気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Flamebait Games開発、PC/Mac向けに4月5日にリリースされた画家シミュレーションアドベンチャー『パスパルトゥー2:あるアーティストのキセキ』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、売れない芸術家が主人公の画家シミュレーションアドベンチャー。主人公はある日、家賃滞納の結果、自宅を強制退去させられてしまいます。そして、やってきたのは芸術の街「フェニックス」。プレイヤーはこの街の各地で自由に絵を描き、絵を売って暮らしていきます。街の住人と仲良くなればさまざまな依頼を受けることも。お金が貯まれば筆やキャンバスなどの商売道具も充実のラインナップから購入できます。さらに、自分だけのアトリエを購入して、作業に没頭することもできるようです。また、ゲーム内からVRoid Hubと連携すると、自分の好きなキャラクターで遊べます。日本語にも対応済み。
『パスパルトゥー2:あるアーティストのキセキ』は、3,000円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Mattias Lindblad氏(以下Mattias)本作のゲームディレクター、Mattias Lindbladです。私の好きなゲームのうち2つは、子供の頃に遊んだ『Warcraft III』と『Heroes of Might and Magic IV』です。これらのゲームに「ゲームの魔力」を魅せられ、私は本作でも一緒に開発をした双子の弟と一緒にゲーム開発を始めたのです。私たちはまず『Warcraft III』でカスタムマップを作ることから始め、今では自己表現をするとてもクールなゲームを作っています。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
MattiasFlamebaitでは、人々の創作意欲を刺激したいと考えています。6年前に前作をリリースしたとき、私たちは人々がアートを発見したり、アートの世界に戻ってきたりするのに役立ったことに驚かされました。続編である本作では、アートを描くことをもっと刺激的で楽しく、魅力的なものにしたいと考えたのです。
――本作の特徴を教えてください。
Mattias自分だけのアートを作り、自分だけのアートキャリアを追求するというのは、ゲームにおいてかなり未開拓な領域です。ゲームといえば、堅苦しいシステムでプレイヤーをコントロールしようとする傾向がありますが、本作はクリエイティブな自由を追求し、リラックスしてアートを探求するための「禅」のような場所なのです。アートを作り、ゲーム内のさまざまなキャラクターがそれに反応するのは、とても満足感があり、時にユーモラスでもあるでしょう。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Mattiasゲーム開発者としては、もちろんすべての人に遊んでもらいたいと思っています。しかし、本作は絵を描くのが好きな人や絵に興味がある人に一番合っていると感じています。ストレスや不安を解消し、自分を表現することに集中するためのリラックスゲームとして、本作は最適でしょう。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Mattiasこのシリーズは、実は「八十日間世界一周」にインスパイアされています。その中に、アートギャラリーでの戦いのシーンがあります。その戦いがきっかけで、自分のアートスタジオを運営できたらどんなにクールだろうかと想像を膨らませたのです。その閃きが、後に前作となり、続編となる本作では、『Stardew Valley』のような、小さな街を美しく作り上げるゲームから多くのインスピレーションを得ました。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Mattias実は2021年秋に開発を始める前にセミリモート化していたので、新型コロナの影響はあまりありませんでした。それどころか、リモートワークをする勇気を与えてくれたので、チームメンバーは好きな場所で暮らせるようになりました。現在ではチームの半数がリモートで生活しており、みんなが好きな場所で働けるようにサポートできることを嬉しく思っています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Mattiasはい、ぜひやってください!本作は他の人と共有できる素敵な体験となりますし、配信者はそれを収益化する権利があると思っています。この場を借りて、本作をプレイしてシェアしてくれる配信者の皆様に感謝申し上げたいと思います。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Mattias本作では、皆様のアート制作の意欲を刺激したいと思っています。健全な癒しの環境を楽しみながら、ゆっくりとした時間をお過ごしください!日本のプレイヤーの皆様が幸せな時間を描けるように祈っています!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
¥2,790
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)