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Epic Gamesは、自社のPCゲーム配信プラットフォーム「Epic Gamesストア(以下、EGS)」にて、すべてのデベロッパーがゲームを発売できるようになったことを発表しました。
ストアページ翻訳、UE使用料免除など開発者に嬉しいメリット
これまでのEGSはEpic Games側がセレクトしたゲームを販売するという方式でしたが、これによりSteamなどと同じように誰でもゲームを販売できるようになります。EGSの月間アクティブユーザーは6,800万人を記録しており、多くのユーザーにゲームを届けられます。
EGSでは様々なメリットがあります。まず、販売したゲームは88%の収益を得ることができます。PCに限らず多くのゲームストアは開発者の取り分が70%というのが相場ですが、EGSではそれよりも高く設定されています。IARC(国際年齢評価連合)レーティングやストアページのローカライズといった小規模開発には負担となる作業も、デベロッパーポータルを通じてリクエストが可能です。
さらに、総収入が100万ドル以上売り上げた場合にゲームに課せられる5%のUnreal Engineの使用料は、Epic側が用意する支払いシステムを使って購入する場合のみ免除されます。このように、開発者の負担を軽減するメリットが多く用意されています。
販売できるゲームは条件アリ。特にマルチプレイゲームは注意が必要
販売できるゲームには条件や注意点が存在。まず、マルチプレイヤーゲームの場合すべてのPCストア間でのクロスプレイに対応している必要があります。また、他ストアで実績機能を付けている場合Epicでも付けなければなりません。
禁止コンテンツがないことや、ゲームの品質・機能が要件を満たしている必要も。禁止コンテンツは悪意のある差別的なもの、ポルノ、違法コンテンツ、知的財産を侵害するもの、偽のゲームやマルウェアなどの詐欺・不正行為などを含む作品を指します。
また、ゲームは審査時に提出するアセット通りにインストールや起動をできなければなりません。Epicは基準を満たさないと判断したゲームを拒否する権利を持っているとしています。
ライバルプラットフォームのSteamでは幅広いゲームが配信されている反面、低品質なゲームや他のゲームと偽った製品がリリースされることがあります。EGSではどのように対策が取られるのか、注目が集まります。
また、Epic側が用意した決済サービスではなく独自の決済代行サービスを使っている場合は100%の収益を得ることができますが、Unreal Engineの使用料免除や適用されないため注意が必要です。
ついに誰でもゲームを販売できるように
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ついにライバルプラットフォーム・Steamと同じく、誰でもゲームを販売できるようになったEpic Gamesストア。開発者にとって様々なメリットが用意されており、特に小規模な開発者には大きな利点と言えます。一方で、Steamと同じく低品質なゲームが販売される可能性もあります。Epic Gamesの審査によってどの程度防がれるかも注目です。