
テック系メディアのtom'sHARDWEARは11月3日にGPUの性能比較がひと目で行えるヒエラルキー図を公開しました。Nvidiaの「RTX 4090」が全条件でTOPという結果となっています。
Nvidia「RTX 4090」が王者の貫禄
NvidiaのGTX900番台、AMDのRadeon R9 Fury Xという概ね2015年から2016年頃のモデルから現行モデルまでを範囲とし、それぞれの性能ごとにプロットされている今回公開された図。解像度やグラフィック設定といった異なる4条件での図が用意されており、自分が使用している構成や理想とする条件に合わせて使い分けることも可能となっています。また、テストで使用されているCPUはインテルの「Core i9-13900K」で、通常のレンダリングテストの他対応モデルではレイトレーシング条件でのテストも行われています。グラフから世代ごとの性能の伸びもよくわかるのですが、同時にNvidiaとAMDの抜きつ抜かれつの関係も興味深く読み取れます。

やはり一番目立つのはNvidiaの「RTX 4090」です。全条件でTOPという正に王者の貫禄で、その実力をまざまざと見せつける結果となっています。さらに4K解像度ではその差はぐっと開いて文字通り独走状態。現状手に入る最強GPUはとなるとこれ一択と言えるのではないでしょうか。ただしネックとなるのはコスパ。特に1080pや1440p解像度といった比較的低負荷時には2位のRadeonの「RX 7900 XTX」との差は僅か1から2%で、コストに対して価値を見いだせるほどとは言えないかもしれません。
4K60fpsを基準にすると「RTX 3080」が62.4fpsとこの辺りが基準ラインとなります。一方4つのテストの中で最も負荷の軽い1080p中設定の場合、60fps基準で「RX 580 8GB」ないし「GTX 980 Ti」が、144fpsでは「RX 6700 10GB」または「RTX 3060 Ti」が基準となります。また、1080pウルトラ設定では60fpsで「RX 5700」「Arc A580」「RTX 2060 Super」が、144fpsでは一気にハードルが上がってなんと「RX 7900 XTX」が限界という結果に。最近のゲームの重さには正直驚きです。
ただし、今回のテストではDLSSやFSR、あるいはXeSSといった機能は未使用となっており、こうした独自機能との組み合わせによっては大きく順位が変化しうる点には注意が必要です。また条件によってはCPUボトルネックが発生してGPUの実力を万全に発揮できていないものもあるので、これに関してはより強力な新CPUの登場が待ち遠しいかぎりです。