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日本時間10月19日に、ロサンゼルスで『インディ・ジョーンズ/大いなる円環(Indiana Jones and the Great Circle)』のPCデモ版を先行体験できるメディア向けイベントが開催されました。 本稿では実際にプレイしたインプレッションをお届けします。
アクションアドベンチャーゲーム『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』はベセスダ・ソフトワークスとMachineGamesが開発し、マイクロソフトからXbox Series X|S, Game Pass, PC向けに12月9日にリリースされます。そして驚くことに、PlayStation 5でも2025年春にリリース予定と発表されています。
PC版をつよつよスペックでプレイ
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『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』は考古学者インディ・ジョーンズになりきり、一人称視点で操作しつつときには三人称視点も交えたアクションと謎解きが豊富なタイトルです。
ストーリーは映画第1作目の「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」と第3作「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」の間となる1937年が舞台。 第1作目でもナチス・ドイツとやりあったインディが世界を股にかけて、再びナチス・ドイツの陰謀に立ち向かいます。
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今回のデモ版でプレイできたのは「マーシャル大学」「ローマ」「ギザ」の3つのエリア。用意されていたPCのスペックは不明ですが、55インチほどの4Kディスプレイでもサクサク動いていたことから、DSLL3.0に対応したRTX 4070 Ti SUPER以上のPCスペックと予想します。 ただし、今回のビルドではレイトレーシング機能の動作に不具合が残っていたそうで、オフになっていました。
選べる選択肢はイージー/ノーマル/ハードの3種類。今回は無難にノーマルを選択しています。
圧巻のグラフィックでハリソン・フォードになれる!
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マーシャル大学は、ゲームのチュートリアル用の最序盤のマップ。 インディが大学教授として教鞭を執っているマーシャル大学の教授室で、「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」にも登場したマーカス・ブロディと深酒をして酔いつぶれた深夜、違和感を覚えて目を覚ましたところからゲームは始まります。
このステージはチュートリアルなので一本道ですが、さっそくいくつかの謎解き要素が攻略に絡んできます。 まだまだ序盤なので謎解きは物を置くだけという簡単な内容でしたがヒントが一切出なかったのでトライ・アンド・エラーで謎をクリア。
スタミナ管理してナチスを殴って蹴ってビンタ!
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ローマではアクション面のチュートリアルを受けることに。 インディ・ジョーンズは考古学者ですが肉体派の脳筋学者でもあるため、格闘や様々な武器の扱いにも精通しています。 『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』の格闘戦は、パンチやビンタをかましつつ相手を掴んだり投げ飛ばしたりと、シンプルながら爽快感のあるアクションが楽しめます。
筆者は難易度ノーマルでの戦闘でしたが、無闇に突っ込むとすぐに返り討ちにされたり蜂の巣にされたりします。敵との戦闘は、落ち着いて相手の防御をしっかり崩して攻めることが大切。また、インディのアクションは戦闘も移動も全てスタミナが関わっており、序盤はスタミナ管理が少し大変な印象でした。
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そこに加わるのがインディのトレードマークの「鞭」を使ったアクションです。相手を拘束したりよろけさせたり、音を出して誘導したりと使い方は様々。さらにおもしろいのが拾える武器の数で、拳銃や機関銃のほか、麺棒やシャベル、トンカチ、果ては食べ物など多彩な武器?が目白押しです。 各武器には使用回数の上限があり、ドンドン拾っては捨ててを繰り返して敵との戦闘を勝ち抜きましょう。
インディらしく潜入しても好き放題に暴れてもOK
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戦闘に使える武器は豊富ですが、インディは考古学者であって決して一騎当千の強者というわけではありません。 本作は敵が多いエリアに侵入するステルス要素が強く、下手な行動を起こすと大量の敵が一斉にインディに向かってきます。
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敵の偵察もなかなか勘が鋭く、見つからないようにこっそりと行動するのはヒヤヒヤもの。ときには鞭でおびき寄せ、ときには背後から奇襲して潜入するインディ・ジョーンズらしさを堪能できます。
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もちろん潜入がいやなら真正面から突入しても構いません。 どのようにミッションをクリアするかはプレイヤー次第ですし、無事に生き延びられるかもプレイヤー次第です。万が一倒されてしまっても、1回だけならインディのトレードマークの帽子を拾い上げることで立ち上がり、その戦闘をコンティニューができます。死亡してしまっても直近のセーブデータから再開もできるので安心です。
しかし、オートセーブ場所によってはかなり巻き戻されることになるリスクも抱えています。
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インディは本を集めることでスキルを取得できるようになりますが、スキルのアンロックには本の他にアドベンチャーポイントとお金が必要です。アドベンチャーポイントはゲーム中に散らばる資料を拾ったり、カメラで写真を撮ったり、謎解きやサイドクエストを完了することで取得できます。
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豊富なサブクエストと収集要素が待つギザ
ギザではゲームがある程度進行した状況から始まり、ヒロインのジーナがすでに帯同しています。ここではある人物からクエストを受諾してメインストーリーを進めるのですが、ギザは他エリアとは違いミニクエストや隠された施設などが色々と点在しています。
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ここでも敵から見つからないように行動をするのですが、至るところにナチス兵士がいて移動も大変です。しかし、ナチス兵士や現地住民の衣服を着用するとバレにくくなり潜入しやすくなります。これらの衣服はマップのどこかに隠されていたりミニクエスト報酬で貰えたりします。
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謎解きパートでは隠し通路を見つけるために、ライターで藁を焼いたり壁を壊すなど、トレイラーを観ていなかったら気が付きにくなった謎もちらほら。 まだ頭を捻るような謎解きには遭遇しませんでしたが、開発陣によるとゲーム終盤だったりミニクエストでは難易度の高いものも出てくるとのことです。
気になった点はあるが、しっかり楽しめるクオリティ
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数時間プレイして気になった点としては、ドアノブを引くだけで2つのアクションが必要という点。まずコントローラーのボタンを押してドアノブに手をかけ、その後スティックを傾けることでドアノブの押してドアが開くのですが、これがちょっと煩わしく感じました。没入感を追い求めるあまりに無駄な手間が発生しています。 特にドアノブは種類によって傾ける方向が異なり、毎回どの方向に傾ければいいのかUIが表示されるまで待たなくてはいけないので、ここではテンポの悪さを感じました。
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また、ロケーションによってはカメラで撮影するとアドベンチャーポイントがもらえるヒントが用意されています。画面上部にカメラマークで表示されるのですが、場所によってはムービーシーンの間もずっと表示されているため、没入感を削られます。ここは製品版までに対処してほしいところ。
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上記の点を除けばアクションアドベンチャーゲームとしてはキレイにまとまっており、インディ・ジョーンズの没入感はしっかり再現されています。特に筆者が気に入ったのが、普段はFPS視点なものの特定のアクションではTPS視点になり、自分がインディ・ジョーンズを操作していると感じさせてくれる点。 また、一部の移動手段からそのまま敵を奇襲する一連のスムーズなアクションシーンは、まるで映画のような迫力を感じられました。
『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』は12月9日にPC(Steam/Game Pass)/Xbox Series X|S向けにリリース。PlayStation 5でも2025年春に発売されます。