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『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』や『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』などの大作が好調な売り上げを見せるものの、すでに発売7年目を迎え、コアなファンからは「限界が近いのでは?」という声も度々聞かれるニンテンドースイッチ。
これに対し、任天堂が見解を発表。6月23日に行われた株主総会にて、「発売から7年目に入ったニンテンドースイッチのハードウェアのスペックは、開発者が思い描くゲームのアイデアをすべて実現できるものなのか、開発現場の生の声を聞かせてほしい」という質問に答えました。
◆スイッチの性能が「足りていないとは思っていない」
質問ではまず、取締役 専務執行役員にしてソフト開発部門の責任者である高橋伸也氏が、ソフトの開発者目線で回答。
スイッチの性能が足りているか足りていないかと聞かれれば「足りていないとは思っていません」とし、あくまでもスペック面に問題はないことを明言。ただし、開発者側は基本的に皆欲張りなため、ハードの限界を超えてたくさんの要素を取り入れたくなってしまうのだとか。
それでも、制限のある中で取り入れたい要素をどう収めていくかはファミリーコンピュータの時代から取り組んできたことであり、そのような状況でどうやって面白いものを作っていくかが自分たちの仕事であるともコメント。「制限があるからこそできる面白さがあり、実際にそのような面白さを実現できていると思っています」と締めくくりました。
◆少しでもスムーズに、また長く開発できるよう取り組み中
これに追従する形で、取締役 上席執行役員にしてハードウェア開発部門の責任者である塩田興氏も、スイッチは長い間ゲームソフトの開発が行われており、その中でいろいろな工夫をして性能の壁を乗り越えてきたと振り返り。
現在でもシステムの開発メンバーがゲーム開発者の声を聞き、少しでもスムーズに、また長くスイッチでソフトを開発できるよう、継続的な取り組みを行っているといいます。
任天堂の見解としては、スイッチのスペック面に問題はなく、また開発者のアイデアについてもスペック以上に欲張ってしまうのが昔からの常といった感じ。制限のある中でアイデアを工夫し、より面白い要素として取り入れることが、任天堂作品のクオリティに繋がっているのかもしれません。