8月9日、ASUSより「ROG NUC」がついに発売されました。
NUC(Next Unit of Computing)とは「Intel NUC」として過去にインテルが展開していたミニPCシリーズのこと(ミニPCでない「NUC Kits」「NUC Boards」も存在)。
2023年7月にインテルからASUSに譲渡され、「ASUS NUC」として一新されたNUCですが、同時に、「ROG(Republic of Gamers)」ブランドでもNUCがリリースされ、今回晴れてゲーミングNUCとも言える「ROG NUC」(「ROG NUC 970」、「ROG NUC 760」の2モデル)が登場しました。
そこで本稿では実際に本デバイスを発売前にお借りしての先行レポをお届けします。
最近では、ASUSはゲーミングノートや「ROG Ally」を始めとしたポータブルゲーミングPCも展開していますが、NUCと言ってもピンとこない方は少なくないかもしれません。筆者が実際に使用した感触を通じて、そのスペックや他のゲーミングPCとの違いをお伝えしていきます!
◆「ROG NUC」は本棚に置けるサイズのゲーミング“ミニ”PC!申し分のないスペックと省スペース性が魅力
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開封して実物を見てみると、やはり様々な場所に持ち運びできそうなサイズに驚きます。270×180×50mmとあって、片手で持ち運びできるサイズです。付属のスタンドに置くと中々存在感がありますが、横置きにするとかなり主張が控えめになります。ひと昔前の大型HDDサイズくらいなので、デスクを圧迫することはありません。ライトアップによって浮かび上がるROGロゴもカッコいい!
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ROG NUCは、デスクの上での“省スペース”はもちろん、リビングや出先でのモニターに繋げればすぐに自分のPCとしての運用が可能なのがメリット。もちろん性能も折り紙付きで、インテル Core™ Ultra 9/7プロセッサー、NVIDIA™ GeForce RTX 4070/4060シリーズ(Laptop GPU)が搭載されているのも心強いところです。このサイズ感でありながらガッツリ“ゲーミングPC”していますね。
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元々「NUC」は産業を含めたビジネスシーンで使用されているミニPCです。業種によってNUCの使い方はさまざまですが、その小ささや取り回しの容易さをもって様々なシーンで活躍してきました。
今回の「ROG NUC」ではGPUもつき、ゲーミングノートなどではいささか嵩張る場所でも置けるようになったのはゲーマーにとっても強い魅力でしょう。昨今のゲーミングPCはゲームのみではなく、グラフィック性能の高さから動画編集などにも使われます。そういった仕事で、職場と自宅の往復が必要な方は「そのままPCを持ち運べる」というメリットもあります。
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もちろん、メインPCとROG NUCを同じモニターに接続することでモニターの切り替えのみでふたつのPCを使うこともできるので、仕事用とゲーム用でPCをわけたい方は役立つのではないでしょうか。仕事用とゲーム用でPCを分割することはセキュリティの観点からも役立つことでしょう。
昨今ではグラボを前提とする高負荷な作業も増えたので、ROG NUCが活きるシーンもあるはず。
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しかし実際に「ROG NUC」の小ささに触れてみると、やはり「面白い環境でのゲームプレイ」を考えたい! Intel Core™ Ultraプロセッサに搭載されているAIエンジンにより“高スループット、低消費電力、高速応答”が実現されていますし、なにより同ブランドの「ROG Raikiri Pro」とも簡単に接続できるとあって、やはりこれは“ゲーマー向けデバイス”。ハードコアゲーマーの“PCライフ構築”の一手となりえます。
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「秘密基地的なノリで“変わった場所への設置”も可能では?」と試しに本棚に置いてみると違和感なく設置できてしまいました。ケーブルを通すためにDIYをする必要はありそうですが、大型の雑誌ほどのサイズほどの高さがあればどこにでも置けそうです。車のトランクにモニターを入れてゲーミングカーなんてものも作れそう。この辺りになってくると“ゲーマーの遊び心”に基づいた発想力に関わってきそうです。
「持ち運びが容易なゲーミングPC」としてフル活用できるのはもちろんですが、“ハードコアゲーマーの創意工夫”という点で、筆者自身この便利なゲーミングミニPCがどのような可能性を見せてくれるのか興味がありますね。
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「モニター、キーボードがない」という一点が、“ROG NUCは根本的にゲーミングノートなどと在り方が違う”とわからせてくれます。今回実際に触って、それがことさら理解できました。外での作業で使いやすいのはゲーミングノートでしょうが、“持ち運び”や省スペース性においてはROG NUCの方が優秀です。だからこそ「どのようなケースで使用するか」をよく考える必要がありますが、ライフスタイルは人それぞれ。自分の生活に刺さるかもしれないという方は、検討してみてはどうでしょう。
NUCなのにスペックモリモリ!
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さて、続いては肝心のスペックを見ていきます。ROG NUCは「ROG NUC 970」、「ROG NUC 760」と2種類展開されているため、先んじてそのスペックを記載。本レポで使用したのは「ROG NUC 970」となります。
製品名:「ROG NUC 970」型番:RNUC14SRKU7168AJI
対応OS:Windows11 Home
CPU:Intel® Core™ Ultra 9 185H プロセッサー
グラフィックス:内蔵:Intel® Arc™Graphics 搭載:NVIDIA® GeForce RTX 4070
メモリ:DDR5 SO-DIMM, 32GB(16GB×2)最大 32GB×2
ストレージ:M.2 2280 PCIe Gen4×4 1TB NVMe×1/M.2 2280 PCIe Gen4×4 スロット×2
無線接続:Intel® Killer™Wi-Fi 6E(Gig+) 2×2 + Bluetooth® 5.3 ワイヤレスカード
有線接続:2.5Gイーサネット、10/100/1000/2500 Mbps
前面(側面)I/O ポート:SD Express ver8.0 カードリーダー(UHS-I対応)×1 USB 3.2 Gen2 Type-A×2 オーディオジャック(Line out/Mic in/Headphone out/Headset)×1
背面I/Oポート:Thunderbolt™4/ USB4 Type Cポート (DP2.1 and 5V/9V/12V fast charging profiles対応) ×1 USB 3.2 Gen2 Type-A ×2 USB 2.0 Type-A ×2 HDMIポート×1 DP1.4aポート×2 2.5G RJ45 LAN×1 DC-in×1 ケンジントンロックスロット×1
電源:330W 電源アダプタ
サイズ (W×D× H):270×180×50mm
質量:2.6Kg
付属品:ACアダプタ 電源コード 保証書 スタンドキット ロゴマスク製品名:「ROG NUC 760」型番:RNUC14SRKU9189AJI
対応OS:Windows11 Home
CPU:Intel® Core™Ultra 7 15 5H プロセッサー
グラフィックス:内蔵:Intel® Arc™Graphics 搭載:NVIDIA® GeForce RTX 4060
メモリ:DDR5 SO-DIMM, 16GB(8G B×2) 最大 32GB×2
ストレージ:M.2 2280 PCIe Gen4×4 512 GB NVMe×1 M.2 2280 PCIe Gen4×4 スロ ット×2
無線接続:Intel® Killer™Wi-Fi 6E (Gig+) 2×2 + Bluetooth® 5. 3 ワイヤレスカード
有線接続:2.5Gイーサネット、 10/100/ 1000/2500 Mbps
前面(側面)I/Oポート:SD Express ver8.0 カードリ ーダー(UHS-I対応)×1 USB 3.2 Gen2 Type-A×2 オーディオジャック(Line ou t/Mic in/Headphone out/He adset)×1
背面I/Oポート:Thunderbolt™4/ USB4 Ty pe Cポート (DP2.1 and 5V/9 V/12V fast charging profiles 対応) ×1 USB 3.2 Gen2 Type-A ×2 USB 2.0 Type-A ×2 HDMIポート×1 DP1.4aポート×2 2.5G RJ45 LAN×1 DC-in×1 ケンジントンロックスロット× 1
電源:330W 電源アダプタ
サイズ(W×D×H):270×180×50mm
質量:2.6Kg
付属品:ACアダプタ 電源コード 保証書 スタンドキット ロゴマスク
今回試したのは『サイバーパンク2077: 仮初めの自由』と『バルダーズゲート3』です。 Nvidia Geforce RTX 4070を搭載しているので当たり前と言えば当たり前ですが、両タイトルを最高品質のグラフィックに変更しても十二分にスムーズなプレイが可能でした。
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ファンの音もうるさいという印象はありませんでした。ファンの部分に手をかざしてみると、多少熱を感じるシーンもあったものの「ROG NUC」は大きく排熱口を設置されています。レポの性質上長期的な使用でどのような変化が起こるかは検証できていませんが、冷却性能に関しても信用できそうです。
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続いて『FF14』のベンチマークを最高設定で実行してみたところ「とても快適」の評価を叩き出しました。
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もちろん前述したスペック表のように、ROG NUCそのものがかなりの代物ですので当然と言えば当然でしょう。プレイ感にあたっても、モニターやキーボードなどは筆者自前のデバイスを使用していますので当然のごとく問題はなく、ミニPCと言いながらもスペックは十全でした。
(物価高などの面で仕方ない部分もありますが)値段について考慮するならばROG NUCは高額。ゲーミングノートの方がコスパが良いのは事実で、持ち運びに関してはASUSに「ROG ALLY」シリーズも存在しています。その点も踏まえてゲーミングノート、「ROG ALLY」とは別のアプローチをしているのがROG NUC。趣味、仕事問わず、自分のライフスタイルや己のロマンに刺さると感じた方は、ぜひチェックしてみてください。
今回のレポでは“ROG NUCによってゲーマーライフは自由度を増す”ということを真っ先に感じられました。ユーザーそれぞれライフスタイルは違いますし、遊び心も違います。産業シーンで活躍していたNUCがゲーミングデバイスとして展開されたこれを機に、自分の生活でどのように活かせるかを考えてみてはどうでしょうか。
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「ROG NUC」は8月9日より販売を開始。先着30名に「ROG Raikiri Pro」がプレゼントされるキャンペーンも開催されています。市場想定価格は355,600円(税込)および276,600円(税込)です。