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先日リリースされた『Horizon Forbidden West』の大型拡張コンテンツ、『焦熱の海辺(Burning Shores)』で訪れるロサンゼルスは本編で訪れるサンフランシスコの南、カリフォルニア州の下の方に位置しています。
大体ロサンゼルスあたりは地震溶岩隕石怪獣サメなどのディザスターが頻発して毎年のように壊滅してるらしいので、多少の天変地異は珍しくないのですが、今作に於いては大規模な地割れが発生して溶岩があちこちに流れ出しています。本来は真っ平らな平地であるロス市街地が海面上昇で沈んでいるのに加え、地盤が大きく持ち上がったり亀裂が広がったりしています。
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アメリカ西海岸は日本と同様の環太平洋地震帯及び火山帯に属しており、アメリカ大陸の中でも大きい地震を起こすサンアンドレアス断層はサンフランシスコやロサンゼルスに度々甚大な被害を与えてきました。1997年の映画「ボルケーノ」は“地震をきっかけにして溶岩が湧き出てくる”というちょっと無茶な設定ではありますが、1000年の時間と機械の力を使えば、あんな光景も出来上がるかもしれません。
ロサンゼルス市街地のエリアは大きな地形変化と水没のため、移動のほとんどはサンウィングと海上の船。一部のエリアは設置された攻撃ドローンによって立ち入ることができず、探索を進めるためにドローンを破壊しなければなりません。新たに出会ったクエン族のセイカと共に、険しい断崖に分断されたロサンゼルスを探検します。
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『焦熱の海辺』では「グラップルストライク」という、プルキャスターを巻き上げた勢いでそのまま打撃を加えるアクションが新しく加わりました。ダウンした敵に素早く接近もできますし、障害物を壊して道を開くときにも使います。
サンウィングにも機能が追加されていて、高所にある壁を引き剥がす、コンテナを持ち上げるといった、頼れる相棒として更なる活躍を見せてくれます。
映画の街ということで日本人でも見覚えのあるランドマークがいくつも再現され、サンウィングで上空から見下ろすだけでも様々な発見があります。
ハリウッドサイン
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北側を見るとどこからでもわかる、ロサンゼルスを代表するランドマークです。元々は周辺の住宅地の看板として建てられたもので、最初は「HOLLYWOODLAND」と作ってありました。
ビバリーヒルズ
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地図西側の高台になっている場所から少し北、ほとんどが海に沈んでいるエリアが、ドラマでお馴染みのビバリーヒルズです。高級住宅街だったのですが、本作ではヤシの木にその名残を見ることができます。
パシフィックパーク
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そこからさらに西を目指すと、観覧車やコースターなど遊園地の遺構が。ここは大桟橋サンタモニカ・ピアの上に立つパシフィックパークで、ちょっとレトロな乗り物が楽しめる、ロサンゼルス市民が休日を過ごす定番の場所です。そしてアメリカを横断するルート66の最終地点でもあり、西を目指す旅人が辿り着く場所なのです。
グリフィス天文台
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ロスの映画聖地巡りと言えばやっぱりここ。1955年の「理由なき反抗」で使われたことで、ハリウッドの文化を象徴する建物になりました。ジェームズ・ディーン演じる主人公が絡まれて喧嘩をする、終盤に主人公の友人が立て籠る場所として登場します。後の「ラ・ラ・ランド」では「理由なき反抗」を観た後で訪れ、ロマンチックなダンスシーンが披露されました。
キャピトル・レコード本社ビル
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アメリカ西海岸を代表する大手音楽レーベル、その本社ビルがグリフィス天文台のすぐそばにあります。レコードをイメージした円筒状の建物は公式ページのショットでも大写しになり、エンターテインメント発信の拠点として重要な場所です。坂本九の「上を向いて歩こう」を「SUKIYAKI」のタイトルで輸出したのもキャピトル・レコードでした。
チャイニーズ・シアター
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1927年に建築された中華風デザインの映画館。当時最大の劇場として設計され、有名人の手形足形を写したブロックが有名です。数々の名作映画がここで初演を行ってきました。キャピトル・レコードとここが面する東西の通りには、星形のプレートがある「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」も。
ロサンゼルス空港
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朽ちた飛行機やモノレールの残骸が見られるこのエリアに、流線型が特徴的なUFOのような建物があります。ここは「エンカウンター」という展望レストランで、「未知との遭遇」を思わせる宇宙的な装飾が人気でした。残念ながら営業は終了しているとのこと。
ディズニーランド
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南東方向に向かうとホログラムの恐竜が付いた巨大なテーマパークが見えてきます。位置的には本家ディズニーランドがある場所で、プロメテウス山をイメージしたであろう火山が火を噴いています。
ラスベガスと同様、エンターテインメントという概念が失われた後の世界では、現代とは違った解釈で遺物を見ることになるでしょう。海に沈んで機械獣の巣と化したエンタメの都を、まずは遊覧飛行で楽しんではいかがでしょうか。