今回は、スクウェア・エニックスから発売された『聖剣伝説 VISIONS of MANA』のPlayStation 5版をプレイ!ゲームボーイで発売された『聖剣伝説 ~ファイナルファンタジー外伝~』から続く人気シリーズで、家庭用向けとしては約17年ぶりの最新作となります。
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「聖剣伝説」シリーズは僕がメーカーの存在を初めて意識したシリーズで、小学生の頃は「任天堂となんかそれ以外のゲーム会社」くらいの認識だったのが「スクウェアのゲームを買っとけば間違いない!」と断言するほどのスクウェアファンになっていました。それ以後は、他のメーカーでも「このゲームを作ってるところか。じゃあ間違いないな!」とメーカー基準で選ぶことが増えていきました。ただ、発売元と開発元の概念を知るのはまだまだ先……。
なお、今回の記事はスクウェア・エニックスから提供されたコードを使って制作しています。
◆平穏のために御子が犠牲になる世界で……
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はるか昔から、人々はマナの樹から授けられる恵みを受けて暮らしていた。御子と呼ばれる者がマナの樹に魂を捧げることでマナが循環し、再びマナの恩恵を受けられる。これからもきっと、マナの樹に魂を捧げながら生きていく……。
パッと見だと、美しいマナの樹とそこに集まる少年少女といった、壮大な冒険の予感にワクワクさせられるオープニングなんだけど、上記のストーリーのせいで不穏が過ぎるぜ。
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この少年たちは、オーリンとライザだ。オーリンは御子であるライザを村から連れ出そうとしていて、村人たちから止められているようだ。御子である彼女が村から離れると、マナの樹に魂を捧げられず、村人たちはマナの恩恵を受けられなくなる。つまりは村の破滅を意味している。
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村人たちは御子の犠牲を仕方ないものだと思っていて、必死で説得してくる。
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キャラクターデザインのせいかもしれないけど、村人たちの目が妙にキラキラとした曇りなき眼で、逆になんか胡散臭さを感じてしまう。だが、この世界では御子の犠牲が常識で、異を唱えるオーリンの方がおかしいのかもしれない。
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オーリンたちは追い詰められるも、吊り橋が倒壊して村人たちから距離を取れたぞ。
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村人たちにとっては死活問題なんだろうけど、やはり生贄のような因習はやめた方がいいよ!
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しかし、御子としての役目を放棄しようとした報いなのか、ライザの体は突然石のようになってしまった。オーリンにはどうすることも出来ず、物言わぬ石像のようになってしまったライザを抱きしめ、彼女の名前を叫ぶのであった。
◆ケモノ好きにはたまらない、多種族が暮らす世界!
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そして場面は移り変わり、火の村ティアナでは新たな御子が選出されようとしていた。フェアリーによって火の御子として選ばれたヒナは、魂の守り人に任命されたヴァンとともにマナの樹へ向かうというのが本作のストーリーだ。
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御子のシステムに疑問を抱いていたオーリンたちと違って、村人はもちろん、ヴァンやヒナも栄誉あるものだと受け入れている。旅を続ける中で様々な出会いや苦難を乗り越えていく中で、誰かの犠牲の上に成り立っている平和に疑問を感じていくのだろう。
でも現実にもある迷信の類の因習と違って、マナの恩恵という人知の及ばないものがある世界なんだから、是非は置いといて因習と一括りにするのは早計かもしれないな。
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フィールドは、一定のエリアごとに区切られたセミオープンフィールドだ。ひとつひとつのエリアがしっかり作り込まれており、フィールド上には宝箱やアイテムなどの収集要素が用意されているので探索し甲斐がある。
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フィールドでは二段ジャンプとダッシュ回避の移動アクションが出来るので、崖などの道なき道を登っていけるのが嬉しいね。加えてジャンプ中でもダッシュ回避が可能なので、二段ジャンプで高く飛んだあとにダッシュ回避を連打すれば、空中でかなりの距離を滑空移動できるのだ。
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クマミツと呼ばれるアイテムは、フィールド上の絶妙な場所に配置されていて、見かけたからには取り逃したくない心理が働き、ついついあっちこっちと寄り道をしてしまう。
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フィールドに徘徊している敵に攻撃を仕掛けるとシームレスにバトルに移行する。通常攻撃と特殊攻撃はボタン連打で手軽にコンボが繋がる。他にも魔法や必殺技も発動可能だ。
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旅の途中でたくさんの仲間がパーティに加わり、仲間もそれぞれクラスチェンジが可能だ。属性のバランスを考えながらパーティ編成に頭を悩ませるのも楽しいところだ。
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この世界では様々な種族が暮らしていて、人間の見た目に尻尾などがついただけのケモノ度の低いキャラクターもいれば、顔の作りがほぼ動物といったキャラクターもいる。
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仲間になるモートレアはかなり動物に近い顔つきをしており、僕はケモノ度高めのキャラクターが好きなのでお気に入りだ。ほとんど操作キャラクターを主人公からモートレアに切り替えてプレイしている。
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行商猫の三人娘たちも、顔の毛の柄までしっかり描写されているので、彼女らが登場するとニッコリしてしまう。
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もうちょっとフサフサしてケモノ寄りの方が僕は好みかな!ケモノ好きの業が深まっていく……!
40時間ほどでクリア出来ました。探索要素やサブクエストもあり、ボリュームはしっかりありました。
前半のバトルはちょっともっさり気味かな……と心配していたのですが、クラスの切り替えや新しい能力を覚えるたびに、バトル中に出来ることが増えて楽しくなっていきました。
僕が『聖剣伝説』シリーズのBGMが大好きなこともありますが、本作も例に漏れず僕の好みにぴったりハマってました。印象に残るBGMも多いものの、決してプレイの妨げにはならず、世界観とマッチしていたように思います。
ただ、細かい不満点もちょこちょこありました。イベントシーンが細かくわかれている場面が多く、イベントを見てちょっと歩いたらまたイベントが……みたいな箇所が多くて少し面倒くささを感じましたね。
難易度はベリーイージーからハードまでの4段階をいつでも変更可能なので、アクションが苦手な方やシリーズ未経験者も楽しめると思います。
『聖剣伝説 VISIONS of MANA』はPS5/PS4/Xbox Series X|S/PC(Microsoft Store/Steam)向けに発売中です。