ものすごく綺麗なグラフィック、映画的アクションなど、ゲーマーそれぞれ好みは違うと思います。そこんとこ、筆者としては脳トレ代わりに頭を使うゲーム、それでいて安く長く遊べる高コスパが面白いゲームの条件。だいぶワガママを言った気もしますが、果報は寝て待てならぬ“神ゲーは寝て待て”というのは個人的な経験です。
というわけで今回は、2023年11月3日に配信されたローグライクRPG『For The King II』の気になる内容を紹介します。
『For The King II』とは!?
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本作は、IronOak Gamesが開発したTRPG風ターン制ローグライク。見下ろし型ストラテジー、ターン制バトル、自動生成マップやランダムドロップなど、様々なジャンルの要素を融合したシステムで奥深いゲーム体験が楽しめます。
また、本作は日本語を含む複数言語、フルサポートによるコントローラー操作にも対応。ソロプレイはもちろん、最大4人で行うマルチプレイも可能です。
本作の主要な登場人物をワンポイントで解説!
◆薬草医
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筆者がメインキャラとして優遇していた人間娘。褐色ピンク髪の美少女というビジュアルで選んだのが本音ですが、チームが魔法の杖ばかり拾ってきたせいで瞬く間に強化され、与ダメージ平均2ケタの全体攻撃・自動回復というチート魔術師に成長します。ちなみに、ごつい鍛冶師が女性だと気付くまで、薬草医がチームの紅一点だと思い込んでいました。
◆馬丁
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やがて新装備と引き換えに全裸になる農村期待の星。鍛冶師より貧弱なために前衛職としては頼りなく、グリーンゼリーとの戦闘では仲間を見捨てて逃亡し、置き去りにされた2人が死に至るという重大な戦犯行為をやらかします。しかし、後に女王軍から強奪した装備で全裸騎士に昇進し、後ろ指をさされながらも戦い続ける姿に心を打たれました。
◆エリート近衛兵
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悪に堕ちた女王に忠誠を誓う悪徳公務員です。ハゲ頭を高級装備で隠し、それなりに実力を感じさせるパワーもあったものの、本作の非情なダイス判定により何度も技の発動に失敗して生き恥を晒します。ついには薬草医の氷魔法で致命傷を負わされて殉職。騎士としてはみっともない最期でしたが、同じ国の者同士で戦うことの悲劇を教えてくれました。
敵…それは女王と情報量と小難しいシステム
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かつて悪の魔術師・ベクサーが王を暗殺し、カオスの神や魔物やらを召喚してファーラルの地を混沌に陥れました。しかし、そのとき立ち上がったのがロソモン女王であり、どこからともなく集った3人の英雄たち(おそらくは前作の主人公)の奮戦によってベクサーは倒されます。
ファーラルは救われたのです。めでたしめでたし……とはいかず、なんと今度はその女王が悪の根源と化し、プレイヤーは「レジスタンス」の一員として女王と戦うというのが本作の大まかな筋書きです。
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オープニングであらすじが語られた後、さっそくゲームスタート……と、言いたいところですが、思ったより重いチュートリアルの情報量に圧倒されます。馴染みの薄い固有名詞が飛び交う文章、なんとなく見づらいUIなど、前作未経験者にはカロリーが多すぎて冒険が始まる前から胃がもたれそうになりました。
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画面が変わるたびにターバン頭のヒゲモジャおじさんが現れ、一から十まで言ってくれるのはありがたいのですが、現状は“ありがた迷惑”の方。各項目のマウスオーバー解説も発売後のアップデートで追加されたらしく、スキルの説明を見ても固有名詞の意味が分からないので、とにかく最初のうちは深く考えず失敗を覚悟でプレイしてみましょう。
いろいろと説明が足りないところ、分かりにくいところがあるものの、1時間ほどプレイして敵を倒したり、ストーリーを進めたりするうちに勝手が分かってきます。本作では“習うより慣れろ”の精神が有効です。
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ちなみに、本作はキーボード&マウスが基本となっているのか、コントローラー操作だとかなりやりづらいです。項目を選ぶだけでもマウスクリックの何倍もかかるので、コントローラーでも画面内を自由に動かせるカーソル機能の導入は必須。
ゲーム内容そのものは面白いだけに、諸々の分かりにくさと快適性の低さ、これらの早急な改善を果たせるか否かに本作の評価が懸かっているのは言うまでもありません。
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慣れてからが本番!無限に遊べそうな大冒険
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そういうわけで粗さも目立つ本作ですが、ゲーム本編がよく出来ているからこそもったいない気がします。チュートリアルのヒント地獄もまだ続きますが、とりあえずストーリーの章と難易度を選択し、持ちうる最高のチームを結成して冒険に繰り出しましょう。
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今回は、弓矢を装備した狩人・盾持ちの鍛冶師・農民兵の馬丁・魔法使いっぽい薬草医の4人で出撃します。現時点で選べるジョブは限られますが、ゲームの進行によって少しずつ解禁されるのかもしれません。ジョブごとに性能や初期アイテムが異なり、戦い方も変わってくるのは当然ながら最初は適当に選んでも大丈夫です。
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注意点としては、本作では前衛と後衛をきっちり分けて戦うので、装備している武器が近距離・遠距離のどちらなのかは確認しておきましょう。さらに、盾を装備したキャラクターの後ろにいる仲間は攻撃対象になりません。これは敵味方にも適用されるシステムですが、全体攻撃は貫通するので、状況に応じてジグザクに隊列を組んだりして対応します。
他にも防御力は対物理、耐性力は対魔法。使うとターンが終了する一次アクション、そうでない二次アクションなど戦闘関連で覚えることが多いのですが、こうして頭ごなしに言うとチュートリアルのヒゲモジャおじさんと同じになるので、実際にプレイして覚えるのが一番楽です。
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本作のマップは自動生成になっていて、敵の出現から目的地の位置まで全てランダム。戦闘中の行動も含めて、物事は何もかもダイスの振りで決まるところがTRPGに似ています。戦闘に勝ったり、宝箱を開けたときにもらえる報酬もランダムで、このあたりはローグライクらしい仕様でした。
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難易度にもよりますが、戦闘は割と難しいので判断を間違えるとあっさり死にます。死亡した仲間は戦闘中に蘇生するか、チーム共有のライフが残っていれば後で復活させることも可能です。
回復はアイテムを使用したり、街の宿に泊まったり、キャンプを設置して態勢を整えたりと選択肢も豊富。ただ、本作には時間経過の概念があり、あまりのんびりしていると破滅が近いと言われて怒られます。クエストにも時間制限があるので注意しましょう。
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まだ数時間プレイした程度では全く終わりが見えず、ダンジョンをひとつ攻略するのがやっとでした。それでも、経験を積み重ねてレベルが上がったり、女王軍から騎士装備を強奪したりとキャラクター・プレイヤー(筆者)ともに成長を感じられる仕上がり。
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筆者は終始コントローラーでやっていたのもあり、操作に不便を強いられてストレスもありましたが、慣れるまでの1時間を超えてからは本作のシステムを理解してプレイに熱中。この圧倒的なボリュームに比べて謙虚な価格設定なので、リリースセールを考慮しても大変お買い得なタイトルです。何かひとつでもピンとくる要素があれば、迷わずチェックしておきましょう。
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スパくんのひとこと
コントローラーでやるとフラストレーションMAX、バグらしき不具合、そしてとにかく表示が見にくいという点でだいぶ損をしているスパね!面白いのは確かだけれど、今後のロードマップにあるQOLアプデは確実に遂行してもらいたいスパ!
タイトル:For The King II
メーカー:IronOak Games/Curve Games
対応機種:PC
筆者がプレイした機種:PC(Steam)
発売日:2023年11月3日
記事執筆時の著者プレイ時間:2時間
価格:3,500円