
アニメ版の吹き替え声優そのまま!原作ファンは満足の1作
原作ファンが好きな筆者としては、やはり日本語吹替がついていることはありがたいです。スポンジ・ボブは松野太紀さん、パトリックはかぬか光明さん(谷育子さん時代も好きでしたが…!)、イカルドは上田燿司さん、カーニが奥田啓人さん、プランクトンは松浦チエさんなどなど、アニメの最近のシーズンで慣れ親しんだキャストが踏襲されているのも非常に嬉しいポイントです。
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いつも不憫な目に遭うイカルド、お金にがめついカーニさん、ちょっと(いや、かなり?)抜けているパトリックの言動など原作の性格もしっかりと踏襲しているほか、プランクトンが「単細胞」ならぬ「多細胞め!」と罵るなどちょっとひねりの効いたジョークも健在。アニメファンであれば満足できる1作であるのは間違いないでしょう。
一方で、アクションゲームとしては正直言って歯ごたえのある3Dアクションを求めるゲーマーの方を向いた作りではないように感じられました。それでも本作は、「スポンジ・ボブ」の世界をたっぷり楽しみたい原作ファンの方をしっかりと向いた、正しい意味での「ファンアイテム」といえるでしょう。
対応機種:PC(Steam)/PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2023/02/01
記事執筆時の著者プレイ時間:2時間
価格:5,170円(Steam)