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今回はスラヴ神話にインスパイアされた、ダークファンタジーな世界観のサバイバルコロニーシム『Gord』をお届けします。
本作は『ウィッチャー3』の元プロデューサーStan Just氏が率いるポーランドのデベロッパーCovenant.devが開発し、Team17によってSteam/PS5/Xbox Series X|S向けに配信されました(10月5日にはPS5向け日本語パッケージ版も発売予定)。
本作は、タイトルでもあるゴード(砦)での生き残りを賭けたサバイバル村づくりシムです。特徴としては住民一人ひとりに名前や特徴があり、数人~十数人程度の少数でゴートを切り盛りしていくこと。それぞれの住民に仕事を与え、資源を集めて生産拠点や特殊建設物を造り、敵襲に備えるために戦士を養成する一方、クエストもこなしていかなければなりません。
また住民にはそれぞれ体力以外に「正気度」(いわゆる「SAN値」)もあり、0になるとゴートから逃亡してしまうことも(後述)。モンスターと戦ったり、呪文を使ったりなど、ファンタジー要素もふんだんに盛り込まれているとのことです。早速プレイしていきましょう!
弱肉強食の世界でゴード(砦)を築け
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本作にはストーリーに沿ってプレイしていく「キャンペーン」と、自動生成されるマップやシナリオをプレイする「カスタムシナリオ」があります。今回はキャンペーンから。チュートリアルにもなっているので、最初にプレイした方が良いでしょう。
ストーリーですが、領土拡大を続けるカランシア国は、邪悪な生き物がはびこる未開の北部をも占領し、その地の黄金を手に入れようともくろんでいました。カランシア国は現地の「暁の部族」を脅迫し、「黄金への道」を探させようとします。プレイヤーはこの部族を率い、カランシア国のために働くこととなります。
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どこかの荒野に、5人の部族民が投げ出された状態でスタート。部族民を選択して移動地点を指定すれば、そこへ向かって走り出します。ドラッグ&ドロップの範囲指定で複数選択したり、Ctrl+数字キーでグループを作ったりなど、オーソドックスなRTSと同じ操作。RTSを遊び慣れている方は説明無しでプレイできるでしょう。
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ゴードを設置できる場所を探している途中、いきなり森の獣たちと遭遇。そのまま戦闘が始まりました。これも他のRTSと同じく、自動的に近くの敵を攻撃します。思いのほか部族民たちは強く、あっと言う間に敵を倒してしまいました。
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目的地に到着。ここにゴードを築きます。ノードを動かしてある程度自由に形を変えられますが、規定面積を超えることはできません。設置が終わったら、ゴードに好きな名前を付けてやりましょう。
ダークな世界でも暮らしやすいゴードを目指して!
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ゴードの設置が完了。次は施設を建てていきます。本作の建設リソースは「木材・葦」。「製材所」と「葦作業所」を造り、リソース集めをします。他にも「金・粘土・鉄」といった上位リソースがあります。
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「製材所」が完成しました。部族民を3人まで配置し、木材集めをさせられます。現在5人しかいないので、建物が増えてくると、どう割り振るかも考えなければなりませんね。部族民はそれぞれ「強み・弱み」がありますので、適材適所で運用していきましょう。また部族民は時間とともに「食料」を消費するため、飢え死にさせないよう「キノコ小屋」を造って食料採取をしましょう。
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前述したように、部族民には「正気度」があります。病気や飢え・負傷などのネガティブイベント以外にも、暗いところで作業をしていても減っていきます。「醸造所」を建ててお酒を飲ませることで回復可能。全員の適宜正気度に気を配りつつ、ヤバそうな人がいたら急いで醸造所に放り込んでやりましょう。
正気度が0になると「精神的大病」を患います。この状態になると正気度がちょっとだけ回復しますが、特殊なサイドクエストをクリアするか、魔女のもとに訪れるかしない限り治りません。再度正気度が0になれば、ゴードから逃げ出して二度と戻ってこなくなります。ちなみに体力は「保養所」を造ることで回復できます。
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部族民の一人を、周辺探索に必要な「斥候」にジョブチェンジさせるため、「斥候塔」を建てます。5人しかいないので、ほとんどの施設がワンオペになってしまっていますね。ダークな世界の労働環境はブラックです。
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ゴードの近くで捕まっている同胞がいたので、部族民全員で突撃。周りにいた敵を蹴散らし、救出に成功しました。どうやら森に住まう野人に襲われ、捕らえられたようですね。これまで野人は、手出しをしない限りは人を襲うことはなかったため、どうも様子がおかしい。最初のシナリオはこれでクリアとなります。
究極の選択!
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他の同胞のゴードを訪れると、すでに野人に襲われていました。急いで助けに向かいましょう。本作では時間を止めた状態で、ユニットの移動・行動を指定できます。RTSは操作量が多いので、このシステムがあれば初心者でもプレイしやすいですね。
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ゴード内にいた野人たちとの殴り合いのバトル。相手の方が体格も良く、強そうに見えるのですが、あっさりと殴り勝ってしまいました。「暁の部族」恐るべし。この後にやることは、壊れた壁や建物の修復。それぞれの建物に人を送って、使用できる状態に戻しましょう。
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このシナリオからアンロックされた戦士ユニット養成の「斧訓練所」と「弓訓練所」。これから多発する戦闘に備えて、「斧使い」と「弓使い」をそれぞれ1人ずつ割り当てておきましょう。戦士ユニットは食料以外に、給料支払いとして「金」を消費します。
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クエストで魔法の使い手「山猫」を助けたことで、魔法の使用が可能に。敵にダメージを与えたり、部族民にバフを掛けたりできます。MPとして部族民の「信仰」が必要なので、「祠」や「神殿」を建てて増やしましょう。
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このシナリオのボスとも言える「恐俘」の「アーダヴィン」。恐俘はゴードに様々な災厄をもたらします。ここで「戦う」か「子供を生贄に捧げるか」の2択を迫られます。山猫曰く「魔法は効かない。死にたくなければどんな要求でも呑め」とのこと。戦って勝てる相手ではないようです。果たしてどうするべきなのか、続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。
ダークな世界でのサバイバル村建設シム
本作の特徴としては、スラヴ神話をベースにした多彩な怪物の存在でしょう。スラヴ神話に恐ろしい怪物が多いのは、災害や疫病などを怪物の姿として表したからだと言われます。本作においても「恐俘」として、人々に苦難を与えます。これにどう対処するのか、生き残るために冷酷な判断を下さなければならないのかも、本作の一つのテーマと言えます。
RTSとしてはオーソドックスな作りなのですが、住民が自分の判断で体力・正気度を回復しなかったり、仕事を割り当てた住民に別の任務を割り当てた後、自動的に仕事に戻ってくれないなど、それらをケアするためのマイクロマネジメントが増えてしまいます。住民数が少ないので一人ひとり管理することは可能ですが、ちょっと面倒かなとは思いました。
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カスタムシナリオの方ですが、資源やバイオーム、敵の襲撃、サイドクエストの頻度、恐俘の種類など、細かく設定できます。緩い世界でまったり村づくりをしたいなど、自分の望み通りの条件でプレイするのも良いですね。
日本語サポートもされているので、興味のある方はぜひプレイしてみてください。またDLC「Hold Your Ground」は、敵の襲撃からゴードを守るウェーブ制防衛シナリオになっていますので、ハードなのが好みの方はこちらも試してみるとよいでしょう。
スパくんのひとこと
ダークファンタジーな世界でサバイバル村づくりを楽しみたい人には良い作品スパ!時には過酷な選択をしなければならないのはつらいスパ……。
タイトル:Gord
メーカー:Covenant.dev、Team17
対応機種:PC/PS5/Xbox Series X|S
筆者がプレイした機種:PC(Steam)
発売日:2023年8月9日(Xbox Series X|S)、8月18日(Steam/PS5)
記事執筆時の著者プレイ時間:8時間
価格:PC 4,199円/PS5 3,410円/Xbox Series X|S 3,410円