注意
本作のダメージ表現はグロ系・ゴア系なので、記事中に登場するスクリーンショットではどうしても“そういったモノ”が映り込んでしまいます。そのため、もしそういうジャンルが苦手な方におかれましては、この時点でブラウザバック等をおすすめします。
今回はTrigger Happy Interactiveがデベロッパーを、Apogee Entertainmentがパブリッシャーを担い、2023年8月12日に、Steam/Epic Gamesストア/GOG.comにて、Windows PC向けに正式リリースした爽快サイバーパンクFPS『Turbo Overkill』をご紹介したいと思います。
『Turbo Overkill』とは?
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本作は、とある架空の近未来都市「パラダイス」を舞台にしたサイバーパンクFPS。プレイヤーはサイボーグの主人公ジョニー・ターボを操り、迫りくる敵を弾丸で黙らせ薙ぎ倒しながら、恐怖のAIに支配されてしまった街を駆け抜けます。きめ細かで独特なグラフィック、血飛沫とともに弾ける敵、これでもかと撃ち込む銃撃。本作のプレイフィールはとにかくテンポが速く派手でゴアなものの、妙な爽快感もありました。
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もともと2022年4月から早期アクセスとして始まり、今回ついに製品版リリースとなった本作。ストアページの説明にもあるように、『DOOM』『Quake』『Duke Nukem 3D』といった作品から多大な影響を受けているのも特徴です。なに、難しく考えることはありません。動いてるやつがいたら敵で撃てば良いし、動かないやつがいたらそれも敵なのでやっぱり鉛玉をくれてやりましょう(狂)。
操作・設定・言語
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本作はコントローラおよびキーボード&マウスどちらにも対応しています。個人的には、とにかく走り回るプレイスタイルだったので、素早いエイミングが行える後者を用いて遊んでいました。
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その他設定などは非常に細かく用意されており、グラフィックは調整によっては表面のきめ細かさに影響があります。なお言語については、残念ながら日本語非対応。ストーリーの細かい部分など少々困るかもしれませんが、基本的にトリガーを引き絞ったまま見敵必殺で走り回るゲームなので、プレイに何か大きな支障はありませんでしたね。
本編開始
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さあ始まりました『Turbo Overkill』……トップ画面からしてすでに血みどろですが皆さん大丈夫でしょうか。注意書きでも申し上げましたが、ゴア系グロ系苦手な方は本作のダメージ表現は少々大変かもしれません。
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ともあれこの画面からはストーリーを追いかけるキャンペーンモード、WAVEごとに無限に戦うエンドレスモード、そしてカスタムモードという3つの大きなゲームモードを選択することができます。このカスタムモードは自分でマップを作ることが出来るという優れもの。他のプレイヤーが作成したマップにもアクセス可能で、正直これだけで延々遊べるんじゃないかなと……!
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ともあれ今回はキャンペーンモードで本作を紹介してまいります。ゲーム難易度は5段階から選択可能で、その際横に表示される主人公の表情からどのくらいハードなのよと想像することができます。
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目を閉じておしゃぶりを咥えていたのが今では爛々と輝き葉巻を吸う変遷……とりあえずまずは2番めのレギュラー・ジョーから始め、その手応えで上下へ難易度調整すれば良いでしょう。
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スキップ可能なムービーが始まり、ネオンにまみれた都市が広がります。本作は背景しかり細かいところまでグラフィックに力を入れているので、眺めているだけでも十分楽しいです。そして主人公たちの会話からこの世界が抱える大体の事情が察せられますが、難しく考えることはありません。動くやつは生きてる敵で、動かないやつも敵です。鉛玉をくれてやりましょう(狂)。
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こんな具合で初期装備は2丁拳銃。弾速がそこそこ早くクセも無いので、どの場面でもとりあえずこいつを構えておけば安心という感覚でした。溜め撃ち(?)もできますしね。画面のUI表示はシンプルで、右上がストアで使用可能なコイン所持数、右下が武器の残弾ゲージ、左下が体力とアーマーゲージ。
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ちょっと話が脇道にそれますが、本作は、見た目の滅茶苦茶なゴアっぷりに反して、UIしかりチュートリアルしかり、設定項目のアクセシビリティしかり、物凄く丁寧にデザインされているんですよね。個人的に暴力と破壊の嵐の中に理知的な光を見出した気分で、非常に好感が持てます(澄み切った瞳)。
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まあそれにしてもダメージ表現のエグさよ!鉛玉をぶち込まれたらそりゃ死んでしまいますが、壁や天井にまで肉片をぶちまけているのは一体どんな威力の武器を叩き込んでいるのでしょうか……!?
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ただ一点、注意しなければならないのはリロードです。一部ショットガンのコッキング等の例外はありますが、一般的なFPSでお馴染みのマガジンリロードという概念が存在せず、その代わり別の武器へ持ち替えるアクションが割り当てられています。拳銃の残弾が少ない?じゃあショットガンに切り替えろ、的な。
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マップやストアでいくらでも弾薬箱を入手できるので、残弾に気を配ってカツカツ……というストレスはありませんが、このシステムは人によっては操作に慣れが必要な要素かもしれません。
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難易度にもよりますが、敵の攻撃は1発あたりはそこまで重くないものの、数で大量に攻めてきたりするため囲まれると結構あっさり体力が溶け、ゲームオーバーになってしまいます。
そのためマップのあちこちにおちている注射器や救急キットは、銃撃戦のさなかでも積極的に回収していきたいところ。アーマーが落ちてることもありますしね。
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またマップの構造は立体的で、ジャンプ、ダッシュ、壁走り(身体アップグレード後)などを駆使して敵を翻弄する戦い方ができます。
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とにかく立ち止まって照準をあわせていくより、走り回って弾をばらまきつつ、接近してチェーンソーをぶち当てたほうがやりやすい印象でした。そして何より爽快でした。
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マップにはいくつかストアが設置されており、それぞれ体力回復アイテム、銃や弾薬の購入、そして身体機能の拡張といったことが可能です。プレイ中に取得するコインが結構な金額分必要になってくるため、ゲーム序盤は、ストーリーイベントで入手するもの以外、なかなか自由にカスタマイズするのは難しいかもしれません。
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うっかりマップの入り組んだところにはまってしまい、方向転換しようとしたところへ敵が殺到してゲームオーバーになってしまいました。
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ここは、個人的に本作で気に入っている部分のひとつなのですが、死亡から復活までの時間と、チェックポイントの間隔が短いため、「ああ……今までが無駄になった……」と思うことがほぼありませんでした。やられた!すぐ復活!全体的にこのスピード感が保たれているのは素晴らしいですね。
おわりに
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時にはマップに隠された(?)鍵を拾って貴重なアイテムを入手したり。
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繰り返しになりますが、本作はゴアなダメージ表現で滅茶苦茶な破壊を巻き起こすゲームですが、プレイヤーが触れる部分のデザインがとにかく丁寧で遊びやすいタイトルでした。もちろんマップ構造によっては足場から落下してしまうこともありますが、やりなおしにかかる時間が短く、リカバリーが簡単であるためストレスレスなのがグッド。
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夏休みの後半戦はサイバーパンクな世界で血飛沫とともに弾丸をばら撒いて過ごすのはいかがでしょうか?(錯乱)
タイトル:『Turbo Overkill』
対応機種:Windows PC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)
記事におけるプレイ機種:Windows PC
発売日:2023年8月12日
著者プレイ時間:2.5時間
サブスク配信有無:記事執筆時点においては、無し。
価格:2,050円(Steamが最安価格で、2023年8月19日まで1,742円のセール中)
※製品情報は記事執筆時点のもの
スパくんのひとこと
難しいことは全部ぶん投げてトリガーを引き絞ったまま撃ち尽くすスパ!!!