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ダンスゲーム世界大会で4回優勝した経験を持つ音ゲーマー・りりぃさんが、超絶ゲームテクでクラシックピアノの難曲を攻略する動画をX(旧Twitter)で披露し、注目を集めています。
動画内のアプリはMeta Quest 3のMR(拡張現実)機能を活かしたピアノ練習アプリ『PianoVision』です。現実空間のピアノの鍵盤の上に曲の進行に合わせて押すべきキーが表示され、音楽リズムゲームの要領でそのキーを押していくと自然と演奏になっていく……というもの。こう説明するとシンプルに思えるかもしれませんが、実際にやってみるとそう簡単ではありません。
『PianoVision』は鍵盤が光って次に弾くべき箇所を教えてくれる「光るキーボード」のMRアプリ版とも言えますが、前方から飛んでくる音を指で叩いて消していく感覚は、VRリズムゲームの大ヒット作『Beat Saber』を連想させますし、そのゲーム感覚の楽しさこそ『PianoVision』の特徴です。
その「ゲーム感覚」を逆手にとって、音ゲーとして『PianoVision』のハイレベル曲を攻略してしまったのが、りりぃさん。「ピアノほぼ未経験」にもかかわらず、クラシックピアノの難曲として有名なショパン「革命のエチュード」を、完璧ではないにせよ一部はかなりそれっぽく弾いています。
両手の指を使って高速に飛んでくる音を叩くのは見ている以上に大変なことですが、さすが「ダンスゲーム世界チャンピオン」です。
◆凄いのはピアノだけじゃない
りりぃさんはこれまでもダンスゲームのプレイ動画を投稿して注目を集めていて、その華麗なダンスはゲーマーというよりもはや“エンターテイナー”と呼べるレベル。「妻は、僕のどんな趣味でも認めてくれて付き合ってくれる 良き理解者 なんですが」という投稿は固定ポストにもなっていて、奥様と息がピッタリあった『Pump It Up』(韓国産アーケードゲーム)のコンビネーションプレイが見られます(初出時『DDR』としていましたが、謹んで訂正します)。
「コンプライアンスを気にしてなかった頃の、僕たちのゲーセンでの遊び方」と題したポストでは、一世風靡セピアの曲をBGMに、もはやゲームプレイかどうかも関係ないほどのエンタメショーが見られます。
◆マジモンの世界チャンピオン
りりぃさんは、2016年に開催された「WPF2016(World PumpItUp Festival 2016)」という『Pump It Up』の世界大会に奥様と一緒に出場して優勝したそうです。
そのほか、KONAMI『DANCERUSH STARDOM』の大会である「KAC(Konami Arcade Championship)」では、ソロで参戦して2020年開催「9thKAC」、2022年開催「10thKAC」で連覇しています。マジモンの世界チャンピオンです。
現在はMeta QuestやHTC VIVEのアンバサダーであり、2023年12月からは『VRChat』上のダンススタジオ「VRP Dance Studio」にて、フリースタイルのダンスレッスンを行っています。
◆どんなに高い山も一歩ずつ
華麗に活躍しているりりぃさんですが、その影では地道に『PianoVision』でピアノの練習をしているのでした。どんなに凄い人でも一歩ずつ努力を重ねているんですね。
なお、りりぃさんは『PianoVision』のノーツ(音符、楽譜のようなもの)を現実のピアノの鍵盤の上に表示させていますが、このアプリはピアノやキーボードを持っていなくてもプレイ可能。机やテーブルがあればその平面上に仮想鍵盤を表示して練習できます。
りりぃさんは現在はレベル4からレベル5の曲を練習しているそう。「和音も指遣いも難しいー! 」とのことですが、やっぱり進捗が早いなと思いつつ、その様を見習って筆者もコツコツと『PianoVision』の練習をしていこうと心に誓いました。
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