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レトロゲーム界隈でその名のみが知られていた未発売ファミコンソフト『バトルチョイス』が、ヤフーオークションに出品され、240万円という高価格で落札されました。
商品画像にはプレイする様子も!
『バトルチョイス』は2015年発売のサントラCD「コナミ・ファミコン・クロニクル Vol.3 ROMカセット編」に本邦初公開と銘打ち、脈絡なく収録される形でその名が界隈に広がった発売中止ソフト。先日までは未だ幻の存在で、サントラCD内の解説における「将棋をベースにしたファンタジー・シミュレーション・アクションゲーム」でゲーム自体はほぼ完成していたという情報が出回るのみでした。
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今回オークションに出品されたのはその開発サンプルとみられるもので、ラベルの汚れ方からも相当な年季物であることが伺えます。こういった出品には偽物のリスクが付きまといますが、商品画像には実際に読み込ませてプレイする様子も存在しているなど、本物である可能性が高いことも今回ここまでの価格が付いた理由と言えそうです。
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価格に見える落札者の熱意
なお、執筆時点で落札者の素性は明かされておらず、今後本作のプレイ映像等が世に出る可能性があるかは定かではありません。「保存」のために落札されていれば、落札者による「保存」の形次第で全く日の目を浴びることがなくなってしまったり、落札者の健康上の理由などにより価値を知らない第三者にそのまま廃棄されてしまう可能性すらもあり、一方でデータの不法頒布を厭わない人間の手に渡れば、最後には落札者とも異なる第三者により海賊版が正規パッケージと誤認させる形で売り出されたり、オークションサイトで出回ってしまう場合もあります。
実際、240万円もの大金を支払える熱意を持った落札者がどのような人物であるかは気になる所。ゲーム文化の保存と振興に真摯に向き合う人物であれば、正しい形で多くの人が満足できる利用方法を見つけ出してくれることでしょう。