“戦闘の面白さ”が魅力!名作RPGリマスター『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』試遊レポ―本作ならではの魅力や今後のリマスター方針を訊いたインタビューも | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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“戦闘の面白さ”が魅力!名作RPGリマスター『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』試遊レポ―本作ならではの魅力や今後のリマスター方針を訊いたインタビューも

戦闘もキャラドラマも魅力的!

連載・特集 プレイレポート
“戦闘の面白さ”が魅力!名作RPGリマスター『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』試遊レポ―本作ならではの魅力や今後のリマスター方針を訊いたインタビューも
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バンダイナムコエンターテインメントの人気アクションRPG『テイルズ オブ』シリーズは、2025年12月で30周年を迎えます。そんなアニバーサリーイヤーに向け、リマスタープロジェクトの開始が発表されました。

そのひとつめとして、守る強さを知るRPG『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』が2025年1月16日に発売されます。本記事では初の先行試遊レポートに加え、プロデューサーの石川結貴氏へのインタビューをお届けします。なお、今回の試遊ではPS5版をプレイしました。

リマスター機能で遊びやすい!

本作は、2009年にWiiで発売された『テイルズ オブ グレイセス』に後日譚エピソード「未来への系譜編」などを追加した2010年PS3発売作品『テイルズ オブ グレイセス エフ』をベースとしたリマスター作品です。

エンカウントのOFFなどJRPGリマスターでおなじみの要素から、経験値倍増などのバフが得られるグレードショップが1周目から開放されているなど、遊びやすく調整されています。

今回の試遊では、ゲーム中盤ほどの青年期からスタートしました。このパートは序盤にプレイする幼年期から7年後となっており、かつて友情の誓いを交わした3人にもさまざまな変化が。7年前に亡くなったと聞いていたソフィはかつてのままの姿で見つかり、王子から国王に即位したリチャードは残忍な政治を行うようになります。

主人公・アスベルの故郷に強引な侵攻を目論むリチャード。人同士の関係性の変化や、生命の源である「原素(エレス)」をめぐる政治的な物語まで、少し遊んでも先が気になるような引き込まれる物語でした。

フィールド上で閲覧できるグルーヴィーチャットでは、ストーリー本編に関係のあるものから日常的な内容まで、キャラ同士の掛け合いを楽しむことができます。

本作の戦闘は、難易度が高い代わりにファンから「面白すぎる」と評価されるほど人気の要素。操作方法はキャラによって微妙な差がありますが、PS5版においては概ね◯ボタンと×ボタンが基本的な攻撃、□ボタンで回避やガードを行います。

スタイルをチェンジして技の幅が増加するなどさまざまな技はありますが、「CC(チェインキャパ)」というシステムが本作の魅力です。CCは多ければ多いほど攻撃のコンボ数が増えるというものなのですが、これは敵の攻撃をタイミングよく回避することで回復できます。こんな現代的なシステムが約15年前に確立されていたことに驚きました。中盤から始めたこともあり難しく感じるところもありましたが、その面白さの一片を感じることができました。

リマスターで便利になった要素はいろいろありますが、目的地表示機能はかなり遊びやすいです。筆者はJRPGで迷うという体験がとても苦手なのですが、一部洞窟などを除きほとんどの場面で次に行くべき場所が表示されるため、ストレスフリーで楽しめました。これがなかったら迷っていただろうな……というところもいくつかあったので、とても助かる機能です。

また、本作には時間制限のついたクエストやイベントが存在しますが、そうしたイベントには砂時計マークが付くという機能も。一昔前のゲームとはいえ、探索やクエストはストレスなくサクサクと楽しめそうです。

『グレイセス エフ』をリマスターに選んだ理由とは?

ここからは、本作のプロデューサーである石川結貴氏(以下、石川)にお話を伺います。

――自己紹介をお願いします。

石川 石川結貴です。バンダイナムコエンターテインメントで『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』を担当しています。

――数ある『テイルズ オブ』シリーズの中で、『グレイセス エフ』をリマスターの対象として選んだ理由を教えてください。

石川 30周年に向けたリマスタープロジェクトという大きな取り組みの中で、現行機でプレイできない作品を再び遊べるようにしてお客様にお届けし直そうという考えのもと、本作が選ばれました。なぜ『グレイセス エフ』なのかというと、その理由は1つではありませんが、多くの方々が長年応援してくださったからこそだと考えています。

――『グレイセス』は、シリーズの中でも戦闘の難易度が高いことが語り草になっています。このあたりはリマスターで手を加えた点はあるのでしょうか。

石川 戦闘のバランスをいじってしまうと本作ならではの良さがなくなってしまうので、直接手は加えていません。ただ、難易度は選択できますし、リマスターに伴う機能追加の中で1周目から経験値◯倍などのバフ・デバフが行えるグレードショップを開放しています。

一部を除いてゲーム中にオン/オフを切り替えることも可能なので、戦闘が難しいという方も、すでに昔クリアしたという方も気軽に使っていただければと思います。

――今回のリマスターの方向性やコンセプトは何だったのでしょうか。

石川 「美しく、遊びやすく」というところがあります。「美しく」の部分としては、オリジナル版の雰囲気の良さは残しつつも、モデルデータやテクスチャの解像度を上げたり、フレームレートを改善したりと、今のゲーマーにも手に取ってもらいやすくしています。

「遊びやすく」の部分は、今再録するにあたって、リマスター作品として入っていたら嬉しい機能はしっかり入れているつもりです。

――本作のストーリーでは、本編では“友情”、未来への系譜編では“家族愛”が描かれます。このテーマは、現代においてどのように受け入れられると思いますか。

石川 『テイルズ オブ』シリーズは、どの作品をとっても、いつプレイしてもキャラクター・ドラマをお楽しみいただけるのが特徴だと思っています。『グレイセス』においても友情を取るか、約束を取るか、世界を取るかといった普遍的なテーマの物語が描かれますので、今回初めてプレイしていただくお客様にも心に刺さるものは必ずあるはずですし、『グレイセス』の世界を再訪していただく方にも「いい話だったよな」と味わい直していただけるのではないかと思います。

未来への系譜編では、ヒューバートやパスカルなどキャラクターたちが本編のその後どうなったかを知っていただけるのが魅力です。アスベル、ソフィ、シェリアの3人については、キャラクターたちの人間としての成長感に期待していただきたいです。

――『テイルズ オブ アライズ』などから最近シリーズに興味を持った人に向けて、本作ならではの推しポイントを教えてください。

石川 やはり戦闘ですね。ガードもできるのですが、鮮やかに回避を決めることでカッコいい反撃ができるのは魅力です。

昨今のアクションゲームでは主流ですが、回避主体のバトルシステムを取り入れているのは当時のRPGとしてはやや珍しかったと思います。そうしたバトルが好きという方にはすんなりお楽しみいただけると思います。

――『テイルズ オブ シンフォニア リマスター」の発売時は、特にNintendo Switch版の最適化不足がユーザーから指摘されていました。今回はそういった問題に対し、なにか対処は行われていますか。

石川リマスターは元データの解析から始まり苦戦することもありますが、本作は比較的スムーズに開発が進み、安心してプレイいただける品質になったと思います。

――『グレイセス』は、先日亡くなられたいのまたむつみさんが単独でキャラクターデザインを務める、いわゆる“いのまたテイルズ”の最後の作品です。いのまたさんは、『テイルズ オブ』チームにとってどういった存在でしたか。

石川 ひとことで表現するのは難しいですが、かけがえのない方だったと思います。もちろん藤島康介さんもそうなのですが、いのまたむつみさんなくして今日の『テイルズ オブ』はなかったと心から思います。

私個人としては『ゼスティリア』が出るまではユーザー側だったのですが、いちファンとしていのまたさんのイラストやキャラクターを見るたびに得も言われぬ感動を味わっていました。

今回は、デラックスエディションにはデジタルアートブック、パッケージ版にはリバーシブルジャケットを用意していて、設定画などもご覧いただけます。

『グレイセス』という作品を通じて、改めていのまたさんの作品やキャラクターの素晴らしさに触れていただけたら、担当者としてもいちファンとしても嬉しく思います。

――30周年リマスタープロジェクトについてお訊きします。『グレイセス エフ』に限らずリマスターを進めていくという認識なのですが、作品選定の方針はどういったものがありますか。

石川 開発チームの空き状況や海外展開について、そして大前提としてお客様の声など複合的な理由があるため一概にこうとは言い難いです。もちろん「リマスタープロジェクト」と銘打っている以上、『グレイセス』だけで終わりということはありません。

――他社の人気JRPGはリメイクを選ぶこともありますが、『テイルズ オブ』シリーズはあまりリメイクを選んでいませんよね。これには何か理由があるのでしょうか。

石川 過去には『デスティニー』を始めとしたリメイクもありましたので、全くないというわけではありません。また、リマスターだからといって開発が楽ということはなく、新作相当のカロリーが必要なことも多いです。

ですので、その時々の状況やご期待を鑑みて、新作・リマスター・リメイクをフラットに検討していくべきだと考えています。

――最後に、石川さんのファン目線としての『グレイセス エフ』のオススメポイントを教えてください。

石川 キャラクターのドラマが特徴だと思います。ひとつ前の『ヴェスペリア』はパーティメンバーが多く、群像劇としての良さが特徴であると思うのですが、本作は6,7人程度であるため、1人1人のドラマがとても濃く描かれています。

また、昔ながらのグルーヴィーチャットでもキャラクターたちのいろいろな側面が描かれます。ほっこりして、時には泣けるキャラクタードラマは『テイルズ オブ』らしさのひとつだと思うので、いままで遊んだことない方も、『グレイセス』をまだ遊んでいないファンの方にもオススメしたいポイントです。

――ありがとうございました!


『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』は、PC(Steam)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ向けに2025年1月16日(Steam版は1月17日)発売予定です。

Tales of Graces™f Remastered & ©Bandai Namco Entertainment Inc. ©いのまたむつみ
※画面はPlayStation®5版の開発中のものです。


《みお》

超雑食の若年ゲーマー みお

2021年3月よりフリーでゲームライターをしています。現在はGame*SparkとIGN JAPANで活動し、稀にINSIDEにてニュース記事を執筆しています。お仕事募集中。ゲームの趣味は雑食で、気になったものはクラシックゲームから新しいゲームまで何でも手を出します。主食はシューター、ADV、任天堂作品など。ジャンルやフランチャイズの歴史を辿るのも好きです。ゲーム以外では日本語のロックやアメコミ映画・コメディ映画、髪の長いお兄さんが好きです。

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