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Valveが運営するFPS『Counter-Strike 2』において、AMD「Anti-Lag+」の使用が原因のVACによるBAN問題を受け最新のアップデートでドライバチェックが導入されました。
また、BAN被害者には処分の取り消し作業もあわせて開始されます。
チート未使用でもBAN、原因はGPUの新機能
本メディアでもすでにお伝えしているように、AMDは「AMD Radeon Software Adrenalin 23.10.1」にて対応するゲームにおいてクリック応答性を向上させる「Anti-Lag+」を実装。ところがその動作原理がゲームコード自体に働きかける、いわばチートと同様の手法であったことからアンチチートシステムから誤認され自動的にBANされる事態となっていました。
これを受け、Valveは当初同機能をゲーム内で使用しないようにユーザーに呼びかけていたほか、誤BANだった場合には影響を受けたユーザーの特定と処分の取り消しも可能とする旨の告知を掲示するなどの対応を取っていました。
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そんな中、19日のアップデートで起動時のドライバチェックが導入され、AMDのドライバを対象に互換性の有無が確認されるようになったほか、VACによるBAN被害者の処分取り消しの作業も開始されました。
それまでの積み重ねを一瞬で失うBANですが、今回のような思いがけないものが原因の“自覚なき”BANは特にゲーマーにとってはヒヤリとするもの。今回の出来事を見れば、魅力的な新機能にも躊躇せずに飛びつくのは少々危険と言えるかもしれません。
なお、最新の「AMD Radeon Software Adrenalin 23.10.2」では全ての対応ゲームにおいて「Anti-Lag+」は無効化されています。AMDによれば現在ゲームの開発側と精力的なやり取りを続けているとのことで、詳細に関しては後日お知らせするとしていることから、この新機能を再度有効化できるのはもう少し先になりそうです。