気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、HypeTrain Digital開発、PC向けに5月10日にSteamで早期アクセスが開始された異次元列車サバイバルアドベンチャー『Voidtrain』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、2021年よりEpic Gamesストアにて早期アクセスを展開していた異次元列車サバイバルアドベンチャー。自分だけの列車を建造し、非現実的な異次元の空間ボイドを旅します。謎に満ちた広大な世界を探索し、様々な敵と戦い、素材などを集めて列車をアップグレード。最大4人でのオンライン協力プレイにも対応しています。日本語にも対応済み。
『Voidtrain』は、3,490円で早期アクセス配信中(Steam)。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Nickこんにちは!私は本作のプロデューサー、Nickです。一番好きなゲーム、あるいは歌、本、映画などを選ぶのは、自分には相応しくないと思っています。私の場合、好き嫌いの幅がとても広いので、何か特定のものを選ぶのが難しいのです。あえて挙げるなら、サンドボックスゲーム、ローグライク、ホラー、ビジュアルノベルといったゲームが好きですね。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Nick本作は、ゲームプレイのシステム、ビジュアル、ストーリーコンセプトの融合により、それぞれの面で必ずしもユニークではなくても、むしろ全体として優れたゲーム体験を生み出していると私は考えています。本作のコンセプトについては、「夢の中で思いつき、現実となった」とか「チームと電車に乗っていて、突然アイデアが浮かんだ」というような魅惑的なストーリーはありません。何十回ものブレインストーミング、何度も捨てられたアイデア…そうして本作が生まれたのです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Nickアイデアそのものは、完全にオリジナルです。参考にしたものからインスピレーションを得ることはありましたが、ゲーム全体としてではなく、特定の側面に価値があると考え、アプローチしています。ゲームのコンセプトを練り上げるプロセスは、それ自体がクリエイティブな作業です。何度もブレインストーミングを繰り返すうちに、最初のアイデアが徐々に形になっていき、未来のゲームの姿に近づいていくのです。
参考にしたものについては、先ほども述べたように、私たちにインスピレーションを与えた大きなものが一つあるわけではありません。『Raft』「インディ・ジョーンズ」『ゴッド・オブ・ウォー』『バイオショック』「ジュマンジ」『Dishonored』「スノーピアサー」、そして様々なアニメシリーズ(例えば、「甲鉄城のカバネリ」「銀河鉄道999」)など、数えきれないほど多くのものからインスピレーションを得ています。
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――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Nick特に印象に残っているのが3つあります。1つ目は、Redditで最初のGIFを公開したときで、圧倒的な反響があり、印象に残っています。2つ目のマイルストーンは、Epic Gamesストアでのローンチに成功し、プロジェクトにとって重要な一歩を踏み出すことができたことです。そして最近のことでは、待望のSteamでのリリースが私たちにとって目覚ましい成果でした。
――早期アクセス開始後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Nick肯定的な意見と否定的な意見の両方から、たくさんのフィードバックを得ました。役立つものからそれほど影響力のないものまでたくさん混ざっていますので、最も印象的なものを一つ選ぶのは難しいです。しかし、何より私たちを最も勇気づけてくれたフィードバックは、本作のゲームプレイとストーリーにどっぷりと浸り、その独特の雰囲気を評価していただきつつ、それでも建設的な批判や修正・改善のための貴重な提案(その多くはすでに実装されています)を寄せてくれたプレイヤーからのものでしたね。
つまり、このインターネット時代において、私たちが最も感動するのは、人々が礼儀正しく、偏見なく、建設的であり続けようとする能力と意欲である、ということですね。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Nickいただいたフィードバックを考慮し、まずは安定性を優先し、必要なホットフィックスで迅速に対応することを第一の目的としています。今後、私たちはロードマップに従い、計画されたすべての機能と改善を実装することを約束します。ロードマップには、新しいストーリーチャプター、新しい敵、新しいクエスト、戦闘とAIの改善などが含まれています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Nickもちろんです!YouTubeやTwitchなどのプラットフォームで、本作のゲームプレイを配信して収益化することは大歓迎です。あなたのゲーム体験を共有し、視聴者と交流することを楽しんでください。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Nick日本のこれから本作を遊んでくれるかもしれないプレイヤーの皆様へ、
私たちはあなたを暖かく歓迎し、本作を通したエキサイティングな旅に招待したいと思います。ミステリアスで変化し続ける世界で体験する、スリリングでユニークな冒険に備えてくださいね!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。