今回はThe Water Museumが贈るPC向けタイトル『Arctic Eggs』をプレイ!本作は、2091年の南極で、お客の好みに応じて様々な目玉焼きを調理するSF料理アドベンチャーゲームです。
僕は普段から料理をする方なんですが、それはお金をかけた凝った料理ではなく、独身男性が必要に迫られてやる節約自炊です。とは言え、10年近く続けているとそれなりに料理の腕前は上がっているものの、実は昔から目玉焼きを焼くのって苦手なんですよね。
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僕は黄身をガチガチにするのが好みなのでしっかり焼くのですが、そうすると裏面が焦げ焦げになってしまいがちで、いつも煎餅を齧っているような小気味良い音を鳴らしながら食べています。そんな目玉焼き下手くそおじさんが、ゲームで目玉焼きを焼きまくってきます!
◆未来の南極で目玉焼きを焼く!
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目の前には、檻に入れられた鶏たち……。僕は何をすればいいのか、どこに行けばいいのか、一切の説明無しにスタートした。
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檻の間の道を進んで行くと、怪しげな全身スーツに身を包んだ男が現れ、突然「エベレスト頂上で目玉焼きを焼けるか」と聞いてきた。男は「下を焼いている間に上が凍るので無理だろう」と続けて語るが……なんの話をしているんだ。
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もしかすると目玉焼きって、フライパンでお前の目玉を焼いてやる的な拷問の隠語なのかもしれない。某ゾンビゲームでは、フライパンも立派な武器のひとつだったもんな。
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ホラーな雰囲気に妄想を膨らませていたけど、本当にただ目玉焼きを焼いて欲しかっただけのようだ。
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マウスをクリックすると、タマゴがフライパンに投下された。マウスを上下左右に動かしてフライパンを操作する。
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それにしてもこのフライパン、めっちゃ滑るな!タマゴがツルンツルンと滑るので、マウスの動きは最小限にとどめておかねばならない。
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どうやら片面が焼けたようだ。男の要求は両面焼きなのでタマゴをひっくり返さねばならない。ターナーなどの調理器具は無いので、フライパンをクイッと動かしてタマゴを空中に浮かしてひっくり返すのだ。
フライパンを傾けてタマゴを縁に移動させ、実際にフライパンを返すようにマウスを左右に素早く動かし……ひっくり返す!
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3回ほど目玉焼きをぶっ飛ばした末に、なんとかひっくり返せたぞ。手首のスナップが重要だな!
◆それって食べ物?目玉焼きに色物食材を添えて……
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男の話を聞くと、どうやら主人公はこの場所から脱出を計画するも企てがバレて、歩行と料理以外何も出来ない体にされてしまったようだ。
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ここを無事に出るには“六胃聖”と呼ばれるモノの認可が必要らしい。
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脱出をかけて六胃聖との料理バトルが始まる……わけではない。飢えた人々に料理を施していけば、六胃聖との謁見が出来るかもしれないそうだ。なるほど、善行を積んで脱出の許可を貰うってストーリーなのか。
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奥に進むと開けた場所に出た。大勢の人が居て、彼らのお腹を満たしていくんだな。よ~し、目玉焼き、焼きまくっちゃうぞ!
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ご注文は両面よく焼きと……タバコだと?どうやらタバコの煙を香り付けにしたいらしいんだけど、えっ、本当にタバコも一緒に炒めるの?
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本当にタバコも炒めちゃった……。タバコは時間経過で燃え尽きていくので、素早く両面を焼いていかなければならない。まさか調理中のフライパンにタバコをぶち込むことが時間制限のギミックになるだなんて度肝を抜かれたぜ。
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タバコの香り付き目玉焼きは「アンタのフライパンさばき、昔かたぎだね。なんだか落ち着くよ」といった好評で迎え入れられた。この調子でどんどんお腹を膨らませてやるぜ!
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ここの住人たちは、みんな一癖も二癖もあるっていうか、独特の発想を持っている。ワードチョイスも素晴らしく、本作の持つ少し不気味な空気とマッチしているな。
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次の注文は、ベーコンと目玉焼きのセットだ。今度は普通でホッとした。それぞれ焼ける時間が異なるんだけど、どれだけ焼いても焦げて失敗はしないので、全ての具が焼けてからひっくり返すのが良さそうだな。
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う~ん、美味そう!
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次は目玉焼きと魚の缶詰セットだ。缶詰ごと焼くことを除けば、まあまあ許容範囲の組み合わせだ。
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目玉焼きとソーセージのセットか。おばあちゃんの家に行った時はこんな朝ご飯を食べていたなあ。
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出た!また目玉焼きとタバコの頭ハッピーセットだ!
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しかも今度は大量だ。もはやタバコの方が目玉焼きを差し置いてメインになっている。イカレているぜ……!
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その後も、熱すると膨張して跳ねまくる魚や
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フライパンサイズの巨大魚など、様々な食材が登場する。巨大魚はフライパンをダイナミックに振らなきゃひっくり返せないし、跳ねまくる魚はフライパンから飛び出さないように中央に寄せておく必要があり、食材ごとに必要なテクニックが変わってきて楽しい。色物食材でもどんと来いだ!
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でも触覚のついたGだけは勘弁して……!
クリアまでは5時間ほどです。後半になるほどトンデモ食材が増えて難易度も上がっていくのですが、何度落としてもすぐリトライできるので気軽に遊べました。調理自体はイライラの連続だったけど、『Getting Over It』(通称:壺おじさん)のように、イライラを乗り越えた先に楽しさがあるゲームなので問題なしです!
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最後に、本作のおかげかはわかりませんが、プレイ後は目玉焼きの腕前が上達していたことをお伝えします。
『Arctic Eggs』は、PC(Steam)向けに配信中です。