任天堂は、2023年6月23日(金)に実施した第83期定時株主総会の質疑応答の内容を公開。存在が明かされていないニンテンドースイッチの「次世代機」に関する質問に回答しています。
本稿では次世代機に関する質問の一部をお届けします。ここで扱う回答は全て代表取締役社長 古川俊太郎氏のもの。
◆ニンテンドースイッチは「未知の領域」へ
まず、ニンテンドースイッチで購入したダウンロードソフトを将来のゲーム機で引き継いで遊べるようにして欲しいという質問に対しては、「将来のハードウェアの仕様について、常にさまざまな検討を行っている」とし、具体的な言及は避けました。
また、過去のゲーム機と比較してダウンロードソフトの売り上げ高比率が上昇していると説明。「今後も引き続きハード・ソフト一体型のゲーム専用機によるユニークな遊びを提案していきたい」と語っています。
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ニンテンドースイッチが2017年3月の発売から7年目に突入し、次世代機への移行施策について問われると、発売から7年目にここまでハードウェア・ソフトウェア共に大きな売り上げが見込める例は過去になく、ニンテンドースイッチは「未知の領域」に入っているとのこと。とはいえ、ハードウェアを過去数年のようなペースで販売することは容易ではなく、ハードウェアの普及を踏まえたソフトウェアでのビジネス機会があると説明。新作タイトルの発売だけでなく発売済みタイトルを追加コンテンツなどで長く遊んで欲しいという考えを明らかにしました。
次世代機に関しては、これまでハードウェアの一新によって顧客との関係を再構築する必要があった一方で、ニンテンドースイッチではニンテンドーアカウントを利用して顧客と繋がりができるとし、次世代機への移行に活用する意向を示しました。
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さらに新型機ではなく、ニンテンドースイッチの普及率を活用したソフトウェアビジネスに注力することが、任天堂にとって最も効果的ではないか、という問いに対しては、今年もニンテンドースイッチ向けに多種多様なタイトルを開発、販売によってビジネスの最大化を目指すと回答。あわせて新型機の転売対策については、「需要を満たす数を生産して出荷することが最重要」であると認識。それ以外の対策についても検討すると回答しています。
任天堂としては、ここ7年で大きく普及したニンテンドースイッチへの注力は欠かさない模様。次世代機に関してもニンテンドーアカウントの活用など、ほんの僅かな情報が明かされたのみですが、いずれにせよ期待が高まります。
他質疑応答全文は、任天堂公式サイトの「第83期 定時株主総会 質疑応答」からご確認ください。