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アクティビジョンがTikTokにて行った“ミーム”を使った宣伝がきっかけに、訴訟沙汰にまで発展しています。
ミームの“元ネタ”人物が訴訟
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この訴訟の中心となっているのは、YouTuber兼音楽評論家であるアンソニー・ファンターノ氏がTikTokに2021年に投稿したひとつの動画です(記事上部のもの)。この動画はピザを何等分にも切っていく動画に対し「もうスライスしなくていい!!(it’s enough slices!!)」とキレるという内容です。このクリップは大きな話題を呼び、TikTokではその音声を利用した何千もの動画が作成。ひとつの“有名ミーム”として人気を集めました。
Activision Blizzardもそれに乗っかったひとりで、このミームを利用して『クラッシュ・バンディクー』のシューズを宣伝する動画を作成しました。記事執筆時点ですでに削除済であるため内容が確認できませんが、ミームの“元ネタ”であるファンターノ氏はここを問題としています。
訴えによれば、同氏は製品に関わっていないにも関わらず、あたかも自分がオススメしているかのように見える動画を作り出したと主張しています。同氏はActivision Blizzardに対し音声の使用停止と、6桁ドルの和解金の支払いを求め、応じなければ訴訟を起こすという停止命令書を送付しました。
AB側はTikTokの仕組みを使っただけ?
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しかし、Activision Blizzard側はTikTokの仕組みを利用しただけであるとして、ファンターノ氏を訴訟しました。「It's enough slices!!」の音声はTikTok内の「コマーシャルサウンドライブラリ」に登録されており、この中に入っている音声は自由に商用利用ができるというルールになっています。そのため、同社はこれを利用して動画を作成しました。
Activision Blizzardの弁護士は、これまでの間特に問題としていなかったにもかかわらず、ファンターノ氏が突然パブリシティ権を侵害し虚偽の推薦行為にあたると判断したと主張。同氏は当該ミームを使ったユーザーに対して訴訟をちらつかせ、“恐喝的な金額”の支払いを求めるという計画に着手しているとして批判しました。
同社の訴えでは「知的財産法が個人によっていかに不当な和解金の支払いに悪用されるかの教科書的な例である」と述べ、ファンターノ氏に対して訴訟費用の払い戻し、そして当該ミームを使ったTikTokユーザーを訴えることができないようにすることを求めています。
海外メディアKotakuの取材に応じたデジタル・ビデオゲームの法律を専門とするリチャード・ホーグ弁護士によると、資料をすべて見たわけではないものの、現時点での情報ではActivision Blizzard側に分があるといいます。まだ一方の主張しかないことは念頭に置かなければなりませんが、このオーディオライブラリに登録した者は一般的な商用利用への異議申し立てを制限されるはず、という見方を示しています。
しかしながら、まだ現時点の情報ではファンターノ氏自身がライブラリに入れたかどうかはわかっておらず、第三者が無許可で登録したり、同氏の意思とは関係なく自動で入れられたという可能性も考えられるといいます。
今後のやり取りや裁判によって、徐々に真実が明らかになっていくものと思われます。リチャード・ホーグ弁護士が言うように、現時点ではどちらが悪いとは断定できないことは注意が必要です。