
任天堂は、「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」を更新し、さらなる無断コンテンツの取り締まりを強化するのではないかと海外メディアが報じています。
無断アップがさらに取り締まりか?
海外メディアVGCによると、このガイドラインは議論を呼んだコミュニティ大会ガイドラインの発表と同時に更新されました。
更新された内容は、「通常のゲームプレイでは利用できない映像や画像、音源等を、データマイニング等の方法によりゲームソフトから抽出して利用するもの」という項目。以前から任天堂作品のサウンドトラックをアップロードしていたYouTubeチャンネルへの取り締まりを行っていましたが、 VGCはさらにこれが厳しくなるのではないかと述べています。
任天堂がサントラを配信しないという背景も
確かにデータマイニングやそれで得たファイルを無断でアップすることは良いこととは言えません。しかしその一方で、任天堂自身がサウンドトラックアルバムを配信していないという背景があると指摘します。
SIEやマイクロソフト、Activision Blizzardやユービーアイソフト、カプコンやスクウェア・エニックスなど大手パブリッシャータイトルの多くはサントラ化され、SpotifyやApple Musicといった音楽サブスクでの配信も行われています。

一方で任天堂タイトルはそういった例が少なく、確認できるのはHAL研究所が配信する『カービィ』シリーズの一部アルバムのみ。多くのサントラは物理版のみであるほか、『メトロイド ドレッド』など一部サントラが発売されないタイトルも存在します。
法的な観点から見れば任天堂側が正しいのは間違いありませんが、公式にサントラを聴く手段が少ないというコミュニティ側の心情も理解できます。サブスク配信の少ない任天堂ですが、何かしらの形でデジタルで聴けるようになるのが望まれそうです。