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硬派でリアルなゲームプレイが人気のPvPvEシューター『Escape From Tarkov』の開発元であるBattlestate Gamesは、本作へのデータマイニングに対して厳しい措置をとることを表明しました。
データマイニングは“不正な侵入”
データマイニングとはゲームに使用されているファイルを解析して各種情報を取り出す行為ですが、Battlestate Gamesはこの行為について“意図的に隠した情報にアクセスする不正な侵入”と表現。ボスの出現確率やクエストの条件や報酬などをゲームに登場する前に共有することはゲームでの驚きを無くすとともにゲームをより予測可能なものとし、開発ビジョンとも一致しないと述べています。
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データマイニングは不公平をもたらす
アップデート初日にデータマイニングで機能が明らかにされるのは、データマイニングを利用しない人々や長い間その機能に取り組んだ多くの開発者に不公平をもたらすと語るBattlestate Games。そもそも正式な許可なしにデータを取り出すことはライセンス契約違反であることも指摘しています。
関与したアカウントはBAN
Battlestate Gamesは、今後はデータマイニングおよびそれに由来するデータの共有に関与したすべてのゲームアカウントをBANし、関与したプラットフォームに警告を出し、その後さらなる措置を取る姿勢を見せました。最後にBattlestate Gamesは「私たちは会社が意図したとおりにイベントやゲーム、発展を楽しみたいと考えているコミュニティの大多数のためにこのような措置を取ります。皆様の継続的なサポートに感謝し、Tarkovの未来と皆様の参加に期待しています」と締めくくりました。
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今回の発表の発端?
なお、今回Battlestate Gamesがデータマイニングに対して厳しい措置を表明したのには、有名データマイナーのLogical Solutions氏が内輪のDiscordチャンネルにてゲームの早期テストサーバーにアクセスできるプレイヤーからの情報提供を求めるとともに、彼の行動をBattlestate Gamesへ報告するユーザーを“ネズミ”(裏切り者)と呼んでいたことがきっかけだったとの見方もあります。これについて『Escape From Tarkov』のゲームディレクターNikita Buyanov氏はLogical Solutions氏の発言のスクリーンショットを添えて「限度を超えた」とツイートし、フォロワーに対して彼をどうすべきか尋ねていました。
データマイニングを擁護する声も
ちなみにLogical Solutions氏は前述したWikiaの編集に参加しており、彼を擁護する声も多く見受けられます。Logical Solutions氏自身も自身が手がけた1,444件の編集の多くは長らく上書きされておらず問題がないことをアピールするとともに、Wikiではデータを共有できるのにTwitterで共有できないのは何故なのかと疑問を呈しています(Wikiにもデータマイニングからのデータが含まれていることを意味しているようです)。