ロイターは、マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザード買収について、欧州連合(EU)の反トラスト法規制当局が来週中の承認を目指していると関係者からの情報を元に報じました。
5月15日に承認される可能性が最も高いとの報道
報道によると、EUの反トラスト法規制当局はマイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザード買収の承認に向けて動き出しており、5月15日に承認される可能性が最も高いとのこと。5月22日を決定の期限としている欧州委員会はコメントを控えているとしています。なお、ロイターは3月にも今回とは異なる3人の関係者からの情報を元に、欧州委員会が買収を承認する見込みであると報じていました。
エレクトロニック・アーツCEOは長期的には統合の進行はほぼ確実との見解示す
欧州連合では承認の見通しが強まっているものの、英国ではCMA(公正取引委員会)が買収を却下しマイクロソフト側は徹底抗戦の構えを示すなど、依然として先の読めない状況が続く買収劇。エレクトロニック・アーツのCEOであるアンドリュー・ウィルソン氏は、5月9日に行われた投資家向けの収支報告で、エレクトロニック・アーツにとってマイクロソフトによる今回の買収が実現するかは大きな問題ではないとしつつも、長期的な視点で見ればある程度の統合が起こるのはほぼ確実との見解を示しています。
なお、欧州外においては日本をはじめとする複数の国で承認された一方で、米国は連邦取引委員会が買収の差し止めを求めており証拠審問が8月に行われる予定。依然としてマイクロソフトにとっては順調とは言えない状況が続くものと思われますが、欧州委員会はどのような決断を下すのでしょうか。