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58周年を迎えた空想特撮シリーズ「ウルトラマン」。2024年時点でも新作「ウルトラマンアーク」が放映されているほか、公式による英語吹き替え版が用意されたり、アメコミで有名なMARVELの「アベンジャーズ」&「スパイダーマン」と「ウルトラマン」のコラボも行われたりするなど、近年では海外での展開も積極的なシリーズです。
ゲーム分野においては、少なくともファミリーコンピュータ時代から本シリーズ原作のタイトルが数多く作られており、特撮作品や「ガンダム」などがコラボした「コンパチヒーロー」シリーズにも出演しています。
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版権物の宿命か、現行機種で遊べる作品はほとんどありませんが、本記事ではその中でもゲームとしてもクオリティが高く、原作が2024年で20周年を迎えるPlayStation2向けタイトル『ウルトラマンネクサス(ネクサス)』をご紹介。
なお、本記事ではPS2実機でのプレイをキャプチャーデバイスで録画した際の画像を掲載しています。
NEXUS―それは受け継がれてゆく魂の絆
「ウルトラマンネクサス(ネクサス)」とは、2004年から放映された作品であり、前作が怪獣との共存を目指す、平和的な作風だった「ウルトラマンコスモス」だったことを考慮すると、シリーズ初の朝時間帯作品かつダークで挑戦的な要素も見受けられ、放送が短縮されることもありました。
しかし、2022年に実施された「全ウルトラマン大投票」では8位に輝くなどヒーロー人気は高く、様々な作品に出演。「ウルトラマンX」ではゲスト回が描かれ、YouTubeなどで公開中の「ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突」でも活躍しています。
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そんな「ネクサス」ですが、単体で『ウルトラマンネクサス』としてゲーム化しており、対戦アクションでありながらも、同様のジャンルで先行して展開されているゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution』シリーズと比べ、スピーディかつスタイリッシュな作風が特徴です。
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本作には多くの格闘ゲームにあるような、対人・CPUで遊べる「VSモード」やCPUと連戦する「バトルモード」以外にも様々なモードが実装。シングルプレイ向けに、“デュナミスト(適能者)”としてウルトラマンに変身し、“スペースビースト(ビースト)”や闇の巨人と戦っていく「ネクサスモード」、極秘チーム“ナイトレイダー”の隊員である“孤門一輝”としてトレーニングを受けたり、ビーストと戦ったりする「ナイトレイダーモード」も用意されています。
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ウルトラマン時は簡単操作で浮かせ技を交えたコンボや、ゲージが貯まったら必殺技を決める爽快なアクションを楽しめる一方、デュナミスト・隊員時にはビーストを相手にTPSで銃撃する、ドラマ本編の要素を上手くゲームに取り入れているのもポイントです。
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オープニングにドラマ本編1期と同じ「英雄」が使われていたり、関連書籍などである程度情報が解禁されていたとはいえ、最終話の約1カ月前に発売されたのもかかわらず、「ネクサス」の究極最終形態「ウルトラマンノア」やラスボス「ダークザギ」がプレイアブルとして参戦していたりと、ファンアイテムとしても見逃せません。
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また、筆者個人が特に推したいのは、プレイアブルキャラクターに映画「ULTRAMAN」から「ウルトラマン・ザ・ネクスト(ネクスト)」と「ビースト・ザ・ワン」が採用されていることです。同映画は「ネクサス」の前日譚でありながら、映画「シン・ウルトラマン」の15年以上前に作られた初代「ウルトラマン」リメイク作。
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銀に赤のラインが映える「ネクスト」ジュネッス形態のデザインや、自衛隊が登場する現実ベースの舞台、B'zの松本孝弘氏が演奏する「Theme from ULTRAMAN」など、たまらない要素が多く、「ウルトラマン」シリーズ全体で見ても筆者がトップクラスに好きな作品のため、その主役と敵役をゲームで操作できるのは感動です。
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あえて本作の欠点を挙げるとするなら、使用されている原作楽曲の少なさでしょうか。前述の「ULTRAMAN」は外伝的な側面もあるため仕方ないとしても、「ネクサス」のテーマ、そのもっともポピュラーな形として作曲された(サウンドトラック冊子より)「ネクサス -Heroic-」ですらも収録されていません。
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この点に関しては、後年発売の「ガンダム」「仮面ライダー」「ウルトラマン」がコラボしたPlayStation Portable向け対戦アクション『HEROES' VS』にて、「ネクサス」が同楽曲を伴い参戦しているため、“本作でも何とかならなかったのだろうか…!”と少し惜しく思います。
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なお、2024年時点で特撮ヒーロー関連の買い切りゲームは“年に1本でるかどうか”程度の貴重さですが、「ウルトラマン」に限れば『ウルトラマン Fighting Evolution』シリーズの新作を切望しており、もっと言えば“「ネクサス」が参戦キャラに入っていれば嬉しい…!”という思いです。
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これにて『ウルトラマンネクサス』の紹介は以上となります。本記事のほかに2作品、筆者が“2024年にこそ取り上げたい”と思うPlayStation2タイトルを特集予定です。
いずれの作品も執筆時点で現行機種では復刻されていないことに加え、今回の『ウルトラマンネクサス』と“特撮”または“20周年”という観点ではちょっとした共通があるともいえます。
次回は近日公開予定なので、ぜひ予想してみてはいかがでしょうか?