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エレコムがゲーミングアクセサリを出しているということにピンと来ない人は、少なくないのではと思います。何しろこのメーカーの一般的イメージは「オフィス用品」。筆者自身もエレコムのゲーミングパッドを持ってはいるものの、eスポーツの選手が使うものとなるとこのメーカーからはなかなか出てこない印象が……。
いや、そんなことはありません。これは「オフィスユース」の印象が強過ぎるだけで、エレコムも本格的なゲーミング用品を作ってるんです。
「押す」と「離す」動作で異なる反応距離
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さて、今回筆者がエレコムを訪れた理由は「VK600」という製品の発表会のため。この発表会では、近年ブームを巻き起こしている「磁気式アナログ検知スイッチキーボード」が披露されました。
キーボードには「アクチュエーションポイント」と「リリースポイント」があります。“キーを押して反応するまでの距離”が前者、“押したキーを離す際のアクションが起こるまでの距離”が後者です。従来型のキーボードの場合、アクチュエーションポイントとリリースポイントは連動していました。しかし両者それぞれ別の距離を設定することができ、しかも僅か0.1mm単位での調整が利くのが磁気式キーボードです。
「VK600」の場合、なんと0.1mmから3.8mmの範囲で0.1mmずつの調整が可能です。
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実際に触ってみると、押した後の引き戻し、即ち「リリース」の感触が非常に心地いい! これを使えば、キーを完全に押し切らず戻し切らずの微妙な操作もできるようになります。う~ん、こんなキーボードがあったとは!?
なお、キーの調整は専用工具を使って物理的に……というわけではなく、PCにインストールしたソフトウェアから実施する仕組み。誤作動防止機能や、「深く押し込む」のと「浅く押し込む」のとで異なる操作を可能にする機能も備わっています。このあたりも磁気式ならでは!
勝つためのキーボード
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PCでプレイするFPSタイトルは、とにかく「早さ」と「速さ」が大切。瞬時の判断とそれに基づく動作が生死を決める、と言っても過言ではありません。そのためには、使う道具にも一工夫加える必要があります。
「VK600は“勝つためのキーボード”です!」
そう力説するのは、エレコム商品開発部アライアンス&サービス事業課 I/Oデバイスチームの山目悠貴氏でした。曰く、「勝つため」というのは何もプロのeスポーツ選手に限ったことではないとのこと。それまでカジュアルプレイに甘んじていた人が、ランクマッチに挑戦します。しかし、ランクマッチは猛者ばかり。そこをどうにか切り抜けて勝利を勝ち取るには、何が求められるのか……?
勝利を求める先にエレコムのゲーミング用品がある。それまではオフィス用品メーカーというイメージが先行していた同社は、磁気式キーボードを開発することで殻を抜け出そうとしています。
本物の銃を操っているかのよう!
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もちろん、筆者も実際に使ってみました! こういう時に筆者がいつも起動するのは、第一次世界大戦FPSで知られる『Verdun』。戦争をリアルに再現し過ぎて「理不尽な死」が多いこのゲームですが、瞬時の動作が生死を分けるという点は他のFPSと変わりません。てか、「VK600」でできる微妙な操作(アクチュエーション、リリースポイントの距離の違うから来る些細な操作)が本物の銃を操っているようだ!
前述の通り、アクチュエーションポイントとリリースポイントはソフトウェアでいつでも変更可能。世界に1台しかない「自分だけのキーボード」を作ることができるというわけです。そして、キーを押すたびに実感する良好な押し心地は微妙な傾斜を描いているキーキャップによるもの。シリコン吸音パッドを2枚敷くことにより、静音性も実現しています。
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これはゲーミングキーボードですから、エレコムのオフィス向けキーボードよりも大分高価であることは否定できません。しかし、だからこその工夫があり、それが付加価値になっています。たとえば、筐体右上に搭載されているUSBポートは3.0ではなく2.0。なぜかといえば、3.0では2.4GHz帯の電波を利用する機器に対して干渉を起こしてしまう可能性があるから。そうした不安要素を徹底的に取り除いた製品、それが「VK600」です。
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「VK600A」は全2色のカラーバリエーションで、販売価格は2万2,980円。10月12日までの先行予約期間では1万9,980円での注文を受け付けています。
「VK600A」公式サイト¥5,556
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)