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PS Storeの手数料30%適正かが焦点に、英国でSIEへの集団訴訟が新たな局面迎える―9,000億円近くの過大請求主張の理由は【UPDATE】

手数料30%はゲーム業界の相場。果たして、訴えはどちらに傾くのか……。

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PS Storeの手数料30%適正かが焦点に、英国でSIEへの集団訴訟が新たな局面迎える―9,000億円近くの過大請求主張の理由は【UPDATE】
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デジタルゲームストアが普及してきた昨今、プラットフォームホルダー側の手数料に関する争いは度々起きてきました。そんななか、SIEに対して「手数料を過剰に請求している」と主張する、イギリスの訴訟が新たな局面を迎えたようです。

9,000億円以上を過大請求……

この訴訟は、2022年8月に消費者権利運動家のアレックス・ニール氏が890万人のPlayStationユーザーを代表して起こしたものです。同氏の主張によりますと、SIEはPlayStationコンソールのデジタルゲームとDLCの販売をほぼ独占していることを利用し、ゲーム開発者やパブリッシャーに厳しい条件を強いているとのこと。


氏は、SIEが2016年8月19日から2022年8月19日までの間イギリスでPS StoreのゲームやDLCを購入した人が対象に、最大50億ポンド(日本円9,375億円以上)を過大請求を行ったとしています。

加えて、この条件により同社はデジタルコンテンツの相場を決定したり、購入の度に30%の手数料を徴収できますが、SIEがユーザーにサービスを提供するコストに全く釣り合わないと主張。過度かつ不公平な価格を消費者にもたらしていると述べています。

ソニーは訴えに反抗したが……

この訴訟に対しソニー側は「最初から最後まで(論理に)欠陥がある」と述べ、提訴の取り消しを求めていました。しかし今週火曜日、イギリスの競争上訴裁判所は、ニール氏が裁判を起こすことを認めました。

ニール氏は「ソニーが法律を破った結果、消費者が支払うべきものを取り戻すための第一歩である」とコメント。「PSユーザーの忠誠心は、長年にわたって過大な料金を請求するSIEによって利用されてきた」とも述べています。

ストア側の手数料はかねてより正しさを問われることが多々あります。Epic Gamesストアが手数料12%に設定するという試みを行なっていますが、現状はPCゲーム配信プラットフォームからコンソール、モバイル向けストアまで多くのストアにおいて30%の手数料が相場となっているのが現状です。長い戦いが予想されるこの裁判ですが、どの方向に傾くかに注目が集まります。


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※UPDATE(2023/11/24 13:45):ポンドの円換算に誤りがあり、見出しと本文を修正しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございます。

《みお》

超雑食の若年ゲーマー みお

2021年3月よりフリーでゲームライターをしています。現在はGame*SparkとIGN JAPANで活動し、稀にINSIDEにてニュース記事を執筆しています。お仕事募集中。ゲームの趣味は雑食で、気になったものはクラシックゲームから新しいゲームまで何でも手を出します。主食はシューター、ADV、任天堂作品など。ジャンルやフランチャイズの歴史を辿るのも好きです。ゲーム以外では日本語のロックやアメコミ映画・コメディ映画、髪の長いお兄さんが好きです。

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