ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが、人気カードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』の発売前パックを入手したYouTuberに対して、探偵社を仕向け回収させたことがわかりました。
5月発売「機械兵団の進軍:決戦の後に」を開封、探偵社が自宅に来る事態に
YouTuberであるoldschoolmtg氏が発売前に入手したのは、『マジック:ザ・ギャザリング』のカードセット「機械兵団の進軍」向けエピローグブースターパックである「決戦の後に(March of the Machine: The Aftermath)」。海外では5月に発売予定のこのパックですが、oldshoolmtg氏は22箱所有する知人から1箱を先行して購入しました。
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同氏は4月20日にそのパックを開封する動画をアップロードしました。その後4月22日には自分の身に起こったことを説明する映像を公開し、アメリカの私立探偵者であるピンカートン探偵社のエージェントが自宅にカードを回収しにきたことを明かしました。
ピンカートン社は1850年にアラン・ピンカートンによって設立された私立探偵社です。南北戦争の期間にリンカーン大統領の身辺警護についていたなどアメリカでは有名な探偵社で、『レッド・デッド・リデンプション2』にも登場することで知られています。
制裁!……かと思いきや、温かい対応に
oldschoolmtg氏は22日に動画を撮り終えた後、ドアがノックされたことに気づきます。同氏の妻が応対すると、ピンカートンのエージェントが玄関に立っていたとのことです。
エージェントは「我々はあなたがカードを盗んだとは思っていません。盗品なのか、事故なのかはわかりませんが、原因を究明するためにカードを返してほしい」と言い、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの担当者の連絡先を渡しました。その担当者と話したところ、同氏らに非がないことを理解し、購入代金の保証や代替品の提供といった対応を提案してきたそうです。
妻はエージェントに怖がり泣いてしまったそうですが、エージェントはそのことを深く謝っていたとのこと。意外にも温かい対応であったことからか、同氏は空き箱や包装も含めすべて返却し、ビデオを削除することを決めました。
同氏は発売前に入手できてしまった理由として、流通時に事故が起きたのではないかとコメント。流通センターの担当者が『M:tG』のことをよく知らず、発売済みの「機会兵団の進軍」と未発売の「決戦の後に」の違いがわからず送ってしまったのではないかと推測しています。