
ネクソンからDMCAに基づく差し止めを受け、Steamストアページが削除されたダークファンタジーPvPvE『Dark and Darker』ですが、開発元のIRONMACEから公式Discordにて新たな声明が発表されました。
多くのユーザー注目したファンタジー風タルコフ
ファンタジー風『Escape from Tarkov』とも呼べる本作は、プレイテストの段階ですら多くのアクセスがあり注目されていた作品です。
しかし、開発元のIRONMACEの主要メンバーが以前ネクソンに在籍していた過去があり、ネクソンで開発されていた通称「P3」と酷似したゲームであることから、「P3」のデータを流用しているのではないか?といった理由で、DMCA通告や韓国警察による捜査などが行われていました。
そんな本作について公式Discordで新たな声明があり、「ネクソンの著作物や不正に流用された企業秘密は、IRONMACEによって使用されたことはありません。」と延べ、詳細な理由も説明されました。
ファイル名が同じなのは同じアセットを買っただけ
争点となっているデータの不正流用に関しては、ネクソンに所属していた時代に新型コロナウイルスの影響でリモートワークをしており、承認を受けた上で個人サーバーにデータを保管していたことがあると説明。個人サーバーを停止することになった後もいくつかの自動スクリプトが残っていたが、ネクソンのセキュリティチームは個人サーバーの存在や使用状況を把握しており、開発期間中は何の警告も受けなかったともしています。
また、似たようなコンセプトのゲームが他に無いという指摘に対して、『Expedition Agartha』のように他のファンタジー風タルコフが存在すると回答。データを流用していないとすれば開発期間が短すぎるといった指摘に対しても、「ネクソンのような官僚的な大企業が短期間でゲームを開発するのが難しいからといって、他のスタジオがそうとは限らない」と説明し、開発が早まった要因としてサーバープログラマーを最初から用意したことや、市販のアセットを活用したことを挙げています。

スプレッドシートでリストアップされた「P3」のプロジェクトとファイル名が同じリソースが1032個もあるといった指摘に関しても、そのうち950個は同じUnreal Engine用のアセットを使用しているだけと説明。残り82個のうち41個は拡張子が違い、完全に同一ファイル名のリソース41個に関しては、推奨される命名規則や一般的なファンタジー風の名前を付けたということで説明できるとしています。
さらに、両作のアートが類似しすぎているといった点に対しては、伝統的なファンタジーに基づいたアートであり、同じデザイナーがコンセプトアートを作成したが「P3」を侵害するものではないとしており、他のファンタジー作品などと比較した文書が後日用意されるとのことです。

多くのファンが注目している本作。現時点ではまだSteamストアページは復活していませんが、無事に遊べる機会は来るのでしょうか?