Rockstar Gamesが開発した名作オープンワールドクライムアクション『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス(Grand Theft Auto: San Andreas)』が2024年10月26日で20周年を迎えました。それにあわせて、元開発者が当時の思い出を語っています。
長蛇の列に驚いた…
本作は、『グランド・セフト・オート』シリーズのメインタイトル第5作目で、黒人ギャングの主人公カール・ジョンソンの物語を描く作品です。過去作よりマップのスケールが大きくなっているほか、さまざまなアクティビティや、プレイスタイルでプレイヤーの見た目が変わるシステムなど意欲的な要素が多数導入されました。日本語版は発売が遅れ、2007年1月の発売となりました。
2009年までRockstarでテクニカルリードを務めていたオッベ・ヴァーメイ氏は、20周年に合わせて思い出話をXで語りました。当時は物理パッケージとしてリリースされるまでに6週間の期間が必要。そのため、発売6週間前には開発は完全に終了していて、開発者は休暇を取って次のプロジェクト(『GTA IV』)のことを考え始めていたといいます。
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デジタル配信がまだ普及していない時代だったので、2004年当時は実店舗での購入が主流でした。大型タイトル発売時には深夜からお店が開店し、予約していたゲームを受け取ることができましたが、Rockstar Northのオフィスに一番近かったエディンバラのプリンセスストリートにあるHMVに様子を見に行ったところ、小雨の降る夜であったにもかかわらず店の外にまで行列が続いていて驚いたといいます。
開発の裏側エピソードも語られています。本作はもともと、『GTA』初期作のように3つの都市が別々のマップになっており、プレイヤーは電車や飛行機を使って都市間を移動するという仕様を検討していました。
これはPS2のメモリが非常に限られていたため、都市を分けることで節約し、それぞれの都市で異なるアイテムや天候、緊急車両などを出すことが容易になるためだったといいます。データも整理しやすくなるというメリットもありました。
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しかしながら、アーティストがマップ製作に取り掛かる直前のミーティングで方針を急遽変更し、今のような大きなマップになりました。本投稿では語られていませんが、相当な苦労があったのだろうということは想像に難くありません。しかも、都市ごとに違うパトカーや天候などは実装できているのには驚きです。
『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』は、現在リマスターされた「決定版」としてPC(Steam/Epic Gamesストア/Rockstar Games Launcher)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ/iOS/Androidで配信中です。