ゲームデザイナーのアメリカン・マギー氏は、『アリス』シリーズ第3作となる『Alice: Asylum』の開発を断念し、自身もゲーム開発から引退すると発表しました。
実現目指し400ページ超えの設定資料集も制作
同氏は『アリス イン ナイトメア』『アリス マッドネス リターンズ』を手掛けたことで知られており、シリーズの第3作となる『Alice: Asylum』実現に向けて2017年から動き出していました。
『Alice: Asylum』は実際に世界設定やそれに基づくアートワークなども作られており、Patreonにて400ページを超える膨大な分量の設定資料集も公開。その際には開発にVirtuosが加わったということも明らかにされていました。
権利を持つEAとの交渉はうまくいかず
『アリス』シリーズの権利はElectronic Arts(EA)が保有しており、同氏は上記の設定資料集完成後にEAとの話し合いを行っていたとのこと。『Alice: Asylum』実現のための資金提供とライセンス供与を受けるために制作計画書を提出しての交渉であったようです。
しかしEAからの回答は、資金提供はIPの内部分析などの結果見送りとなり、ライセンスについても現時点では売却も供与もできないというものでした。それによって「新しい『アリス』ゲームを作るためのあらゆるオプションを使い果たした」ために、『Alice: Asylum』は終わりを迎えたとしています。
また同氏は「新しい『アリス』ゲーム制作へのアイディアもエネルギーもない。現在のゲーム開発環境において新作ゲームのアイディアを追求することに興味もない」と、ゲーム制作自体からも引退することを表明。今後誰かがEAを説得できたとしても、『アリス』関連の開発に関わる気はないと宣言しています。