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ソニー・インタラクティブエンタテインメント傘下にあるBungie社は10月31日、“同僚たちに別れを告げる”人員削減に踏み切り、同時に『Destiny 2』の拡張版および新作『Marathon』のリリース延期が報じられています。
Bungie社の人員整理は社員に送られた「今日、ある知らせを聞くことになるだろう」という内容のメールで始まりました。経済・金融専門メディア「Bloomberg」が報じた当初、人数は不明でしたが、その後数十人の元従業員がXやLinkedInなどのSNSで解雇された件について発言。同社CEOのPete Parsons氏も正式にリストラを認めました。
CEOはXに投稿「今日はBungieにとって悲しい日」
リストラ対象となったのはBungieのコミュニティチームやソーシャルチーム、マーケティング、QA(品質保証)チーム、法務、採用、人事まで多岐にわたっています。
Parsons氏はXにて「今日はBungieにとって悲しい日で、私たちのスタジオに多大な影響を与えてくれた同僚たちに別れを告げる日です。彼らがゲームと Bungie 文化に貢献してくれたものは非常に大きく、今後もずっとBungieの一部であり続けるでしょう」「彼らは本当に才能のあるスタッフです。もしあなたの会社に採用可能なポジションがあるなら、私は全員を強く推薦したいと思う」と投稿しています。
また、このリストラのニュースが大きく報じられる1日前、10月30日の時点で『Destiny 2』の拡張版「The Final Shap」のリリースを2024年2月から6月に延期、さらにPS5/Xbox Series X/S/PC向け『Marathon』についても2025年に延期とされ、親会社ソニーの今会計年度から外れる見通しとなりました。ただし、この情報に関してはBungie関係者が匿名を条件にBloombergに語ったものであり、正式アナウンスではありません。
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2023年はゲーム業界にとって厳しいものに
ゲーム業界では9月にEpic Gamesが800人超をリストラ、中小ゲーム企業の買収で急成長したEmbracer Groupが大規模リストラと一部プロジェクト中止の予定を発表、さらに同グループにより『セインツロウ』の開発元Volitionは9月に閉鎖され数百人が職を失っています。また大企業に限った話ではなく、10月にも中小規模の開発スタジオのリストラは報じられており、今年に入ってからすでに数千人が解雇された現状を海外メディア「Polygon」は、「ゲーム業界で働く者にとって悲惨な時期」とBungie社の件も含め触れています。
Bungie社にはBloombergをはじめ多数のメディアがコメントを求めていますが、現時点で同社からの返答はありません。
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