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アーケード版『ドンキーコング』で世界初の100万点を達成した人物として知られ、数々のハイスコアでギネス世界記録に認定されているビリー・ミッチェル氏。2018年に不正の疑いを持たれ記録を剥奪、2020年の検証で再認定された同氏に、新たな不正の疑いが見つかったとする告発があったと海外メディアが伝えています。
告発したのは海外スピードランナーのKarl Jobst氏です。2023年1月30日に投稿した映像内で、ミッチェル氏が『ドンキーコング』で記録を達成した記念撮影の写真で、機体のレバーがオリジナルと異なるものであると指摘しています。
Jobst氏によれば『ドンキーコング』のオリジナル機体は「4方向入力のレバー」で、ミッチェル氏が使用しているのは「8方向入力のレバー」だといいます。8方向レバーだと斜め入力が可能になるため、ゲーム内で移動しながらハシゴを登る操作が入力可能になり、“オリジナル版ではできないこと”を行っているということです。ただし、映像内では映像がなく写真だけのため、その動作に関しては不明です。
ミッチェル氏は2007年のドキュメンタリー映画「The King of Kong」の特典映像で、不正の疑いが見つかったとゲームスコア記録団体Twin Galaxiesが指摘。2018年に記録が剥奪されましたが、その後の再検証で「記録を失格するのに十分な証拠を得られていない」として、ギネス世界記録がミッチェル氏の記録を再認定しています。
2018年の剥奪の理由としては、記録認定に“実機の使用”がルールとして設定されていることがありました。今回のJobst氏の指摘がもし正しいものであるならば、このレバーの違いが大きな検証のポイントになりそうです。なお、現時点でTwin Galaxiesおよびミッチェル氏など関係者からのコメントはありません。