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3DIVISIONは、まちづくりシミュレーション『Workers & Resources: Soviet Republic』がSteam上から削除されていることについての説明をSteamコミュニティに投稿しました。
本作は架空の社会主義国を舞台としたまちづくりシミュレーション。日本語にも対応で早期アクセスを実施されており、2022年11月には高難度モードを追加する大型アップデートも実施されていました。
今回問題となったのはその高難度モード「リアリスティックモード」で、ある熱心なファンが公開していた「Cosmonaut Mode」という構想が同モードの元になっているという主張で、DMCA申請が行われたようです。同社は当初このファンを尊重してゲームのクレジットにも記載する方針だったそうですが、YouTube上でインフルエンサーの動画に対してDMCA申請を行ったために無視することにしたとしています。
さらにその後、本作のトレイラーやWebページもDMCA申請を受けて削除され、ついにはSteamのゲームそのものも削除されたということです。なおその際には弁護士としてコンタクトしてきたということも述べられています。
同投稿において、同社は「Cosmonaut Mode」はゲームのコードに直接関係するゲームデザインはなく、技術的解決策も示されていないと主張。唯一役立ったのは、リアルで挑戦的なモードを望むプレイヤーが多いことを示したという点のみとしています。
こうした状況に対して同社はYouTubeやValveに連絡を取っているとのこと。また海外メディアKotakuに対して、同社は法律の知識を持つ人物からこうした申請をされていることに不安を感じているものの、最後まで戦うと意思表示しています。加えて、DMCA申請の仕組みへの不満も滲ませています。
今回のようにアイディアを披露していたファンがそれを根拠に権利を主張していわゆる“反転アンチ”化してしまう例について、海外メディアPC Gamerはドラマ「バビロン5」のJ・マイケル・ストラジンスキー氏がファンのTwitterアカウントをブロックしていたことを引き合いに出して「彼の懸念は根拠のないものではなかった」としています。また日本においても、インディーゲームクリエイターが一方的なアドバイスに苦言を呈したことがありました。