カプコン新作『祇:Path of the Goddess』の醍醐味は、「みんなで危機を乗り越える一体感」―開発者が語る“アクション×ストラテジー”への挑戦 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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カプコン新作『祇:Path of the Goddess』の醍醐味は、「みんなで危機を乗り越える一体感」―開発者が語る“アクション×ストラテジー”への挑戦

注目のカプコン新作、 『祇(くにつがみ):Path of the Goddess』開発者インタビューをお届け!

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カプコン新作『祇:Path of the Goddess』の醍醐味は、「みんなで危機を乗り越える一体感」―開発者が語る“アクション×ストラテジー”への挑戦
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カプコンが2024年7月19日の発売を予定している、PS5/PS4/Xbox Game Pass/Xbox Series X|S/Xbox One/Windows/Steam向け新作タイトル 『祇(くにつがみ):Path of the Goddess (以下、祇)』。本作は爽快なアクション要素と、仲間を戦略的に配置するストラテジー要素が融合した“神楽戦略活劇”と呼ばれるゲーム性が最大の魅力です。

なぜ多くの名作アクションを手掛けてきたカプコンが、新作でストラテジー要素のあるゲームを手掛けたのか。その背景や本作の注目ポイントを、平林良章プロデューサーと川田脩壱ディレクターに尋ねます。

平林良章プロデューサー
川田脩壱ディレクター


◆独創的な和の世界で繰り広げられる、アクション×ストラテジーという挑戦

―『祇』は完全新規IPタイトルとなります。改めて、どういったゲーム体験ができるのでしょうか。

平林P:本作は爽快なアクションと、リアルタイムで戦略的に立ち向かうストラテジーを合わせ持ったゲーム体験が楽しめます。また、非常に独創的な和の世界観で作っています。

―家庭用のタワーディフェンスゲームはそれほど多くなく、特に近年大手ゲーム会社が作ることはかなり少ないのではと感じます。このジャンルにチャレンジした理由を教えてください。

川田D:私が元々、日本文化や民間伝承が好きでして。それをゲームとして落とし込んでいく際、「夜になったら妖怪が出てきて、キャラクターを守りながら戦う」といったスタイルが思い浮かび、そんなゲームを作りたいなという気持ちから『祇』の開発がスタートしました。

また、ストラテジーやタワーディフェンス要素も好きなのですが、それゆえに既存のゲームには負け始めたら結果が見えてくるとか、前段階の段取りに戻らなきゃいけないという点にもどかしさを感じていました。

そういった部分をアクション要素で関与するようにできれば、最後まで諦めずに遊べるようになり、さらにステージを乗り越えた達成感からドラマが生まれるのではないかと考えました。

平林P:タワーディフェンスは、確かに家庭用では少ないですが、ゲーム業界全体では数が多いジャンルだと思います。『祇』はそこにアクション要素という新しい体験が加わっており、ぜひこのタイトルでチャレンジしてみたいと思った次第です。

―『祇』のストーリーで注目してほしい部分はありますか?

平林P:本作はいわゆる「ストーリードリブン」という形ではなく、ゲーム体験そのものを楽しんでもらおうと考えています。ストーリーの構造は、山が穢れに覆われて危険な状態になっており、それを解決するために「世代(よしろ)」というキャラクターをプレイヤーが守るというシンプルなもので、その道中で突然他のキャラクターが出てきて……ということはありません。

また、プレイヤーそれぞれに読後感が広がるよう、ムービーやカットシーンでは意図的に言葉を減らして、ダイアログも少なくしています。

その一方で、拠点内の絵馬や絵巻など色々な部分で、本作の世界がどうなっているのかなど思いを馳せられる要素もあります。それをちょっとずつ見ながら、「ここはこういうことだったのかな」と楽しめるようにしています。

―平林様は『ドラゴンズドグマ 2』や『バイオハザード RE:4』など、様々なタイトルをプロデュースしています。『祇』をプロデュースするにあたって、本作のどこに惚れましたか?

平林P:僕がこのタイトルに惚れたな、川田の案に良いなと思ったところは、プレイヤーそれぞれの楽しみ方を飲み込めるようなゲーム体験でありつつも、どうやったら新しいのかという課題に実直に向き合った結果がコンテンツに出ているところですね。

事前介入させる部分とアクション要素をタイムラインに置いて、プレイヤーの個性に応じてミックスしていくのが、僕はとても大好きなので。

◆主人公と村人の一体感が醍醐味!

―主人公の宗(そう)は、かなり戦闘に関与します。戦略だけでなく、アクションの比重も高くした理由は何ですか。

川田D:宗と村人、みんなで困難を乗り越えたという達成感を出したかったからです。

とはいえ、宗のバランス取りは凄く難しかったです。例えば、宗の力を1から1.2に上げるだけで途端にゲームが簡単になってしまうんです。宗が強すぎると村人が不要になりますし、かといって弱くすると、わざわざ攻撃しにいくこと自体が面倒になります。

アクションとしての爽快感を出しつつ、敵の出現数や移動スピードなどそういったバランス調整には長い時間をかけました。

―村人といえば、本作では「ふく」「きぬ」「又兵衛 」といった一般的な名前を持つ村人が仲間になり、とても頼りがいがあります。これはこれでインパクトあるなと思ったのですが、仲間を村人とした背景があれば教えてください。

川田D:仲間となる村人って最初は頼りなく感じるかもしれませんが、マップにうまく配置して機能するようになると、彼らと協力して戦っているような感覚になってくると思います。もちろんお膳立てしているのはプレイヤーではありますが、“村のみんなで危機を乗り越えた”という要素が一つの醍醐味でして、そこを大事にしています。

この時、仲間に分かりやすいキャラクターを出してしまうと、その趣旨が違ってくるなと思い、あえて村人は一般的な名前にしました。それでも村人が活躍した時には「又兵衛、すげえ!」ってなりますし(笑)、それだけでもキャラクター性が出せると考えています。

―確かに、ゲーム史上最も頼りがいのある村人かもしれません。自分も「ふくぅー!」って盛り上がりました(笑)。

川田D:それが狙いです(笑)。それと村人の相関図もあり、そこには「あそこの村のアイツと兄弟」みたいなミニテキストがあって、些細な山の人の暮らしがわかるようにしています。

―各ステージで助けられるキャラクターの人数はどれくらいでしょう。またステージ前半に助けたキャラクターが、後半のステージに引き継げるといった要素はありますか?

川田D:前提として各村を助けにいくというお話のため、都度その村人を助ける形です。「結晶」や職業に関わる「お面」などは引き継げます。

人数については、一番複雑なステージで最大12人です。とはいえ全員使わなきゃってダメってこともありませんし、色々と駆け引きが楽しめるようになっています。

平林P:それぞれの職業をどうするかなど、配置しがいがあると思いますよ。

―敵となる畏哭(いこく)のデザインで注意した点や見てほしい点はありますか。

川田D:名前は既存の妖怪と同じですが、おそらくみなさんが知っている姿形にはなっていません。姿だけでなくもちろん行動などもあわせて、新しい妖怪像を楽しんでもらいたいです。

◆珍しい京都和菓子とのコラボには、「大阪まで揺らさず運ぶ」という隠れた苦労も

―『祇』は、カプコンのゲームエンジン「REエンジン」で開発されています。これまでも他メディアのインタビューで衣装や背景がフォトスキャニングされていると語られてきましたが、ほかに「REエンジン」の持ち味が発揮された部分はありましたか?

平林P:「REエンジン」で作るメリットは、他タイトルで得た知見とノウハウが横断的に活かされることであり、それは本作でもプラスになりました。その分、『祇』は難しいジャンルのミックスに挑戦したこともあり、その調整やトライエラーに時間を掛けられた点が良かったです。

―和菓子を取り扱う京都の老舗「京菓匠 鶴屋吉信」とのコラボで、同店の和菓子がゲーム内に登場するというコラボも行われています。かなり珍しい試みかと思いますが、どういった経緯だったのですか。

川田D:単純に和菓子が凄く好きだったから、というところからきています。見た目も華やかですし、和風な雰囲気を徹底して出していこうというなかで、面白みも出るのかなと。世代を喜ばせるという面でもアリでした。

平林P:チーム内でも「和菓子っていいよね」って盛り上がったんです。せっかくならとことんやろう、和菓子にこだわられている方々とコラボしたいとなり、「京菓匠 鶴屋吉信」さんにお声がけしたところ、ご快諾いただけました。

川田D:和菓子のサイズ感までしっかり監修いただいてますし、日本人が見ても「そうなんだ!」と興味を持ってもらえるような豆知識も入れています。

平林P:和菓子って味はもちろん、形や見た目にも賞味期限があるんですよ。だからフォトスキャンをするために、僕と一緒にやっているもう一人のプロデューサーに取りに行ってもらい、その日のうちに絶対に揺らさず壊さず大阪の会社まで持ち帰るという(笑)。

川田D:撮影用のライトも熱かったりとか……。

平林P:そのあたり頑張りましたよね。もちろん、そのあとは美味しく頂きました(笑)。

◆ミドルプライスの理由は、新しいチャレンジを一人でも多く届けるため

―本作の価格は4,990円(税込)と、ミドルプライスに設定されています。この価格帯にした理由と、どれくらいボリュームがあるのか教えてください。

平林P:ストーリーを一通り進めてクリアするだけでも、20時間を下回らないと思います。クリア後のミッションややりこみ要素をいれるとかなりボリュームがありますし、フルプライスのコンテンツと遜色はありません。

「では、なぜこの価格で?」というお話ですが、新しいチャレンジをしている中で一人でも多くの方に手に取ってもらいたく、この価格にしています。発売初日から「Xbox Game Pass」で遊べるようにしたのも同じ理由です。

川田D:「Xbox Game Pass」でプレイする場合は、Xbox Cloud Gamingを利用するとAndroid端末でもプレイできますよ。デバッグした際、「あ、できる!」って感動しちゃいました。

―発売後の展開をお聞きします。DLCやコラボの予定はありますか?

平林P:DLCのような継ぎ足しは考えていません。本編を楽しんでいただくというのが我々の全てです。コラボは、なにか皆さんに喜んでいただけるようなものを考えていますが、現時点でお話できるのはここまでということで。

―最後に、プレイヤーのみなさんに本作のアピールポイントをお願いします。

川田D:カプコンがストラテジー要素のあるゲームを出すのは、意外だと思われたかもしれません。アクションとストラテジーを上手く融合させたところが見所であり、そこを感じてもらえたら嬉しいです。

あとは、本作は山が主軸にあるお話です。そこに人々の暮らしがあって、共に厄を払っていく一体感といいますか、みんなでこの困難を乗り越えていくという体験を楽しんでいただければと。

平林P:我々の新しいチャレンジを、ぜひ試してもらえればと思います!



※ UPDATE:本文中の表現や誤字を調整しました。

《ねんね太郎》
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