文明が崩壊した後、原始的な暮らしをする人類の世界を舞台としたオープンワールドアクションRPG『Horizon』シリーズ。シリアスな物語やアーロイの活躍に胸を打たれた人も多いと思いますが、そんな作品が超へんてこになって再登場します。
『LEGO ホライゾン アドベンチャー』は、『Horizon』の世界をまさかのレゴ化したゲーム作品。本記事では、メディア向けに行われた先行プレイのレポートをお届けします。
『Horizon』ってこんなハチャメチャにしていいんだ……
.本作は、『Horizon Zero Dawn』をベースとしつつ、より広い年齢層に向けて作られたアクションゲームです。プレイヤーはアーロイをはじめとしたさまざまなキャラクターを操作し、可愛さとギャグに溢れた世界を冒険します。
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画面は見下ろし視点になっており、×ボタンでジャンプ、□ボタンで攻撃といった覚えやすい操作です。攻撃は溜めが可能で、アーロイの弓であれば、長押しすることで飛距離を伸ばすことができます。
今回は、2人協力プレイを先行プレイしました。元の『Horizon』シリーズは完全にシングルプレイヤーでしたが、マルチプレイヤーはどのような仕上がりになっているのでしょうか。
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基本的な流れは、マップを進んでステージギミックの攻略や敵との戦闘を行い、カルトに捕まった仲間たちを助けてあげるというもの。原作はオープンワールドでしたが、本作はステージ制ということもあり、一本道。ステージ探索で迷うこともありません。
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高度なプラットフォームアクションが要求される場面などもないので、レゴのプラスチック感を忠実再現したグラフィックやレゴになってもカッコいい機械獣たち、フィールドの細かな作り込みなどを楽しみながら遊べます。
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わかりやすい工夫として、進むべき道には銅のコインが、宝箱など寄り道要素があるところには銀のコインが敷かれているため、「どっちが正規ルートかわからない」ということはまず起こりません。寄り道についても基本的な報酬はコインが集まるだけで収集アイテムなどはないので、無視してサクサク進むのもOKです。
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戦闘で敵となるのは、カルトの団員(人間キャラクター)と機械獣の2種類。基本的には□ボタン+スティックエイムで攻撃を当てるというシステムですが、機械獣にはそれぞれ弱点があります。
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草むらに隠れて接近し、黄色くハイライトされたところを狙って撃つことで、大ダメージを与えるのが爽快感抜群。草を燃やして炎ダメージを与えたり、敵と自分の間に電気を挟んで感電矢で攻撃したり、環境を駆使した戦い方もできます。全体的に易しくなっても、手応えが感じられるアクションはしっかり用意されているのが好印象です。
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ステージをクリアすると、毎回「母の源」と呼ばれる拠点エリアに戻ってきます。ここではステージで入手したコインを使い、カルトに壊された施設を修復して飾り付けます。ステージが進むごとにキャラ能力のアップグレードや衣装変更、サブクエストなどさまざまな機能が解放されていきました。さまざまな要素の開放にはそれなりにコインが必要なので、寄り道探索はしっかり報酬として機能しているというわけです。
2人協力プレイについては、基本的には自由。協力プレイが必須となるような要素はなく、共に強敵に大ダメージを叩き込んでも、それぞれが好き勝手に戦っても、各々が好き勝手に寄り道ルートを探索しても、しっかりゲームが成り立ちます。ある程度離れると画面がヒキになりますが、見づらいという印象は受けませんでした。
協力プレイはローカルはもちろん同一プラットフォーム同士のオンラインプレイも可能なので、仲の良い友達とぜひ一緒に遊びたいですね。
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本作では探索途中で手に入るアイテムで戦闘を有利に進めることができます。使用回数に制限はあるものの、5-WAYの弓や強打できる棍棒のようなものなどシンプルに強いアイテムが手に入るので、「なるほど、こういう戦い方もできるのね」と納得していたのですが、とあるステージで入手したアイテムは「ホットドッグカート」。え?なにそれ……?
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やはり本作最大の魅力はそのハチャメチャさ。『Horizon』って、こんなにハチャメチャにしていいの?とちょっと心配になるほどアレンジされているので、ホットドッグの屋台を出しても問題ないのです(多分)!
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ホットドッグカートはホットドッグ型の爆弾をランダムに投げてくれるというアイテムで、「絶対使いづらいネタアイテムじゃん」と思ったのですが、これが意外にも使えます。敵が多い戦闘などで繰り出せば、まとめて敵を爆発に巻き込める上、草を燃やしてさらなるスリップダメージも狙えるという超有利なアイテムになっていました。
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物語については詳細を控えますが、見た目通りかなりコミカルな雰囲気に様変わりしていて、ギャグは豊富。『Horizon』世界にはありえない、そのへんのレゴセットから取ってきたような作業員がいたり、敵との漫才が楽しめたりと、その手法はさまざまです。
キャラ描写についてもアーロイがお調子者になっているなど、根本的なキャラ設定は守りつつところどころはっちゃけたアレンジが施されています。シリアスな要素はほとんどなく、子どもから大人まで笑って楽しめる仕上がりです。
『LEGO ホライゾン アドベンチャー』は、易しくわかりやすいゲームプレイからギャグ満載の物語まで、大人も子どももワイワイ楽しめる1作です。
ただ子ども向けというわけではなく、ゲーム的に気持ち良い部分は押さえていたり、大人や原作プレイヤーだけが理解してニヤッとできるようなネタも散りばめられていたりするので、家族から友達までいろんな人と遊びたくなる作品でした。
『LEGO ホライゾン アドベンチャー』は、PC(Steam)/PS5/ニンテンドースイッチ向けに11月14日発売です。
¥6,527
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)