新型ゲーム機・PlayStation 5 Proが発表されましたが、11万9,980円という日本向け価格がさまざまな議論を呼んでいます。その中で、SNS上ではゲーミングPCと比較する声も多数見られますが、実際に12万円ほどのPCの性能はどのような構成となっているのでしょうか。
12万円のPCでゲームは遊べるのか
前提として、ゲーム機とゲーミングPCは使用用途によってその価値は異なるため、一概には比較できません。電源を点けてすぐにゲームを遊びたいというだけであればゲーム機の方が向いていますし、Modの導入やコンソールに出ていないゲームのプレイなど、自由さを求める場合はPCが向いています。その点を理解した上で、BTOメーカーのデスクトップPCをいくつか例を挙げて見てみましょう。
「NEXTGEAR JG-A5G5A」(11万9,900円から)
【主なスペック】
CPU:AMD Ryzen 5 4500 プロセッサー
メモリ:16GB(8GB×2)
GPU:NVIDIA GeForce RTX 3050
ストレージ:1TB M.2 SSD(NVMe)
GPUはRTX 3050で、フルHD(1080p)解像度60FPSで遊ぶくらいであれば十分な性能です。最新AAAにはやや心もとない印象ですが、DLSSに対応しているのでフレームレートの向上も見込めます。パフォーマンスを犠牲にすればレイトレーシングもある程度堪能できるでしょう。ただ、Ryzen 5 4500は今となってはやや性能の低いCPUであるため、ボトルネックになる可能性があります。
「GALLERIA RM5R-R46」(12万9,980円から)
【主なスペック】
CPU:AMD Ryzen 5 4500 プロセッサー
メモリ:16GB(8GB×2)
GPU:NVIDIA GeForce RTX 4060 8GB
ストレージ:500GB NVMe SSD
GPUはRTX 4060であるため、DLSS 3でのパフォーマンス向上が見込めるのは大きな魅力。ただ、RTX 40シリーズとしては最低のモデルであり、重量級や4Kでのゲームプレイではパワー不足となる可能性があります。また、ストレージも500GBとさまざまなゲームを遊ぶには物足りません。
以上のPCはすべて何らかのカスタマイズが可能なので、よりゲーミング用途に適した性能にできます。また、これらはあくまで一例であり、よりコスパの良いPCが販売されていることもあります。
PS5 Proは高性能なレイトレーシングや最大120fpsのハイフレームレート、4KでのゲームプレイやAIの超高解像度技術・PSSRが利用できます。詳しい検証はまだ行なわれていませんが、高品質な映像を安定したパフォーマンスで楽しめるのであれば、12万円という価格は妥当かもしれません。もちろんコンソール機ならではの魅力として「環境依存」問題をほとんど気にしないで済むのも大きいでしょう。
ただその一方で、ゲームを遊ぶ用途に特化した機械に12万円という価格はインパクトが大きく、進化した要素としても無印版と比較してややマニア向けにとどまっているのも事実です。
どちらに魅力を感じるかはユーザーによって変わってきそうですが、ゲーミングPCかPS5か……ではなく、Steam DeckやROG AllyといったリーズナブルなポータブルゲーミングPCも新たな選択肢として浮かび上がってきそうです。