4月21日に発売された、Dambuster Studios開発のゾンビアクションRPG『Dead Island 2』。激しいゴア表現やそれに伴う国内コンソール版発売中止などすでに様々な話題で賑わす本作ですが、長い開発期間を経てついに私たちの元に届くことになります。
この度編集部では、パブリッシャーのDeep Silverより発売前プレイをさせていただく機会を得ました。本稿では、シングルプレイヤーとマルチプレイヤー両方のプレイレポートをお届けします。
なお筆者は初代『Dead Island』をプレイした経験がありますが、同作開発元であるTechlandが後に開発したパルクールゾンビACT『ダイイングライト』をプレイしたあとであったため、凡庸に感じてしまい途中で挫折しました。そのため、シリーズファンではないユーザーからの目線となることをご了承ください。
「やっちゃった…!」感のあるダメージ描写!シングルプレイはゴア要素をじっくり観察
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既に別のライターによるシングルプレイにフォーカスした記事は掲載しているので、細かなプレイフィールやシステムについてはそちらを参照いただくとして、本稿では本作の特徴のひとつである「FLESHシステム」に着目してみました。
このシステムは本作のゴア表現を支えるために独自開発されたもので、ゾンビの肉や骨、皮や内臓がプレイヤーの攻撃に合わせて損傷します。開発スタッフは「臓器が詰まったゾンビピニャータにすればいい」と思いついたことがきっかけであるとのこと。すごい発想ですね……!
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本作の戦闘は銃よりも近接武器が主役です。そのためゾンビを殴ると鈍い衝撃が伝わってきて、コントローラーの振動によってもそれが味わえます。手や足を殴れば切断されるのはもちろん、頭の下の方を殴れば顎の骨がはずれ、お腹を殴れば臓物がはみ出してきます。
刃物か殴打武器かによって死体の損傷具合も異なりますし、ゾンビを弱らせればよりグロテスクなフィニッシャーもできるなど、強いこだわりが感じられます。
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また、ゾンビは燃やしたり爆発させたり感電させたりといったことが可能になっており、それによって死体を黒焦げにすることも可能です。ゲーム途中に出てくる怪しい薬品のプールに漬けると、肌がただれるのもリアルですね。
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殴ったところが損傷するというのは想像以上に「自分の手でやった」という実感があり、ビデオゲームにおけるゴア表現として新たな境地を見せてくれていると感じました。グラフィックの品質も悪くなく、内臓もディティールまで描写されています。
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時折PC版なのにコンソール版基準の規制が入っているなんていう作品もありますが、本作は国内コンソールで発売されない分、海外版そのままの濃厚なゴア表現をたっぷり味わうことができます。
この1年では『The Callisto Protocol』やリメイク版『Dead Space』など、グロテスク表現にこだわったゲームが多数発売されており、大変興味深いですね。いずれも国内コンソール版が発売されていないという問題も含めて、ですが……。
探索、ミッション、ダラダラ時間が溶ける……おしゃべりしながら楽しみたいマルチプレイ
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マルチプレイの魅力は、ずばり「ダラダラ遊べる」という点です!……と言われてもいまいちしっくりこないでしょうか。しかし、ワイロをもらって無理やり褒めているわけではありませんよ。本作はやることがたくさんあるほか、戦闘が程よい難易度で極限ピンチに陥りにくいため、フレンドとおしゃべりしながらダラダラプレイするのが最適なのです。
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本作のフィールドには様々なミッションが配置されています。メインミッションやサブミッションは、パンツ一丁で目のやり場に困るハリウッド俳優やゾンビを殺す様子を撮ってバズりたい動画配信者など強烈なキャラが登場し、コメディチックな物語を繰り広げます。フレンドと遊んでいるとじっくりストーリーを味わうのは難しいですが、彼らのセリフや行動にツッコミを入れながら観るのが楽しいです。
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他にも、宝探しの楽しさもあります。フィールドにはカギのかかった箱が設置されており、カギは他のゾンビより強力なネームドゾンビが持っているため、手に入れるのはやや困難。しかし、解除すると強い武器がドロップするため、フレンドと協力して強敵に挑みたいところです。
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また、ややローファイな楽しみ方ですが、その辺をうろつくゾンビを適当に痛めつけるだけでも楽しいです。オイルが入ったドラム缶や感電を起こせるバッテリーなどがところどころに設置されており環境キルも楽しめますし、FLESHシステムの強烈なゴア表現も手伝って、ほどよい緊張感と爽快感が楽しめます。敵に倒されてしまったとしてもかなり早く蘇生ができるというゆるさは、本作においては絶妙にマッチしています。
このように、本作のフィールド上で“やること”はたくさんあります。アクティビティが豊富なわけでもなければ、楽しい移動メカニクスが用意されているわけでもありません。しかしそれでも、明確な目標を持たずフレンドとおしゃべりしながら遊べるちょうど良いゆるさは本作が抱える大きな魅力であると感じます。
“ゾンビゲームのマルチプレイ”といえば、銃を撃ちまくって大量のゾンビを蹴散らしていく『Left 4 Dead』タイプのものが多いと思います。しかし筆者はカチッとしたセオリーや役割分担が求められることに息苦しさを感じてしまい、あまり得意ではありません。
しかし、本作はそのようなタイプではなく、フィールドをぶらぶらと歩きながらほどよい緊張感の戦闘をこなし、数あるミッションや探索を楽しみながら肩の力を抜いてダラダラと楽しめます。『ダイイングライト』もフレンドとおしゃべりをしながらフィールドをぶらぶらするのが心地よかったのですが、本作にもそれと同じような感覚を覚えました。
いわゆるゲームのレビュー的な批評をし、100点満点の点数をつけるのであれば70~75点くらいの“普通”なゲームではありますし、メタスコアやその評価内容には概ね同意できます。しかし、特筆するほど高い評価を得ていない“普通”の作品だからといって魅力のない作品であるとは限りません。本作についていえば、長年待ち望んだユーザーに対して求められていた要素を堅実にまとめ上げているといえますし、フレンドと共にダラダラ遊べる本作がハマるシチュエーションは絶対にある、筆者はそう思います。
『Dead Island 2』は、PC(Epic Gamesストア)向けに発売中。コンソール版は国内では発売されないことがわかっています。
“普通”なところは多いスパが、安定感のある味にホッとしたい人には最適なゾンビゲースパ!
タイトル:Dead Island 2
対応機種:PC(Epic Gamesストア)
※海外ではPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けにも発売予定だが、日本国内向けの展開はなし記事におけるプレイ機種:PC(Epic Gamesストア)
発売日:2023年4月21日
(日本からはPC版のみ購入可。家庭用版は発売予定なし)筆者プレイ時間:4時間