
7月19日から21日にかけて、インディーゲームの祭典「BitSummit Drift」が開催されています。本稿ではそんな本イベントに出展された作品のプレイフィールをお伝えしていきます。本記事では『Detained: Too Good for School』のプレイレポをお届け!
『Detained: Too Good for School』はアクションRPGでありながら恋愛(性別問わず)などの学園生活要素が組み合わさった一作です。主人公は可愛らしい女学生……とはいっても、バリバリの不良。プレイヤーは可愛らしくセクシーな不良少女となって、喧嘩や恋愛に明け暮れるスクールライフが味わっていくことになります。
男と生まれたからには一度は夢見る(かもしれない)“強い不良少女”! そんな「不良好き」と「美少女好き」の欲求を一挙に満たしてくれそうな『Detained: Too Good for School』を体験してきました。
◆初手、チャカ…想像以上にヘビーな復讐譚!自由度の高い世界で感じる“不自由さ”

ゲームを始めると、なんと序盤からクライマックス! 物語は、主人公の兄が悪党「カリム」に撃たれ死んでしまうところから始まります。そのまま銃口を向けられた主人公は弾切れによってかろうじて命を拾うものの、その場に集まった警察に捕まり刑務所(少年院)に入れられてしまいます。主人公は実にセクシー&キュートな不良少女ですが、そんなことがぶっ飛んでしまうハードボイルドな導入ですね。


本作は“ちょっと不良の女の子が健全(?)に喧嘩する”なんてレベルではありません! このカリムを倒すことが目的の復讐譚なのです。目の前で肉親が撃ち殺されムショにぶち込まれるという、相当ヘビーで「ガチアウトロー」な展開……。不良ものにしても、動機が重めですね。

そして出所後、ムショで仲良くなった「ジュリー」と一緒に、保護観察官「ピート巡査」の元で生活を始めます。ここからスクールライフが開幕します。なんだかリアル。この一種リアリティある展開が、ゲーム体験として「復讐心の重さ」「保護観察官の元で更生しなくてはならない」と葛藤を生みだし、いい味を出しています。

バトルは、やはり“打倒カリム”の過程で発生します。ここでは昔ながらの横スクロールアクションが繰り広げられ、なみいる不良をバッタバッタと倒すことになるのですが、これが結構難しい! 攻撃の後わずかな隙ができるため、そのタイミングで攻撃を受けるとジリ貧になっていきます。「どの敵を優先的に排除するか」など、戦っていて楽しさを感じますね。もちろん、主人公は成長とともにドロップキックなどの技を習得可能。自分なりの戦い方を構築していくことになるでしょう。


さて、冒頭に重い復讐譚があったといえど、日常生活でやれることは自由きまま。授業を受けることはもちろんバイトをすることも可能で、様々な方法でステータスを開放し“カリムを倒すために”強くなることができます。PVではバイトにも真っ当なウェイトレスからいかがわしいキャバクラらしきものまで……授業を受けるも、バイトに勤しむのもプレイヤーの自由です!


恋愛要素については本試遊ではあまり体験できなかったものの、授業をきちんと受けることで解放される“恋愛関係”もあるそうで、ゲーム的にも重要そう。喧嘩やバイトのみに明け暮れていては取りこぼすものも多そう。案外、不良って不自由なのかもしれません。

授業や喧嘩、男女問わず恋愛対象にだれを選ぶかと“何をしてもいい自由さ”がありながらも、冒頭から始まる復讐、そして保護観察官という存在がプレイヤーを縛る『Detained: Too Good for School』……ヘビーなバックボーン、ストーリーを描くことで「アウトローだから自由」ではなく「不自由だからこそアウトローである」と感じさせてくれます。社会や復讐と、“多くのものに縛られた不良少女”を自由度の高い世界でロールプレイするゲームでした。
気になるリリース日について話を伺ったところ、順調にいけばアーリーアクセスは2024年の秋を予定しているとのこと。ヘビーな目的があっても、不良好きと美少女好きの欲求を満たしてくれる自由度の高い作品であることは間違いありません!『Detained: Too Good for School』が気になった方はチェックしてみてはどうでしょうか。
「BitSummit Drift」は7月19日から21日まで開催予定。Game*Sparkでは多数の現地取材記事を掲載していくので、今後もお楽しみに!