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英国の俳優らからなる労働組合が、ビデオゲームでの演技者を対象に最低賃金制を導入したとEurogamerが報じています。
同団体は導入の理由を「構造的な低賃金是正のため」としています。
法制の壁を越えて待遇改善のため大きな一歩を踏む出す!
今回、この発表を行ったのは英国の俳優などによる労働組合「Equity」です。
従来の法律では団体交渉無しで金額を公表してはいけないとされていたことから今までは最低額の設定をしていなかった同団体ですが、ゲーム関連業界に焦点を当てた「Game On!」キャンペーンの一環として今回金額設定と公表が行われました。
今回の制定に関わったのは「Equity」メンバーと外部の有識者からなる「ビデオゲーム部局」で、『FF16』のDavid Menkin氏や『Perfect Dark Zero』のLaurence Bouvard氏など複数の声優も参加していたとのこと。
「Equity」によると今回の制定は「構造的な低賃金是正のため」であり、引き続き業界での労働環境の改善に努めていくとしています。
なお、「Game On!」キャンペーンでは賃金や契約関連のほか、AIでの学習やデジタル技術による複製なども争点となっていることから、今回の発表が同様のAI関連技術が争点となっている各国での労働争議に波及する可能性もあります。
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賃金や契約といった従来の概念に加え、AIの普及と浸透など取り巻く環境の変化著しいこの業界。労働者の待遇改善に向けた大きな一歩と言えるのではないでしょうか?