2023年3月にニンテンドー3DSおよびWii Uのソフト購入が終了しましたが、2005年より続いたXbox 360のストアも終了しようとしています。
オンラインストアが終了するとなると、気になるのは入手しづらくなる、もしくは入手できなくなってしまうタイトルの存在です。Xboxは下位互換に力を入れており、Xbox OneやXbox Series X|SでプレイできるXbox 360タイトルは多数あります。そのため3DS/Wii UやPS3と比べれば、比較的抑えるべきタイトルは少数ですが、どうしても遊べなくなってしまうタイトルは存在します。
本記事では、他機種版がない、パッケージ版がプレミア化、互換・リマスター版がないなど、機会を逃すと遊べなくなってしまうかもしれないタイトルたちをひとまとめにしてお届けします。
評価などは問わず、「アーカイブ的な観点」からタイトルをピックアップ。Steamなどいつでも買えるプラットフォームで配信されているものは除きますが、同じく終了はそう遠くないと思われるPS3版があるというタイトルは取り扱います。来年7月29日までにはまだ時間があるため、気になるものはなるべく早めに抑えておきましょう。
●『怒首領蜂 最大往生』2,700円
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本作は、有名STG開発スタジオ・ケイブの人気弾幕STGシリーズ『怒首領蜂』シリーズの最終作です。元はアーケード向け作品でしたが、唯一の家庭用移植版となります。中古価格は1万5,000円を超えるストアも多く、2,700円という安価で購入できる今抑えておきたい1作です。
この360版ではアーケード版をHD画質で楽しめる「HDモードに加え、改変を施したV1.5、初心者向けのNoviceモードに加え、家庭用オリジナルキャラで新規ストーリーが楽しめる「新・Xbox 360」モードも。平野綾さん演じるエレメントドール・桜夜をめぐる物語が楽しめます。
ただ、ケイブSTGの移植が比較的活発であることは注意しておいたほうが良いかも。最近ではレトロ移植の名手・M2より『怒首領蜂 大往生 臨廻転生』が発売されたほか、『怒首領蜂 大復活』や『虫姫さま』、『エスプガルーダII』『エスプレイド』などもバージョン違いを含めハイクオリティに移植されていることが多く、今後もこういった移植は望めるかもしれません。
一方で『最大往生』は比較的新しい作品ということもあり、移植難易度は高めなのではないかという見方も。今後のことはわからないので、STG好きはマストで抑えておきましょう。
●『むちむちポーク!&ピンクスウィーツ』2,700円
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ケイブSTGの中でも萌え要素・セクシー要素を押し出したアーケード向け縦STG『むちむちポーク!』と『ピンクスゥイーツ~鋳薔薇それから~』をひとまとめにした作品です。この両作も現時点ではXbox 360以外の移植はありません。両作ともアーケード準拠モードに加えて、爽快感のあるアレンジモードを収録しています。
『むちむちポーク!』は、その名の通りぽっちゃり・むちむちした主人公「むちむちピンク」「むちむちブルー」「むちむちイエロー」にフィーチャーした作品となっており、全体的にコミカルな作風。システムとしては、ゲージを溜めてより多くの得点やボムをゲットする「ラードアタック」が特徴です。
『ピンクスウィーツ』は『鋳薔薇』のスピンオフ的な立ち位置の続編で、前作の敵であったローズ・ガーデン部隊を主人公に据えた作品です。前作はダークな雰囲気でしたが、「エロかわいい」をテーマに180°異なるテイストになっています。
ストアによっては2万超えで取引されることもあり、非常に高騰中。実質的に1本1350円となるべく逃したくないお得さとなっているので、こちらも要チェックです。
●『オトメディウスG(ゴージャス!)』2,675円
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『オトメディウス』は、『グラディウス』『パロディウス』の流れを汲むコナミのアーケード向けパワーアップ式横スクSTG。「ケロロ軍曹」や「けものフレンズ」のキャラデザで知られる吉崎観音氏が描くキュート&ちょっと(いや、かなり?)セクシーなキャラたちが大きな魅力で、この『ゴージャス!』はさまざまな追加要素を加えた家庭用移植版となります。
本作自体はそれほどプレミア化していませんが、ストアには楽曲やキャラを追加する有料DLCが多数配信されています。全部揃えるとなると結構な額になってしまいますので、余裕のない方は内容をよく確認して購入を検討してみてください。
●『オトメディウスX(エクセレント!)』3,024円
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本作は『ゴージャス!』に次ぐ『オトメディウス』シリーズの1作で、家庭用オリジナル作品。基本的なゲームシステムは前作と同様ですが、ストーリーを楽しめるモードやステージを追加するDLCなどが配信されています。『グラディウス』『パロディウス』ファンはもちろんのこと、コナミ作品ファンであればニヤリとできるネタも満載です。
現在までにXbox 360以外での発売歴はなし。近年のコナミは『サイレントヒル』『メタルギア』『アニバーサリーコレクション』など過去作復刻に積極的ですが、STG系タイトルがどこまで復活するかは未知数。パッケージ版は1万超えのプレミア価格であるため、ぜひゲットしておきたいところです。
●『虫姫さま ふたり』2,675円
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ケイブの代表作のひとつである『虫姫さま』の続編となるのが、この『虫姫さま ふたり』です。前作主人公「レコ」に加え、ドラゴンに乗るキュートな少年「パルム」が追加。ショットタイプも扱いやすいノーマルと、テクニカルながらマスターすると強い「アブノーマル」を選択でき、計4種の戦い方が選択できます。
Xbox 360版ではオリジナルモードである「真・虫姫さま ふたり」も用意されているほか、DLCとしてブラックレーベル版も1,543円で配信されています。
iOS向けにも配信されていましたが現在は配信終了しており、最も遊びやすいのはこのXbox 360版。パッケージ版は7,000円ほどと他のケイブ作品よりは高騰しておらず、今後移植される可能性も十分にありえますが、念のため買っておくと良いかもしれません。
●『アンダーディフィートHD』1,954円 ※PS3版あり
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アーケードやドリームキャストで展開されていたミリタリー縦STGです。戦車や軍用ヘリなどの兵器が敵となっているほか、戦車のサスペンションの軋みやタイヤ跡、爆風による木々の揺れなど戦場を再現するためのこだわりが細部にまで詰められており、全体的にリアルなテイストの作品となっています。
このHD版ではテクスチャの精密化やオブジェクトのセルフシャドウなどグラフィック表現の向上によってリアルな表現がより際立っているほか、16:9に対応した「ニューオーダー」モードも搭載。SFではない、リアルな戦場を感じられる作品に仕上がっています。
PS3版もありますが、いずれもパッケージ版はかなり高騰中。DL版を入手できるうちにしておきましょう。
●『まもるクンは呪われてしまった!』3,024円 ※PS3版あり
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グレフとガルチ(現・カヤックアキバスタジオ)が共同開発したSTGを移植した作品です。車に轢かれて奇妙な冥界に飛ばされてしまった主人公、知花まもるは、冥界の巫女「地獄谷ふるる」に手を引かれ妖怪退治の旅に出ます。ゲームの雰囲気やキャラデザは可愛らしく、とっつきやすい雰囲気です。
システムとしては、非射撃時は射撃の方向を8方向に変更できるほか、それぞれ弾の性能が異なるキャラを順番に選択して出撃し、ミスの度に交代するという流れ。大きな特徴としては「呪いシステム」があり、呪いがかかるフィールドを展開して敵を呪い状態(強化状態)にした後倒して報酬を多く稼いだり、呪いを溜めて巨大な弾を放ったり、さらには自分を呪って超強力な射撃までできてしまうという変わったシステムになっています。
サントラの評価も高く、序盤で流れる安井洋介氏作曲の「YO-KAI Disco」のクオリティの高さは非常に有名。FM音源サウンドの和風テクノになっており、一度聴いたらそのカッコよさに惚れ惚れするでしょう。
PS3にてDLCを全収録しワイドスクリーン対応の新モードも搭載した『まもるクンは呪われてしまった! ~冥界活劇ワイド版~』が発売されていますが、2万円近くで取引されるプレミアぶり。この360版も1万円近くで取引されています。さまざまな会社が関わっていることもあり版権的にも移植難易度はやや高そうなので、シューターファン、ゲームBGMファンは押さえておかない手はないでしょう。
●『インスタントブレイン』1,944円
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本記事でも多く登場したSTGの名門・ケイブが発売したテキストアドベンチャーゲームです。しがないパパラッチである主人公・原滝ゼンヤが過去を写すカメラ「エクスポージャー」を手に、事件を調査。とあるアイドルの黒い噂を調べるうちに、巨大な陰謀に巻き込まれていきます。
事件は、発端編・捜査編・解決編の3つに分かれており、捜査編でのエクスポージャーの使い方がカギ。怪しいと思ったときに撮影しておけば、解決編での事件の解明につながります。一方でフィルムの数には制限があるので、むやみに撮影はできません。
Kinectで操作できるのが特徴で、体感操作で選択肢を選んだり、カメラを撮影したりといった動作が行えます。おまけとして『怒首領蜂』も収録されており、こちらもKinectで操作可能です。
●『プロジェクト シルフィード』1,990円
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ゲームアーツがPC-8801mkIISRやメガCDなどで展開したシューティングゲーム『シルフィード』を元にした作品です。日本初のポリゴンシューティングとして人気を博していた『シルフィード』ですが、ゲームデザインとしては2Dシューティングと言えるものでした。しかし本作は完全3Dのスペースコンバットシム的なシューティングとして進化を遂げています。
Xbox 360の性能を活かし、銀河の美しさや敵の物量、巨大な戦艦や攻撃の豪快さなど映像表現はピカイチ。ストーリーもリッチなカットシーンや通信によるキャラとの会話などが搭載され、宇宙版『エースコンバット』のような作品となっています。プレミア化はしていませんが、安く入手できるオンデマンドで購入できるうちにしておきましょう。
●『魔牙霊 -magatama-』1,029円(Xboxソフト)
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数少ないゲームオンデマンド配信されている初代Xboxタイトルであり、数少ない日本限定のMicrosoft Game Studios(現・Xbox Game Studios)タイトルであり、数少ないXbox 360では互換対応しているけどOne以降では対応していないタイトルという珍しさが重なったタイトルです。
ゲーム内容としては『鬼武者』的な3Dアクションとなっており、戦国時代の日本が部隊。京の街を手中に収めんとする暗黒の僧正・モンカンに対抗すべく、イズモの神殺師・シナトが太古の力「オロチ」を駆使して立ち向かっていきます。
それほどプレミアがついているわけではないですが、他の初代Xboxタイトルと同様安価で購入できるため、手に入れておくと良いでしょう。