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8月20日に配信され大ヒットを記録したアクションRPG『黒神話:悟空』ですが、ローンチ後にSteamがDDoS攻撃を受けていたようです。中国サイバーセキュリティ会社のQAXの研究グループ・XLabが詳細を発表しています。
大人気だからログインできない……のではなかった
8月24日頃、Steamにてログイン障害が発生しました。『黒神話:悟空』の人気によってオーバーフローしたものと思われていましたが、中国でSteamを運営・管理するPerfect Worldの発表によってこれがDDoS攻撃によるものであることがわかりました。
攻撃の手口は、約60のボットネットを使用し、多数の感染したデバイスでSteamのトラフィックを殺到させるというもの。攻撃コマンドの数は25万を超えており、典型的なDDoS攻撃よりもはるかに大規模であるといいます。
攻撃対象となったのは、アメリカ・イギリス・日本・中国・韓国など合計13の国と地域。合計で107のサーバーが攻撃されたといいます。攻撃は4段階に分かれ、それぞれ異なるゲーマーのピーク時間帯を狙って行なわれました。
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XLabはこの攻撃の目的は、Steamと中国市場を大幅に混乱させることであることは明らかであると述べています。『黒神話:悟空』のリリース時期と重なったことから、プレイヤーの増加を予見して行なわれたものとみられます。
年々ユーザーが増加し、同時接続数も更新を続けるSteam。その分DDoS攻撃の標的となることも増えることが考えられるため、今後の動向や対策が待たれます。